里の瓦版

野間みつねの個人ブログです。
時には「千美生の里通信」のWeb版として、
そして時には創作活動の報告の場として……
余程に気が向いたら、書きかけの小説の断片を掲載するかもしれません。
 
 来《きた》る3月8日(日)開催のテキスト系同人誌即売会「Text-Revolutions」(以降「テキレボ」)立ち上げ回に拙サークルでの頒布を予定している品について、事前に、何を持ち込むかをリストアップしておきます。
 ページ数・頒価など詳細については、本サイト内の紙媒体他作品目録ページを御参照ください。試し読みの為の抜粋ページも、刊行物毎に設けてあります。
 また、創作文芸見本誌会場「Happy Reading」にも、二次創作モノを除く殆どの作品について見本を投稿していますので、こちらの一覧から御参照ください。
 なお、テキレボウェブカタログでの詳細ページはこちらです。

 今回は、イベント自体が立ち上げ回で、当然初の直接参加になりますので(笑)、全種が初売り(爆)。なので、全て一律、画像とコメントを付けておきます(汗)。

 あと、初直参イベント恒例(?)の企画として、架空世界の一時代を描く長編『ミディアミルド物語』本伝1~10巻+外伝集1~5巻を15冊纏めて御購入くださるという奇特な方々に、100円単位までの端数を切り捨てるサービスを! ……否、今の合計額は端数なしの合計9,000円ですので(爆)、1,000円引きと致します。
 なお、従前、他のイベントで同作品の既刊を御購入くださっている方が残りを全部一気買いなさるというケースでも、100円単位までの端数切り捨てサービスを敢行! 初直参イベント限定の出血企画ですので、この機会に是非是非♪ ……元々出血価格だよね、というツッコミはナシでひとつ(苦笑)。

 ……他シリーズでは纏め買い値引きはありませんので、念の為(汗)。




新刊
『小説BADOMA 1/5』 ■ 小説BADOMA -血塗られた伝説- 1/5
 ランガズム大陸の北の果て、カナルネアの町に立ち寄った若き吟遊詩人シフォロンは、夕食を摂っていた居酒屋で、客同士の起こしかけたトラブルを歌の力で収める。真の勇者の称号〝ヴィルシャナ〟を目指す自由騎士イスファムから〝王の試練〟に挑戦する旅へと誘われて同意した彼は、その後、トラブルの一方の当事者であった青年黒魔道師にも声を掛けたが……
 1990年に株式会社アスキー(当時)から発売されたRPGコンストラクションツール「Dante」に収録されていたサンプルゲーム『BADOMA 血塗られた伝説』のノベライズです。全5巻予定で3巻までを刊行したところで休眠、長らく幻の作品状態となっておりましたが、20年以上の時を経た2015年、突如として復活しました(汗)。
 表紙を、『四番目の魔道士』で挿画を描いてくださった「かきくけ工房」の高井玖実子さまにお願いしています。……が、まだ納品前なので、この状態です(汗)。



ピックアップ!
『最後の一年、最初の一日』 ■ 最後の一年、最初の一日 -ミディアミルド物語外伝集 2-
 俺、タリー・ロファは、マーナの近衛見習として、13歳の時から16歳の現在まで、大過なく務めてきた。17歳になる今年、いよいよ見習最後の一年を迎えた俺は、自分がこれから一年間専属従卒として付くことになる初年兵の名を近衛隊長から告げられたのだが……
 『ミディアミルド物語』のサイドストーリーズを収録したシリーズ。表題作の他、掌編「夜の一頁」、表題作より遙かに長い(汗)「紳士は豹変す」、短編「幻視」を収録。
 野間みつねが高校生の頃から手掛けている、謂わば〝準ライフワーク〟的な作品『ミディアミルド物語』の、外伝集です。
 マーナの近衛兵タリー・ロファを中心とした話を集めています。
 外伝集は本伝と異なり続き物ではありませんので、それ単独でも読めます。……なお、外伝集は、現在5冊刊行済みです。

 この外伝集を本イベントのピックアップ本に選ぶのは、テキレボアンソロ創刊号の『はじめての××』(A5判、228ページ、500円)に寄稿した作品「夜の一頁《ページ》」が収録されているからです。
 ……実は、本作品、テキレボアンソロ上ではレイアウト崩れが発生しており、本来存在しない筈の空行が間に挟まっていたり(泣)、行頭スペースが脱落していたり(嘆)等、色々と不本意な状態になっていますので、出来れば元のレイアウトで御覧いただければ幸いです。

 なお、当該アンソロ『はじめての××』は、当日、会場内でも頒布されます。


残りは全てテキレボ初売りの既刊
『まなざし』(上) ■ まなざし 上
 幕末、文久三年秋、京都――壬生浪士組(後の新選組)副長土方歳三《ひじかた としぞう》は、ある男から苦しい胸の内を告げられる。それまで男色とは縁なく生きてきた歳三は相手を拒絶するが、その夜を境に、いずれ殺さねばならぬと思い決めていたその男の思わぬ姿を知る機会が重なって……
 鳥羽伏見の戦いが終わるまでを収録。
 野間みつねが1995年来書き続けた〝私家版 土方歳三〟です。
 改訂・合本の上で上下巻(……各巻332ページ(汗))物として刊行する為、冊子を7冊出したところで頒布を停止。2003年に上巻を刊行、そして2008年末、やっとやっとやっとこさ下巻を刊行、母屋(笑)を完結させることが出来ました。
 男色絡みの展開も含まれているので(特に上巻)、苦手な方は御遠慮ください。

『まなざし』(下) ■ まなざし 下
 鳥羽伏見の戦いで大きな犠牲を出した新選組は、都を離れ、江戸へと戻った。副長土方歳三は、新たに厩に入った癖の悪い若駒を自分の乗り馬に選び、早蕨《さわらび》と名付ける。その早蕨と遠駆けに出掛けた先で、歳三は、彼を伊東甲子太郎《いとう かしたろう》の敵《かたき》と称して勝負を迫るひとりの青年と出会うが……
 土方歳三の箱館での戦死まで+αを収録。
 付録冊子として、史実と虚構部分について書き留めた『虚実皮膜』(無料)を同梱。
 男色絡みの直接的な展開は、下巻になると加害者(?)が鬼籍に入っていることもあり、上巻ほど前面には出てきません。ただ、心的精神的な部分ではそこそこ引き摺っておりますので、それすら受け付けられないという方は御遠慮ください。

『初音には遠く』 ■ 初音には遠く ~『まなざし』拾遺話集~
 慶応三年元日早々、参謀の伊東さんと組長の永倉さん・斎藤さんの三人が、島原へ出掛けたまま、門限を過ぎても戻ってこなかった。無断の門限破りは、新選組の内規に照らせば、幹部の場合、理由の如何《いかん》を問わず切腹。三人は切腹になるのか──中には、一昨年の山南さんの処断を思い出してしまう者もいる。私、沖田総司《おきた そうじ》も、そのひとりだ……。
 表題作の他、「花は小梅か橘か」「死神」「賭け」「月に添う影」の5本を収録。
 基本的には、本編では採り上げなかった出来事を描いた、或いは本編での出来事を別の当事者の目から見る形で描いた短編を収録した作品集。
 収録作品5本中の4本までもが拙サイトのキリ番リクエストで執筆された短編で、残る1本もウェブ上で全編公開しているので、全てウェブ上でも読めると言えば読めるのですが、勿論、紙媒体収録に当たり、そこそこ手を入れております。……と言いますか、野間みつねの文章は、紙媒体で読む方が数段読み易い筈ではないかと(苦笑)。

『残し置く言の葉草の記』(上) ■ 残し置く言の葉草の記 上 ~『まなざし』傍話集~
 江戸は深川佐賀町で亡き師の道場を受け継ぎ北辰一刀流の剣を指南している常陸国志筑藩浪人・伊東大蔵(旧姓鈴木)は、元治元年秋、旧知の藤堂平助の訪問を受ける。藤堂から〝新選組〟という勤王浪士の一隊の話を聞き、加盟を勧められた伊東は、その翌朝、奇妙な夢を見た……。
 「心なき人を」「逢ふまでと」「おのれのみ」「かりの旅寝の」「ふみ迷ふ」「道なたがへそ」「枕にぞきく」「われのみ深く」「筆のあと」を収録。
 『まなざし』に於ける伊東甲子太郎を語り手として描く、傍話集。
 あくまでも、『まなざし』に於ける伊東甲子太郎ですからねっっっっ(汗)。
 本編以上に、男色絡みの展開注意という作品群です。ついでに言えば、女色絡みの展開にも注意です(汗)。

『残し置く言の葉草の記』(中) ■ 残し置く言の葉草の記 中 ~『まなざし』傍話集~
 慶応二年師走、新選組屯所に詰めていた伊東甲子太郎は、自身の休息所から、覚悟していた知らせを受け取った。かねてから体調を崩して寝付いていた妾が、いよいよ危なくなったという。叶うことなら看取ってやりたいと考えた伊東が監察を通じて副長土方歳三に外泊を届け出、外出しようとしたところへ……
 「都の春も」「あらそはぬ姿ながらも」「ともに散りなん」「真心の清き心に」「いかでちぎりを結ひ留むべき」「神もゆるして」「なほまどひけり」を収録。
 『まなざし』に於ける伊東甲子太郎を語り手として描く傍話集、その弐。
 上巻以上に、男色絡みの展開に要注意です。……どうしてもその手の展開は避けたいと思われますなら、「いかでちぎりを結ひ留むべき」だけ飛ばして読んでください(爆)。

『歳三《おれ》達の場合』 ■ 歳三《おれ》達の場合
 明治二年五月、箱館《はこだて》一本木関門で狙撃されて命を落とした土方歳三《ひじかた としぞう》は、不思議な輝きに包まれ微睡《まどろ》んでいたが、その輝きから「月石《げっせき》の民として生まれ変わる」と告げられた直後、箱館山山中の小屋で目を覚ます。そこへ、歳三の後見役として、謎の男コンミン登場。大嫌いだった男と瓜ふたつの容姿に反発しつつも彼に惹かれ始めた歳三の前に、やがて……
 男色絡みのお話も出てくるので、そーゆー話が苦手な方は、予め心の御準備を。
 因みに、『まなざし』世界とは全く無関係なので念の為(汗)。
 薄く見えるかもしれませんが、それは昔出した本ゆえに本文用紙が上質70kgだからで(汗)、表紙込み140ページあります。

『ナブ・ナブオーヴァ』 ■ ナブ・ナブオーヴァ -ミディアミルド物語 1-
 クデン国ヴェルナーサ村で暮らすミディアム・サーガ少年は、或る日、軍事大国の一として知られる隣国マーナで傭兵隊に所属しているという男ベーダ・アルカナと知り合う。それを切っ掛けに自分も傭兵になろうと考えるようになったミディアム少年は、やがて、母フィーナと故郷を捨てるようにして、マーナの都デラビダへと赴くが……
 野間みつねの〝準ライフワーク〟的な作品。架空世界の歴史物、と表現するのが一番適切かも。2010年11月、リライトして刊行。
 架空世界〝ミディアミルド〟は、所謂《いわゆる》超能力者が当たり前にごろごろしている世界です。但し、その〝超能力〟は、我々が言うところの「ちょっと足が速い」とか「ちょっと耳がいい」とか、そういった程度のものでしかありません(苦笑)。
 そして、ミディアミルド語で「ナブ」は、否定を表わす言葉。「オーヴァ」は〝能力〟或いは〝能力者〟を指す言葉。と、いうことは……
 因みに、本伝は現在、10巻まで刊行されています。

『鷹の子』 ■ 鷹の子 -ミディアミルド物語 2-
 マーナとの戦いで、伝統ある王国フィリスは滅亡した。だが、フィリス王太子タラティレ・ジェサイアに嫁いでいたマーナ王女ディープレ・オーディルが、その忘れ形見を懐妊していた。生まれてくる赤子の命を奪えという密勅を受けたマーナの女性武人デフィラ・セドリックは、王女の保養先ヴェルナーサ村に共に滞在する……
 野間みつねの〝準ライフワーク〟的な架空世界の歴史物、第2巻。2011年2月、大幅にリライトして刊行。
 主人公その2であるケーデル・フェグラムが登場します。
 リライトしたおかげで新たな章が幾つも追加され、リライト前とは最も異なる一冊となりました。

『ダグディグル・グルーグラス』 ■ ダグディグル・グルーグラス -ミディアミルド物語 3-
 掛け替えのない女性と故郷を喪った〝青い炎《グルーグラス》〟ミディアム・サーガ。彼が己を解放出来るのは、もはや、血塗られた戦場しかないのか。
 一方、その才幹を発揮し始めた〝マーナの知将《ドー・ルーム》〟ケーデル・フェグラム。目に見えぬ血に汚れてゆく彼の手は、一体、幾つの玉座を潰えさせるのか。
 そして、領土を拡大してゆくマーナの前に、やがて……
 野間みつねの〝準ライフワーク〟的な架空世界の歴史物、第3巻。2011年7月、リバイス版を刊行。
 リライト刊行した4冊の中では最も改訂要素の少ない巻です……なので、これだけ「リバイス版」と称しております。
 多分、シリーズ中でも最薄の巻になるのではないかと(苦笑)。

『ムグロールの赤狼』 ■ ムグロールの赤狼 -ミディアミルド物語 4-
 バルバミラの戦いで力尽きた〝恐るべき青い炎《ダグディグル・グルーグラス》〟ミディアム・サーガ。長き眠りから目を覚ました彼の前に現われたのは、ひとりの〝少女〟であった。彼女の存在に戸惑い、その言葉に苛立ちと反発を覚えるミディアム。だが、語り続けるその〝少女〟に突如として襲い掛かってきた暴風の禍々しさに、ミディアムの体は咄嗟に動いていた……
 この巻から、物語の舞台が大きく北東方面へと広がります。とは言え、南の方のお話も、後半になると出てきます。……ただ、主人公その2は、敢えて名前しか出てきません。次巻の為に、満を持しております……!

『マーナの知将』 ■ マーナの知将《ドー・ルーム》 -ミディアミルド物語 5-
 カタゴラの戦いで大敗を喫したマーナ。唯ひとりこの戦に強硬に反対したことから自邸謹慎を命じられていた〝マーナの知将《ドー・ルーム》〟ケーデル・フェグラムは、改めて主君から意見を求められ、暫しの不戦策を主張するのみならず、諸人を疑心暗鬼に陥れる不穏当な進言を行う。だが、それは、真の目論見をレーナの目から隠す為の詐術に過ぎなかった……
 という訳で(?)、タイトルからもおわかりの通り、主人公その2、ケーデル・フェグラムが前面に出まくる巻です。
 ……余談ですが、この巻を読んだら、是非是非次は外伝集4巻お手に取っていただければ幸いです。
 出来れば、本伝6巻よりも先に(汗)。

『遠きが故に』 ■ 遠きが故に -ミディアミルド物語 6-
 マーナとレーナの国境の村ステイクで倒れ、辛うじて救出されたが仮死状態に陥ってしまったミディアム・サーガ。長老候補ソフィア・レグは、目を覚まさぬミディアムをエルの町まで移送してみたものの、快復の手立てを掴めずにいた。そこへ、ひとりの優れた薬師《くすし》がふらりとエルに姿を現わした、という知らせが飛び込んでくる……
 所謂〝ダニュア三国〟のひとつであるキャティラが舞台となる章が、初めて出てきます。……ついでに(?)、主人公その2.7《にーてんなな》も(爆)。

『縄なき繋縛』 ■ 縄なき繋縛《けいばく》 -ミディアミルド物語 7-
 レーナでは、長年掛けて建設してきた王城がようやく完成し、マーナでは、妾腹《しょうふく》の王子が久方振りに誕生したことに沸く──そんな年の秋、レーナ王リュウ・シェンブルグは、悲願のオーブルー奪還を企図しての親征を検討し始めていた。だが、そこへ、マーナ王ララド・オーディルが先んじてバタール方面へ親征してくるとの情報が届き……
 この巻のメインディッシュは何と言っても〝タリー・ロファの面目ない話〟でしょう。
 ……前半、ケーデル・フェグラムの受難話も混じっておりますが(汗)。

『垣間見る未来』 ■ 『垣間見る未来』 -ミディアミルド物語 8-
 クピー・ニルグリスは、バタールの戦いで負った傷の癒えぬジス・エルミを伴い、故郷であるムグロールへと赴く。しかし、その転地療養の真の意図は、ジスではなく、クピー自身の体調に因るものであった。翌年の初夏、そのクピーからムグロールへ呼び出されたミディアム・サーガは、辿り着いた宿場町ケイで、驚きの光景を目にすることになる……
 続く9巻にあっさり抜かれましたが(汗)、それでも、本伝の中では過去2番目の厚さです。
 ……薄い本を沢山頻繁に出すよりも、それなりの厚さの本をそれなりのペースで出す方が、読者の皆様の懐にも作者の懐にも優しくなるんですよねえ、トータルでは(苦笑)。

『祝婚』 ■ 『祝婚』 -ミディアミルド物語 9-
 レーナの長老候補ソフィア・レグが婚約したという知らせが、未だ新年の祝賀気分も色濃いマーナ宮廷にも届く。マーナ王ララド・オーディルは、その知らせを携えてレーナから来着した使者に対し、早速に慶賀使節を差し向ける由を告げると、その使節団の副使として、近衛副長タリー・ロファを指名したが……。
 ぶっちぎりで、シリーズ最厚の巻となりました(汗)。
 測ってみたら、2cmとな(爆)。
 この厚さを超える巻は、本シリーズ中では流石にもう出ないんじゃないかと思っています……。
 そして、見た目はそんなに厚いのに、作中時間は1か月弱しか経過していないという(苦笑)。

『ミゼルでの遭遇』 ■ ミゼルでの遭遇 -ミディアミルド物語 10-
 マーナから慶賀使節としてレーナの都シャーラミディアを訪れていた近衛副長タリー・ロファは、一連の行事への参加を終えた翌日、ミディアム・サーガの案内で、シャーラミディア市中へ出た。しかし、穏和裡に過ぎると思われたその散策中、何げない会話の中で或る事実に気付いてしまったタリーは、その場に立ち竦んだ……
 巻末付録として、星村朱美様のイラスト類を一部再録。
 多分、半分まで来ました。……た、多分(爆)。
 これまで本伝や外伝で少しずつ明かされてきた、ケーデル・フェグラムの抱える様々な秘密──その粗方が明らかになる巻でございます(……少なくとも、読者の皆様には)。
 ただ、そちらに余り気を取られていると、この巻の最後に用意されている、物語の中でのエポックメーキングな出会いを見逃すことに……なったりしますかね?

『清水は未だ青く』 ■ 清水《せいすい》は未だ青く -ミディアミルド物語外伝集 1-
 マーナ王国きっての武家の名門セドリック家本家の一女デフィラは、17歳の秋、1頭の仔馬を与えられる。フィズと名付けられたその仔馬の世話や馴致に夢中になるデフィラ。自ずと剣の稽古も疎かになる中、やがて彼女は、年末恒例の将校以上自由参加闘技会に初めて参加するが……
 『ミディアミルド物語』のサイドストーリーズを収録したシリーズ。2011年3月、大幅にリライトして刊行。表題作の他、掌編「化粧」及び「死の使者」を収録。
 マーナの女性武人デフィラ・セドリックを中心に据えた外伝集です。
 リライトしたことにより、新章が増えたばかりか収録作品自体が増えております(汗)。

『その佳き日まで』 ■ その佳き日まで -ミディアミルド物語外伝集 3-
 マーナ近衛隊の副長であるノーマン・ティルムズ・ノーラは、さる騒動が元となり、上官の娘マリ・ジェラルカ・マーラルと婚約した。挙式までは二か月。長くもなく短くもない、恙なかるべき筈のその婚約期間は、しかし、何事もない穏やかなものとはならなかった……
 表題作の他、短編「ささやかなる陰謀」及び「命知らず」を収録。
 マーナの近衛副長(当時)であるノーマン・ノーラがメインになる外伝集です。
 巻全体を通して艶っぽい展開が皆無に等しい、外伝集の中では最も〝電車の中でも安心して読める〟作品です。なので、野間みつね作品の初心者にお勧め????

『将軍と呼ばれる迄に』 ■ 将軍と呼ばれる迄に -ミディアミルド物語外伝集 4-
 ジャナドゥ養成所が多数あることで知られるシベルリンの森、高名なジャナドゥ養成者タカナ・ルーミンの許で厳しい訓練の日々を送っていたグライン・マーリは、或る朝、養成所を訪れた金髪の青年に興味を惹かれ、樹上からその後を追い始めた……
 表題作の他、掌編「ソフラ小景」、中編「リーズルの若き鷹」、短編「歪んだ糸の物語」「暁闇」及び「奇妙な旦那様」を収録。
 本伝5巻と6巻との間でお読みになることを強く強く推奨する外伝集です。……いや、勿論、どれをどういう順序でお読みになろうとそれは読み手の皆様の自由なのですが、一応作者からのお勧めということで……

『レーナから来た青年』 ■ レーナから来た青年 -ミディアミルド物語外伝集 5-
  マーナ暦デリーラ六年仲冬第二月、マーナ第一王女の婚礼祝賀の席に、近国レーナからの使節の一員として、ソフィア・レグという青年が居た。マーナ王ララド・オーディルは、奇妙なことに、以前その青年と何処かで出会っているような気分を拭い去れないでいた……
 表題作の他、「ある茶話会の風景」、「ダランドー叔父様との思い出」、「シベルリン小景」、「最後の夏」、「闇に向かって走れ」を収録。
 書き下ろし中編「最後の夏」は、本伝6巻で飛び出した〝タリー・ロファのトンデモナイ告白〟を下敷きにした一篇です。

『エモーショナル・サイオニック』 ■ エモーショナル・サイオニック -レジェンダリィ・クレイン-
 銀河連邦の植民惑星間を航行する旅客船フェントーク号が、バニラ星上空で原因不明の操船不能に陥り、墜落──挙式間近の婚約者《フィアンセ》をこの事故で喪ったジュード・ナリタ青年は、だが、それが事故ではなく、二百年以上も生きている伝説の超能力者《レジェンダリィ・サイオニック》クレイン・ロードにより人為的に引き起こされたものだと証し立てる映像を見せられる……
 野間みつねが中学~高校時代に書き散らしていた、未来世界で生きる超絶超能力者クレインこと頼山紀博《よりやま のりひろ》青年が主人公のシリーズから一作品を選び、大幅に加筆改稿。書き下ろし番外編「異動」も収録。
 続き物ではなく、単巻読み切りです。
 超能力者は出てきますし、舞台も(野間みつね世界の)未来世界ではあるのですが、SFともアクションとも言えないSFモドキです(汗)。


『蔵出しミックスナッツ』 ■ 蔵出しミックスナッツ -ジャンルごた混ぜ短編小説集-
 「歩出斉城門、遙望蕩陰里……」 聞こえてきた歌声に、青年は覚えず足を止めた。
 一次創作5本「梁父吟 習作」、「Yoriyama Brothers」(『レジェンダリィ・クレイン』シリーズより)、「落星前夜 習作」、「Escape!」(『綺譚 月石の民』シリーズより)、「星祭りにはまだ早い」(『通り名はムーンストーン』シリーズより)と、二次的著作物ではない二次創作(『四番目の魔道士』と同じ背景世界を持つ)2本「伝説の前に」、「誓言から逃げる魔道師」を、7本それぞれ全てリライト/リバイスして収録。
 長編体質の野間みつねにしては珍しい、短編集です。
 半ば突発的に刊行しました(汗)。
 コンピュータRPGコンストラクションツール『Dante』(1990年、株式会社アスキー)に収録されていたサンプルゲーム『BADOMA』の二次創作に当たる短編も2本収録されていますが、7本中5本は一次創作です。

『補充裁判員2番』 ■ 補充裁判員2番 -とある裁判員裁判体験記-
 補充裁判員として参加した裁判員裁判の体験記。
 A5判、表紙込み24ページ、頒価100円。
 自家印刷&製本した冊子です。インクジェットプリンタで全ページカラー印刷。顔料インクなので水濡れには強い……筈……

『四番目の魔道士』 ■ 四番目の魔道士
  或る邪悪なる魔の一族と戦ってきた、白魔道士カルキ、赤魔道士ガルーダ、緑魔道士シュリー。しかし、彼らの力だけでは、一族を封じ込めるには至らない。限界を感じた彼ら三人は、強大な力を持つと噂されながら全く人前に姿を現わさぬ黒魔道士ヴィラバドラに共に戦ってほしいと呼び掛ける為、彼が隠れ住むと言われる小さな島に降り立ったが……
 今のところ幻の(苦笑)作品となっている『小説BADOMA』の前史とも言うべき、伝説の四人の魔道士達の十一日間を題材に採った、連作(?)短編集。表題作の他、全9編を収録。
 コンピューターRPGコンストラクションツール『Dante』(1990年、株式会社アスキー)に収録されていたサンプルゲーム『BADOMA 血塗られた伝説』を勝手にノベライズした『小説BADOMA』に登場する〝伝説の四人の魔道士〟(しかもゲーム内で名前が出たのはガルーダさんだけという(爆))の物語を、これまた勝手に拵えたものです。

『野間みつねの『新選組!』日記 前期セレクト版』 ■ 野間みつねの『新選組!』日記 前期セレクト版
 ウェブ上で公開していた、2004年NHK大河ドラマ『新選組!』の視聴録等を紙媒体に移植したもの。
 6月末までの視聴日記の中から、20本を厳選して(?)収録。
 今回のテキレボでの頒布が最後となります。通販も停止して残部を廃棄しますので、入手したい方には最後の機会(汗)。

『月は欠けゆく』 ■ 月は欠けゆく
 NHK大河ドラマ『新選組!』版の伊東甲子太郎先生追悼の一冊。
 ドラマでは描かれなかった部分を想像で埋めた物語(男色系の話は一切なし(笑))や、視聴日記で公開していた伊東先生関連の随想(……の内、4本/「写真一枚見ただけで」/「御目文字出来た、その時が」/「恋闇に塞がれた目で語るなら、それは予測でなく願望」/「時代に恋をして、時代に振られた男」)を収録。
 拙作『まなざし』の伊東先生とは違いますので、念の為(汗)。



おまけ  ※全て、無料カタログとの抱き合わせ配布です(汗)
『ミディアミルド物語 超かんたん試し読み』 ■ 『ミディアミルド物語』 超かんたん試し読み(改訂増補第三版)
 本伝1巻~10巻・外伝集1巻~5巻までの計15冊から各巻2ページを上限に抜粋した、試し読みの為の冊子。
 以前の『駆け足、覗き見、ミディアミルド』に於ける出し過ぎを反省して、引用は雰囲気が伝わるギリギリの分量に止《とど》めた。
 なお、拙サークルサイトや従前の試し読み冊子類での紹介箇所とは被らないよう配慮している。
 最後に、本伝11巻収録予定話からのチラ見せあり。
 ページ調整の関係で、星村朱美様の人物紹介画・イラスト類を一部再録。
 イベントでは無料配布している当冊子、おかげ様で第二版も配り切りましたので、10巻からの抜粋を加えるなどして、第三版を刊行しています。
 なお、朱美てんてーのイラスト類は、今後版を重ねるにつれ2ページずつ減っていきますので、最多状態の版を入手しておきたいという方はお見逃しなく(笑)。

『魔剣士サラ=フィンク』 刊行準備冊子 ■ 『魔剣士サラ=フィンク』 刊行準備冊子
 2015年にサークル活動20周年記念の一冊として刊行予定の『魔剣士サラ=フィンク』から、「トータル・プロローグ」及び「砂漠の暗黒神殿」篇第2節までを収録した冊子。
 勿論、ちまちまリライトしているので、頒布停止した同作品の第一部総集編と全く同じ内容、というわけではなくなっている。
 検討中の装幀を事前に色々と試してみたいという目的もあっての刊行物なので、表紙が無駄にフルカラーになっております(汗)。
 ですが、イベントでは無料配布です。遠慮なく貰っていってやってくださいませ。
 なお、初版はおかげ様で残部僅少なので、途中から、無駄に箔押しされた表紙の第二版に変わる予定です(汗)。





 以上、有難くも拙ブース(C11-12)までお越しくださろうという皆様、どうぞ宜しくお願いします。

 但し、御覧の通り刊行物の種類が多く、しかもそれぞれがそれなりに厚いというサークルですので、持込冊数は制限しております。
 現時点での予定は、以下の通りです。

   ★ 新刊 『小説BADOMA 1/5』 : 10冊
   ★ 『まなざし』及びその派生作品 : 各2冊
   ★ 『歳三達の場合』 : 2冊
   ★ 『ミディアミルド物語』 : 本伝外伝5セット
   ★ 『補充裁判員2番』 : 10冊 (※取り置き依頼を頂いた為、普段より少し増刷予定)
   ★ 『エモーショナル・サイオニック』 : 5冊
   ★ 『蔵出しミックスナッツ』 : 5冊

 それぞれ、万が一にも品切れの際は、御容赦ください。



=== 2015/03/01 追記 ===

 二次創作既刊の持込予定冊数を記載していませんでした(汗)。

   ★ 『四番目の魔道士』 : 10冊 (※新刊の関連作品なので念の為)
   ★ 『野間みつねの『新選組!』日記 前期セレクト版』 : 4冊
             (※手許に残してある残部全てを持ち込みます)
   ★ 『月は欠けゆく』 : 2冊

 以上、宜しくお願いします。

 3月8日(日)11:00から16:00まで川崎市産業振興会館4Fで開催されるテキスト系同人誌即売会「Text-Revolutions」第1回の配置につきまして、ツイッターでは既にお知らせしておりますが、改めて掲載します。


配置場所 : C11-12


C11-12  ……見事に島角配置ですね(爆)。
 いやまあ、2ブース申込でしたから、何となく予想はしてましたけど(汗)。
 しかしこの「入口から足を踏み入れたら見えるよね」感の凄さは……(冷汗)

 勿論、本人が直接参加致します。先刻書きました通り、イベント内では数少ない2ブース申込サークルでございます(苦笑)。
 一次創作限定ではないので、コミックマーケット同様、二次創作も持ち込ませていただきます。

 ってゆーか、イベント合わせの新刊が二次創作です(爆)。

 ……まあ、例によって例の如く、種類は多くても、各持参冊数はそれなりで(汗)。見本誌を除けば最低2冊は持ち込みますが、最高でも10冊しか持ち込みませんので悪しからず御了承ください。
 あ、無料頒布物セットは、念の為に相当数持参しておくつもりですけど(苦笑)。

 もう少し日にちが近くなりましたら、いつものように此処でも頒布予定品リストを上げますが、既にイベント側でのウェブカタログが公開されていますので、是非そちらも御活用ください。

ツイートで辿る転落の過程

 自身のツイートを振り返ると、『小説BADOMA』のリライト開始に至ってしまう転落の過程が或る意味わかり易いので、つらつらと辿ってみることにします。

2014年10月25日
 ……これ全て、大いなる伏線。


2014年10月27日
 この日のツイートも伏線ぽい。


2014年10月28日
 これは、後に「伝説の前に」というタイトルを付けられた作品。

 これは、「誓言から逃げる魔道師」のこと。

 結局、タイトルは「伝説の前に」となった。

 ……おや、危険な香りが(苦笑)。


2014年11月12日
 心の片隅に引っ掛かっている模様。
 後から思えば潜伏期。


2014年12月4日
 ……MSXパソコンを手に入れようとしている……。

 ひとつ前のツイートで狙っていたのはMSX TurboR、こちらはMSX2+。


2014年12月7日
 ひと足先に、MSXパソコン専用マウスを落とした。
 コンストラクションツールを触る場合は必需品。


2014年12月10日
 オークション締切直前の攻防勃発。……と言っても、相当の金額を予め突っ込んでいたので、余裕はあった。


2014年12月11日
 存外あっさり終戦で、本体もどうにか落札。

 RGB変換ケーブルとか、綺麗な画質に変換する機器とか。


2014年12月13日
 ……自作ゲームのFDとかな(汗)。


2014年12月14日
 遂にハードを入手。


2014年12月15日


2014年12月16日
 ……既に、かなりヤバイ雰囲気が。

 こうして呟いている時点で、ほぼ落ちている(確信)。


2014年12月17日
 ……ほーらね(大苦笑)。

 とか言いながら、引き返す気はない模様。


 ……『小説BADOMA』をリライトし始めてしまうまでの過程は、こんなところです(笑)。

 かつて、株式会社アスキー(当時)から、『MSXマガジン』という雑誌が発行されていました。
 初めて手にした(勿論、自分のお金で買った)パソコンがMSX2であった私にとって、MSXの推進母体(?)でもあったアスキーさんの出すこの月刊雑誌は、大切な情報源でした。

 1990年、その『MSXマガジン』──以下、「Mマガ」と当時の略称で書きますが──2月号誌上で、新しく発売されるRPGコンストラクションツール「Dante」の特集が、大々的に組まれます。
 当時、下手糞な小説やイラスト等を生産しまくっていたのみならず、ぽちぽちとプログラミングなども始めていた私は、当然、この「コンピュータRPGを作れる」というソフトウェアにも強い関心を持ち、早速購入に至りました。

 ソフトを立ち上げ、当たり前のように、収録されていたサンプルゲーム『BADOMA 血塗られた伝説』をプレイ。
 有り触れた、フィールド型のコンピュータRPGだろーなーと思ってたんです。
 よく知られているゲームで言えば、ドラクエみたいな(……やったことはないですが(汗))。

 ……そして、見事に、すっ転びました
 特に、パーティーメンバーのひとりである、タンジェという名の青年に。

 このゲームに……と言うよりタンジェ君に、ぞっっっっこん惚れ込んでしまったことから、全てが始まりました。彼や仲間達を描いたパロディ漫画やイラスト類を毎月のようにMマガに複数枚(最低でも2枚、多い時で4枚)投稿するだけでは飽き足らず、ゲームをノベライズしてMマガ編集部に送るわ、「Dante」で勝手に続編ゲームは作るわ……(そのゲームの方も、後に、是非コンテストに送ってほしいと言われたので、恥ずかしながらタンジェ君へのラブレター代わりに送らせていただきましたが)……ゲームBGM、特にタンジェ君が主役となったエピソード(@デーナ国の寺院)で流れ続けていたBGMのアレンジ曲は次々と作り倒すわ……(汗)

 (……当時のMマガをお読みになっていた方なら、タンジェ君にド嵌まりしてバレンタインチョコレートを送ったりイラスト投稿しまくったり果ては続編ゲームまで作ってコンテストに応募し誌上で紹介されたりしていた大馬鹿者が居たことは、何となく御記憶にある……かもかも……)

 ……ですが、完全受注生産のコピー本ノベライズ(コピー実費のみで頒布)を3巻まで出したところで、社会人になって趣味に割ける時間が激減し、また、締切のある『芸術研究誌 AIM』連載作品『魔剣士サラ=フィンク』の執筆に追われる中で、何となく中断。その後、著作権法上では黒に当たる行為であるということも学んでからは、著作権法違反には当たらない周辺作品は書いても、既存ゲームの翻案に当たるノベライズ自体は封印してきました。……当該ゲーム『BADOMA』の原作者・そらまめ様からは、「著作権なんて気にしないでどんどん書いてください」という有難いお言葉を頂いたのですが、法の上では黒ですからね(苦笑)。

 とは言え。
 更に更に大人になった近年は、当該作品の著作権を持っていたアスキーさんが角川さんに吸収されてしまったり(汗)、そもそも多くの権利者サイドが所謂二次創作については「……えーと、上手にやってくださいよー(小声)」というスタンスでいるのだなーということが見えてきたり……という事情もあって、色んな作品の区切りが付いたら、ちゃんと完結させておこう──と考えるようにはなっていました。
 何しろ、3巻のあとがきに、「完結するまで後には退《ひ》きませんからね」と堂々明記してあるんです……このままだと、完全なる逆フラグじゃないですかー(滝汗)。

 ……ただね。
 まだ色んな作品の区切りが付いてないにも拘らず、何で、今まさにリライトやってんのかと(汗)。
 我ながら、突っ込みたくはなります。……昨年最後に出した『蔵出しミックスナッツ』のあとがきで、今度こそ、次は『魔剣士サラ=フィンク』でお会いしましょう!」って書いたのが、完っっっ全に逆フラグになっちゃってるじゃないですかー(泣)。

 ……まあ、これはもう、折角「Text-Revolutions」さんの立ち上げ回に参加するのに、なーんにも新刊がないっていうのは寂しいよなあと思っていた時に、長らくクローゼットの肥やしになっていた「Dante」を動かせるハードウェアを幸運にも手に入れることが出来、『BADOMA』やその勝手な続編を二十何年か振りにプレイすることが叶ったことで、焼け木杭に火が点いたから、なんでございますよ(爆)。

 それから凡そ3週間が経過した現在、1巻に当たる部分は、一太郎への移植完了を指呼の間に望むところまで来ています。
 って、はえーよ! (汗)
 これで、初回テキレボ合わせの新刊として間に合うことは確実となりました(苦笑)。
 多分、表紙込み116ページになることでしょう。

 ……それにしても、因果なものですなぁ。
 かつて、己が余りにも『小説BADOMA』執筆にのめり込みすぎていることにオリジナル物書きとしての危機感を覚えて書き始めた『魔剣士サラ=フィンク』が、結果として『小説BADOMA』から私を遠ざけてしまったわけですが、巡り巡って、『魔剣士サラ=フィンク』を完結させようと作業している現在の私の許へ、『小説BADOMA』が颯爽と戻ってくることになろうとは。
 何となく、タンジェ君たちに、かるーく復讐されている気分です(苦笑)。

 そんな思わぬ伏兵として二十数年振りに浮上した『小説BADOMA』……余りにもニッチ過ぎる二次創作(元ゲームを覚えている人がどれだけおいでなのか(汗))ですが、刊行の暁にはお手に取ってやっていただければ嬉しい限りです。

 ……あ、ただ、ノベライズとは言いながら、オリジナル展開てんこ盛り、エピソード切り捨て・換骨奪胎も山ほどありますんで、原作ゲームに忠実な代物とは到底言えません。
 万が一にも元ゲーム『BADOMA』を御存じの方、そこのところはどうぞ御寛恕くださいませませ(汗)。


【参考: 『小説BADOMA』関連作品】
  『四番目の魔道士』
    『BADOMA』内で伝説として登場する魔道士たちを描いた連作(?)短編集
    表題作 「四番目の魔道士」 → 全文掲載ページ
  『蔵出しミックスナッツ』に収録
    「伝説の前に」
    「誓言から逃げる魔道師」 → 抜粋ページ


2015年の抱負

 どうにか松の内ですが(汗)、新年おめでとうございます。
 年頭に当たり、今年出したい本やら出たいイベントやらを、いつものように書き記しておきますね。

 本年2015年の4月に、個人サークルとして同人活動を開始してから丸20年という節目を迎えます。
 そこで、20周年記念本として『魔剣士サラ=フィンク』を完結刊行すべく、昨年後半から、新作執筆と過去作移植とを地味に進めてまいりました。

 ……ただ、昨年末、12月も半ばを過ぎた頃になって思わぬ伏兵に襲撃され、今は全くそちらに掛かり切りになっているという為体《ていたらく》ですが……(汗)。

 という訳で、今年の希望的予定は……

  【出したい新刊リスト;あくまで希望】
   3月……『小説BADOMA』 1巻(全5巻予定)
         ※「Text-Revolutions」第1回合わせの新刊
   8月……『魔剣士サラ=フィンク』全1巻(第一部総集編も合本/上製本にするつもり)
         ※出来れば夏コミ合わせの新刊で
   その他……『ミディアミルド物語』本伝11巻、『小説BADOMA』2巻、ほか

  【イベント参加リスト;受かったら】
   3月8日(日) Text-Revolutions 第1回 (@川崎/直接参加/申込済み)
   5月5日(火) COMITIA 112
   6月7日(日) 新潟COMITIA 43 (@新潟/委託参加)
   6月28日(日) 北海道COMITIA 2 (@札幌/直接参加/申込済み)
   8月14日(金) コミックマーケット88
   時期未定 新潟COMITIA 44 (@新潟/委託参加)
   時期未定 北海道COMITIA 3 (@札幌/直接参加)
   時期未定 COMITIA 114

 となっております。
 そうさく畑は、開催未定なので、スケジュールには入れられません……。

 ……今年、真っ先に出るという『小説BADOMA』って何じゃらほい、と思われたかと存じます。
 えーと……系統的には、紛れもない二次創作、しかも著作権法上はダークグレーどころか黒という、既存ゲームのノベライズ作品でございます(汗)。
 諸々の経緯を語り始めると長くなって脱線必至なので、この作品については、後日に別途記事を起こしておきますね。
 確かなことは、これが、3月のテキレボさん立ち上げ回での新刊になる、ということです(笑)。

 そして、一応8月刊行としてある『魔剣士サラ=フィンク』ですが、こちらは、夏コミに間に合えば、という話(汗)。
 ……もしも間に合わなかったら、『まなざし』下巻を刊行した2008年以来の冬コミ参戦を考えることになってしまうでしょう……(ぶるぶる)
 そして、『魔剣士サラ=フィンク』が夏に間に合わなかった場合、「その他」に掲げてある『ミディアミルド物語』本伝11巻の方の刊行は、自動的に不可能となります(嘆)。『魔剣士サラ=フィンク』、テキレボさん立ち上げ回に参加するのに何も新刊なしというのは寂しい、という理由で優先度を一時下げましたが(本作品を2月入稿に間に合わせるのは流石に無理無理カタツムリ(汗))、本年の最優先刊行物であることには変わりありませんので。

 斯くの如き次第ではございまますが、皆様、本年もどうぞ宜しくお付き合いくださいませ。


 ツイッター等で、時々、同人刊行物の値付け話が流れてくることがあります。
 で、そんな時、今迄は「万年貸切部屋」時代に書いたこの記事などを、「ウチはこういう基準で決めてます~」と紹介していたのですが、当時よりも本の種類が随分と増えて薄い冊子も色々出現し(汗)、また、下手をすると400ページに達するのではと恐れている本の刊行が予定されているということもあり(爆)、此処らで増補改訂しておいた方がいいかなーと、改めて記事にする次第です。

 さて。
 当方の値付けスタンスは、以前にも何度か書いたことがあるのですが、端的に言えば、

   ページ数しか考慮しない

 ……でございます(苦笑)。
 印刷原価は一切考慮しない、採算度外視スタイルです。
 極端な話、どういう装幀にするか……という部分は、当方の我儘に過ぎません。装幀で妥協したくないと我儘を押し通している以上、そこに要した費用を読み手に転嫁するのは極力避けようというのが、当方の基本姿勢です。
 この辺は、同人活動初期の経験が大きいですね(苦笑)。
 此処を語り出すと長くなるので(汗)、こちらの記事をお読みいただければ幸いです。

 無論、幾ら自分の中では最優先の道楽でも、湯水のようにお金を使えるわけではないので(汗)、安価に刷れるキャンペーン期間中に入稿出来るよう頑張る・同一価格で少しでもページ数を減らせるA5判で出すなどして、原価を抑える為の努力はそれなりにやっております(苦笑)。同人活動に要する費用が生活に食い込んで、本を出せなくなってしまっては本末転倒ですからね(汗)。

 という訳で、増補改訂した、値付け基準をば。
 なお、ページ数は表紙込みです。本や冊子が奇数ページで終わることは有り得ないですが(汗)、そこは単なる「幅」を示す為の数値に過ぎないので、流してやってください(苦笑)。


  ◆~30ページまで … 100円
  ◆31~40ページまで … 200円
  ◆41~60ページまで … 300円
  ◆61~80ページまで … 400円
  ◆81~100ページまで … 450円
     → 薄い作品にありがちなページ範囲なので、値上げ幅は小さめ。
  ◆101~139ページ … 500円
     → 一番多いページ範囲なので、広めに取ってます。謂わば「基幹価格」です。
  ◆140~159ページ … 550円
     → 普段のページ数を少々超えた程度という感覚なので、此処までは値上げ幅は小さめ。
  ◆160~179ページ … 600円
  ◆180~199ページ … 700円
  ◆200~219ページ … 800円
  ◆220~239ページ … 900円
  ◆240~269ページ … 1,000円
     → この辺りから、少し大雑把になります。このクラスは、今はまだ殆どないので(汗)。
  ◆270~299ページ … 1,200円
  ◆300~359ページ … 1,500円
     → このクラスは、今は某『まなざし』ぐらいしか……(苦笑)。
  ◆360ページ超 … 1,800円
     → 未踏の領域。あくまで心積もり。

  ◆上製本装幀199ページまで … +100円
  ◆上製本装幀200ページ超 … +200円
     → 並製本の割高感を軽減する為の措置です(汗)。

  ◆例外として、『新選組!』二次創作物 … ページ数が多くても一律300円
     → 人気番組の二次創作という「他人の褌で相撲を取らせてもらった」刊行物なので。

  ◆ついでに、『BADOMA』の二次創作物 … ページ数が多くても一律450円
     → こちらはマイナー過ぎて殆どオリジナル同然ですが、完全オリジナルの基幹価格より控えめに。


 2014年12月現在、こんなところとなっております。
 御参考までに。


 ジャンルごた混ぜ短編小説集である『蔵出しミックスナッツ』が、過日、刊行されました。

『蔵出しミックスナッツ』
 ページ数は、表紙込みで60ページ。
 頒価は、300円(送料別)です。
 自家通販は既に開始しております。また、「架空ストア」様での委託販売も、準備出来次第、開始させていただきます。

 野間みつねが過去に色々な場でそれぞれに発表したものの、各ジャンル物としては作品数が少な過ぎるなどの理由で、「千美生の里」の単行本には今迄収録されることなく、纏められる当てもなかった短編──それを、ジャンルバランス無視で、ごた混ぜに集めてみました。ですから、

▼似非歴史物に属するであろう作品
 但し、日本の幕末が舞台ではありません。
▼二次創作に分類されるファンタジー作品
 二次的著作物ではないですし、二本目など、もう元のゲームとは殆ど関係なくなっております(汗)。
▼舞台が未来世界の、ほのぼの(?)作品
 それでも一応、『レジェンダリィ・クレイン』シリーズの短編だったり、『通り名はムーンストーン』シリーズの短編だったり。
▼仄かに伝奇混じりの現代物
 つまりは、『綺譚 月石の民』シリーズの短編です(苦笑)。

 ……が、入り混じっております。
 収録作品は、収録順に、「梁父吟《りょうほぎん》 習作」、「伝説の前に」、「Yoriyama Brothers」、「落星前夜 習作」、「Escape」、「誓言から逃げる魔道師」、そして「星祭りにはまだ早い」の、計7編。勿論、全て、リライトまたはリバイス済です。
 キリ番リクエスト作品も2本収録されていますが、紙媒体への収録に当たり、これらも当然リバイスしておりますので、サイト掲載の文章とは多少違う部分がございます。予め御了承ください。
 なお、二次創作が2本混じっている冊子ながら、作品数でもページ数合計でも全体の半分には遠く満たない為、オリジナルオンリーイベントでも頒布致します。作品自体も、超絶マイナーコンピュータRPGである『BADOMA ~血塗られた伝説~』の二次創作ですから(※つまり、二次創作には付きものと言っても良い“元になる作品の世界観を予め共有してくれている読者”が居ないに等しい(汗))、そもそもの元ゲームを御存じなくても全く問題ない仕上がりとなっております(苦笑)。

 因みに、書名の『蔵出しミックスナッツ』は、

   「収録作品のどれもが蔵出し作品で、しかも小粒で、ジャンルも色々」

 といったところから命名したものです。

 例によって例の如く、里の書庫の紙媒体作品目録に試し読みを上げると共に、創作文芸見本誌会場「Happy Reading」さまにも立ち読みの為の見本を置いています。御用とお急ぎのない方は、どうぞお気軽に覗いてみてやってください。
 なお、書庫の試し読みには二次創作「誓言から逃げる魔道師」を、「Happy Reading」さまでの立ち読みには一次創作「梁父吟 習作」を、それぞれ選んで収録しております。

「Happy Reading」掲載ページ
   ■ 蔵出しミックスナッツ → こちらから

「COMITIA 110」、無事に終了

 11月23日、東京ビッグサイトで開催された「COMITIA 110」で、サークル参加してまいりました。

聖地・晩秋の朝

 サークル入場開始時刻が普段より30分早い8:30だった為、早めの出となりました。
 ……7:30入場開始の夏コミ参戦時には及びませんが(汗)。

 当日は、明け方は流石に寒かったですが、日中は比較的暖かかったですね。
 おかげで、目論んでいた服装で通すことが出来ました。
 いつものコミティアとは異なり、コミティアXとの併催でコスプレOKという回でしたので、

 ……はい、濃青色のスタンドカラージャケットをボタン全部留めて着込み、その首回りに黄色い薄手のマフラーを巻くという、何となくミディアム君っぽいスタイルで臨みました。写真は撮ってないですけどね(苦笑)。
 但し、ジャケット側には肩帯も肩留めボタンもないので、代用品として使った黄色っぽいブローチで懸命に端っこのピラピラを折り込んで留め、外に出ないよう隠しておりました(爆)。ちゃんと肩掛け布《コープ》に出来る一枚布を調達して加工し、ジャケットに肩帯を縫い付けるぐらい気合を入れれば良かったのかもしれませんが、色々と手許不如意だった故、手持ちの服飾品だけで頑張ってみた次第(爆)。

 それはさて置き、当日のスペースは、こんな感じ。
 設営の絶対必需品であるセロハンテープを鞄に入れ忘れてくるという痛恨のミスもあり(東ホール内のファミマに駆け込みましたよ(汗))、サークル入場開始とほぼ同時に入った割にはバタバタでした(汗)。

ティア110スペース 全体

 部活動「文芸めぐり」と、翌日開催の文学フリマとの通し企画「創作小説スタンプラリー」双方に参加した為、前垂れPOPが大変なことになっております(汗)。どちらもスタンプラリー企画で、初めてのお立ち寄りが普段よりも少しは増えるかもしれないと考え、北海道コミティアでも使用した「最初に選ぶならどれ?」系の羊皮紙風B4判POPを再使用することを優先し、台詞ポスターの掲示は見送りました。
 その一方で、新刊&ティア初売りを示すPOPは限りなく控えめ(苦笑)。周囲のPOPが自己主張しまくりなので、一本調子にならないように、という意図あってのことです。

ティア110スペース 部分

 ……とは、いえ。
 秋のそうさく畑、北海道コミティアと、2スペース展開が続いたので、夏コミ以来の1スペース展開がキツイの何のって(汗)。
 本家ティアで2スペース申し込むと諭吉さんがオーバーキル状態で吹っ飛ぶので色々つらいのですが(汗)、参加し始めた頃よりも頒布品の冊数が大幅に増えていますし、ごちゃつかない余裕あるPOP掲示を目指す為にも、次の参加からは2スペースへの拡張を検討したいと思います。
 ……まあ、来年は、そうさく畑が年3回開催なんて無茶な状態ではなくなりますし(……とゆーか、来年の内に復活するかどうかも不分明(汗))、何とかなる……でしょう(汗)。となると、拡張用サークル名(※コミティアでは同じサークル名で2スペースを取ることは出来ない)を考えないとなぁ(爆)。例えば、「千美生の里B面」……うん、何かアレだな、もうちょっと考えよう(汗)。

 余談ですが、配置両隣が男性のサークル主さんだったというのは、イベント初直接参加したウン十年前(汗)から今迄を通じて、実は初めてだったりします。どちらのサークル主さんも普通に周囲への気遣いが出来る方々で、穏やかに過ごさせていただきました。初々しい(!?)二十代の頃なら、それでも緊張したかもしれませんが……接触過敏というか、男性恐怖症気味なところがありましたので(苦笑)。


 今回は知り合いのサークルさん方が結構お休みされてましたし、元々それほど頻々と立ち寄る方が居るわけでもないですし、自分のサークルスペースを合計1時間ぐらいなら留守にしても問題ないよね、というスタンスで臨みました。
 ただ、ぶっ通しで1時間空けるというのも気が引けたので、読み手としての新規開拓は、基本的に両スタンプラリー参加サークル(つまり小説サークル)さんのみに絞り、あとは、普段新刊があれば買わせていただくサークルさんを大急ぎで回る、という状態。……いや、実は1箇所だけ、リツイートで新刊情報が回ってきて興味を持ったので御本を買ってみたかったサークルさんがあったのですが、行ってみたら島角からシャッター脇に移動させられてる最中で(汗)、とんでもなく長蛇の列が出来ていたので、「……あかん、これ並んどったら1時間以上戻れんわ(汗)」と諦め、見本誌置き場で御本の中身を拝見して「ほへー、すげーわー」と嘆息するだけで済ませました。後刻、クロネコさんの伝票を取りに行った時に覗いてみたら、とっくに完売となっていたので、うーん、御縁がなかったんでしょうねえ(苦笑)。

 という訳で(?)、スタンプラリーも双方早々に集め終え、「文芸めぐり」さんでは美味しいお菓子を2回、「創作小説スタンプラリー」さんでは文学フリマにしか参加されていない「史文庫」さんの御本を、それぞれ頂くことが出来ました。ほくほく。
 押す側としては……んー、まあ、売った分+(「創作小説スタンプラリー」の方では)無配冊子をお渡しした分だけは押せましたかね(汗)。ただ、おひとりだけ、「創作小説スタンプラリー」の、まだ何方のスタンプも押されていないガイドブックをお持ちになった方がおいでで、動揺の余り、「ええっ、ウチが一番なんですか、光栄です、有難うございますっ」と口走ってしまいました(爆)。しかもそのお方は、今回普段のような斜め積みを諦めてブックエンドに立てておいただけの『ミディアミルド物語』1巻をわざわざお手に取ってくださり、しかも、お買い上げくださったという……誠に有難いことでございます(涙ぐむ)。
 とゆーか、『ミディアミルド物語』の1巻が複数冊動くなんて、いつのイベント以来だ!? 冊数だけ見れば今年の春の畑でも複数冊出てますが、そちらは昔からの常連様が全冊纏めてお買い上げくださった分が入りますので、今回のような全くの御新規様がというパターンは、それこそ、夏コミ復帰時まで遡らねばなりますまい(汗)。
 なお、新刊『蔵出しミックスナッツ』も、幾冊か引き取られてゆきました。こういうジャンルごた混ぜの冊子を出したのは初めてなので、シリーズ物と比べてどうだろう、と思っていたのですが、初動に殆ど差はありませんでした。

 そんなこんなの状況で、今回は、無料配布冊子セットも、『ミディアミルド物語 超かんたん試し読み』第二版が入った分は全て配り切り、早速大急ぎで第三版を作成して入稿する運びに。そして有料頒布の方も、コミティアでは過去最高の頒布数(……と言っても、ささやかなものですよ、はい(苦笑))だった前回参加に並ぶ頒布数で終わりました。これは正直、予想外でした。有難くも継続してお買い上げくださる知り合いのサークルさん達が休まれていたこと(汗)、そして、ティアX同時開催でイベント規模が大きく、拙サークルのような零細サークルは埋没する危険性が高かったこと、両要素を考え合わせると、ウチはスタンプラリーの恩恵を受けられたなーと思います。
 更には、今回の企画で無料配布されたガイドブック類もありますので、今後に少しは繋がるかしら、とささやかに期待してもみたり。
 両企画、思い切って参加してみて良かったです。それぞれの主催、藍間真珠さまと、くまっこ様には、本当に感謝です。
 そして、有難くも拙作をお買い上げくださった皆様、拙サークルスペースにお立ち寄りくださった皆様、無料配布冊子セットを受け取ってくださった皆様にも、心から御礼申し上げます。

 あと、私も参加させていただいた北海道COMITIA応援アンソロジー『ポラリス』は、今回のティアで完売となったそうです! ……あ、通販キャンセル分が少ーし出たそうですが、売り切れは時間の問題のようで、愛読者様へのプレゼント分、北ティアで買っておいて良かった……(汗)。

 イベント後のお茶会(オフレコトーク満載)まで含め、充実した一日でした。
 「Text-Revolutions」のチラシ配りでお見えになった小泉哉女さんと、「……新井さん、戻っちゃいましたねー」「……戻ってきちゃいましたねー」という、お約束の(笑)会話を交わすことも出来ましたし(爆)。
 ただ、次(来年5月5日の「COMITIA 112」)の参加時は、今迄通りに15:00には撤収を開始しようと思っている野間でございます。今日はそこまで急がないからと15:30に撤収を開始した結果、搬出のクロネコ列、閉会後30分過ぎに行くと、もう、とぐろを巻く超大手でしてね……(汗)


 ところで、「創作小説スタンプラリー」に拙サークルから提供した“松・竹・梅(笑)”の各景品本、恐らくあんまり知られていないだろうウチの本を貰っていってくれる奇特な人が居るかなあと心配だったのですが(ごついし(汗))……ひっそりと情報を回してくださった方が居て(深謝)、少なくとも1セットは引き取られていったらしいことを知り、心の底から安堵しております。拙作を選んでくださったという方、有難うございました。


「COMITIA 110」での頒布予定品

 11月23日(日・祝)、東京ビッグサイト東4・5・6ホールにて開催される「COMITIA 110」での頒布予定リストを掲げておきます。
 ページ数・頒価など詳細については、本サイト内の紙媒体他作品目録ページを御参照ください。試し読みの為の抜粋ページも、刊行物毎に設けてあります。但し、新刊『蔵出しミックスナッツ』につきましては納品後のアップ、しかも二次創作作品から採られる予定ですので御了承ください。なお、A5表紙込み60ページ、頒価は300円です。
 また、創作文芸見本誌会場「Happy Reading」にも見本を投稿していますので、こちらから御参照ください。新刊の試し読みも、既に先行公開しています。無論、立ち読み部分は一次創作作品から提供しています。

 なお、今回のコミティアでは、部活動「文芸めぐり」と、翌日開催の文学フリマとの通し企画「創作小説スタンプラリー」とに参加致します。各スタンプラリー(片方だけでも可)に御参加の方には、新刊『蔵出しミックスナッツ』を頒価300円のところ200円で提供させていただきます。
 各企画の詳細はそれぞれのリンク先を御覧いただければ幸いですが、簡単に書いておきますと、

★文芸めぐり
 ラリーカード持参で参加サークルの本/冊子を購入した方に、スタンプ1個。3サークル分を集める都度に、お菓子や小物などの選べる素敵な景品が。つまり、理論上は15回景品をゲット出来る



★創作小説スタンプラリー
 ガイドブック又はラリーシートを持ってお立ち寄りの方に、スタンプ1個。購入の有無は無関係。6サークル分を集めると、参加サークルが提供した景品本をゲット出来る。文学フリマと通しで集めても可だが、1イベント当たり6個が上限。勿論、6サークルより多くのサークルのスタンプをコレクションすることはOK。但し景品交換は1イベントにつき1回だけ。

 どちらの企画も、ガイドブック無料です!
 因みに、拙サークルが創作小説スタンプラリーに提供している景品本は、以下の通りでございます。

▼「松」 : 野間みつね作品 番外編セット
 『ミディアミルド物語』外伝集1~5巻及び『まなざし』拾遺話集『初音には遠く』の計6種セット。「シリーズ物の番外編って何となく後回しになっちやうよね~」という人向け。

▼「竹」 : 『ミディアミルド物語』 スターターセット
 『ミディアミルド物語』本伝1巻2巻及び本伝2巻の後で読むと美味しいと思われる外伝集1巻の、計3種セット。「長編って手が出しにくいけど、きっかけさえ貰えれば……」という人向け。

▼「梅」 : 『エモーショナル・サイオニック』
 「続き物や嵩張るのや重いのやごっついのを持ち帰るのは、ちょっと……」な人向け(苦笑)。他のメニューに比べて寂しいので、通常は見本誌にしか付けない帯もサービス(爆)。

 ……松・竹・梅というのは、単に冊数の多寡(=頒価合計の差)で付けたもので、他意はありません(苦笑)。
 なお、洩れなく無料配布冊子セット及び当日発行予定のペーパーがバンドルされます。

 あ、ペーパーで思い出しましたが、コミティア30周年記念企画のペーパーラリーにも参加予定ですので、宜しくお願いします。重さの足しになるよう、普段ならペーパーには使わない極厚口用紙に印刷しますね(爆)。




新刊
『蔵出しミックスナッツ』 ■ 蔵出しミックスナッツ -ジャンルごた混ぜ短編小説集-
 「歩出斉城門、遙望蕩陰里……」 聞こえてきた歌声に、青年は覚えず足を止めた。
 一次創作5本「梁父吟 習作」、「Yoriyama Brothers」(『レジェンダリィ・クレイン』シリーズより)、「落星前夜 習作」、「Escape!」(『綺譚 月石の民』シリーズより)、「星祭りにはまだ早い」(『通り名はムーンストーン』シリーズより)と、二次的著作物ではない二次創作(『四番目の魔道士』と同じ背景世界を持つ)2本「伝説の前に」、「誓言から逃げる魔道師」を、7本それぞれ全てリライト/リバイスして収録。
 長編体質の野間みつねにしては珍しい、短編集です。
 半ば突発的に刊行しました(汗)。
 コンピュータRPGコンストラクションツール『Dante』(1990年、株式会社アスキー)に収録されていたサンプルゲーム『BADOMA』の二次創作に当たる短編も2本収録されていますが、7本中5本は一次創作です。
 「文芸めぐり」スタンプラリーや「創作小説スタンプラリー」に参加されている方には、頒価300円のところ200円で頒布させていただきます!


コミティアでは初売りの既刊
『ミゼルでの遭遇』 ■ ミゼルでの遭遇 -ミディアミルド物語 10-
 マーナから慶賀使節としてレーナの都シャーラミディアを訪れていた近衛副長タリー・ロファは、一連の行事への参加を終えた翌日、ミディアム・サーガの案内で、シャーラミディア市中へ出た。しかし、穏和裡に過ぎると思われたその散策中、何げない会話の中で或る事実に気付いてしまったタリーは、その場に立ち竦んだ……
 巻末付録として、星村朱美様のイラスト類を一部再録。
 多分、半分まで来ました。……た、多分(爆)。
 これまで本伝や外伝で少しずつ明かされてきた、ケーデル・フェグラムの抱える様々な秘密──その粗方が明らかになる巻でございます(……少なくとも、読者の皆様には)。
 ただ、そちらに余り気を取られていると、この巻の最後に用意されている、物語の中でのエポックメーキングな出会いを見逃すことに……なったりしますかね?


ピックアップ
『最後の一年、最初の一日』 ■ 最後の一年、最初の一日 -ミディアミルド物語外伝集 2- 【創作小説スタンプラリー景品「松」セット提供作品】
 俺、タリー・ロファは、マーナの近衛見習として、13歳の時から16歳の現在まで、大過なく務めてきた。17歳になる今年、いよいよ見習最後の一年を迎えた俺は、自分がこれから一年間専属従卒として付くことになる初年兵の名を近衛隊長から告げられたのだが……
 『ミディアミルド物語』のサイドストーリーズを収録したシリーズ。表題作の他、掌編「夜の一頁」、表題作より遙かに長い(汗)「紳士は豹変す」、短編「幻視」を収録。
 野間みつねが高校生の頃から手掛けている、謂わば〝準ライフワーク〟的な作品『ミディアミルド物語』の、外伝集です。
 マーナの近衛兵タリー・ロファを中心とした話を集めています。
 外伝集は本伝と異なり続き物ではありませんので、それ単独でも読めます。……なお、外伝集は、現在5冊刊行済みです。

 この外伝集をピックアップするのは、参加させていただいた北海道COMITIA応援アンソロジー『ポラリス』(A5判、120ページ、300円)に寄稿した作品「月光《セタリナーサ》亭」の主人公、後にマーナの近衛兵となるノーマン・ノーラが陰の主役とも言える外伝集だからです。
 殊に、「月光亭」を読んだ後で表題作「最後の一年、最初の一日」をお読みになると、かなり美味しいのではないかと。

 当該アンソロ『ポラリス』は、コミティア当日、主宰の藍間真珠さんのサークル「藍色のモノローグ」さん(配置:ね 33ab)にて頒布される予定です。


その他の既刊
■ まなざし 上
 幕末、文久三年秋、京都――壬生浪士組(後の新選組)副長土方歳三《ひじかた としぞう》は、ある男から苦しい胸の内を告げられる。それまで男色とは縁なく生きてきた歳三は相手を拒絶するが、その夜を境に、いずれ殺さねばならぬと思い決めていたその男の思わぬ姿を知る機会が重なって……
 鳥羽伏見の戦いが終わるまでを収録。

■ まなざし 下
 鳥羽伏見の戦いで大きな犠牲を出した新選組は、都を離れ、江戸へと戻った。副長土方歳三は、新たに厩に入った癖の悪い若駒を自分の乗り馬に選び、早蕨《さわらび》と名付ける。その早蕨と遠駆けに出掛けた先で、歳三は、彼を伊東甲子太郎《いとう かしたろう》の敵《かたき》と称して勝負を迫るひとりの青年と出会うが……
 土方歳三の箱館での戦死まで+αを収録。
 付録冊子として、史実と虚構部分について書き留めた『虚実皮膜』(無料)を同梱。

■ 初音には遠く ~『まなざし』拾遺話集~ 【創作小説スタンプラリー景品「松」セット提供作品】
 慶応三年元日早々、参謀の伊東さんと組長の永倉さん・斎藤さんの三人が、島原へ出掛けたまま、門限を過ぎても戻ってこなかった。無断の門限破りは、新選組の内規に照らせば、幹部の場合、理由の如何《いかん》を問わず切腹。三人は切腹になるのか──中には、一昨年の山南さんの処断を思い出してしまう者もいる。私、沖田総司《おきた そうじ》も、そのひとりだ……。
 表題作の他、「花は小梅か橘か」「死神」「賭け」「月に添う影」の5本を収録。
 基本的には、本編では採り上げなかった出来事を描いた、或いは本編での出来事を別の当事者の目から見る形で描いた短編を収録した作品集。

■ 残し置く言の葉草の記 上 ~『まなざし』傍話集~
 江戸は深川佐賀町で亡き師の道場を受け継ぎ北辰一刀流の剣を指南している常陸国志筑藩浪人・伊東大蔵(旧姓鈴木)は、元治元年秋、旧知の藤堂平助の訪問を受ける。藤堂から〝新選組〟という勤王浪士の一隊の話を聞き、加盟を勧められた伊東は、その翌朝、奇妙な夢を見た……。
 「心なき人を」「逢ふまでと」「おのれのみ」「かりの旅寝の」「ふみ迷ふ」「道なたがへそ」「枕にぞきく」「われのみ深く」「筆のあと」を収録。
 『まなざし』に於ける伊東甲子太郎を語り手として描く、傍話集。

■ 残し置く言の葉草の記 中 ~『まなざし』傍話集~
 慶応二年師走、新選組屯所に詰めていた伊東甲子太郎は、自身の休息所から、覚悟していた知らせを受け取った。かねてから体調を崩して寝付いていた妾が、いよいよ危なくなったという。叶うことなら看取ってやりたいと考えた伊東が監察を通じて副長土方歳三に外泊を届け出、外出しようとしたところへ……
 「都の春も」「あらそはぬ姿ながらも」「ともに散りなん」「真心の清き心に」「いかでちぎりを結ひ留むべき」「神もゆるして」「なほまどひけり」を収録。
 『まなざし』に於ける伊東甲子太郎を語り手として描く傍話集、その弐。

■ 歳三《おれ》達の場合
 明治二年五月、箱館《はこだて》一本木関門で狙撃されて命を落とした土方歳三は、不思議な輝きに包まれ微睡《まどろ》んでいたが、その輝きから「月石《げっせき》の民として生まれ変わる」と告げられた直後、箱館山山中の小屋で目を覚ます。そこへ、歳三の後見役として、謎の男コンミン登場。大嫌いだった男と瓜ふたつの容姿に反発しつつも彼に惹かれ始めた歳三の前に、やがて……
 男色絡みのお話も出てくるので、そーゆー話が苦手な方は、予め心の御準備を。
 因みに、『まなざし』世界とは全く無関係なので念の為(汗)。

■ ナブ・ナブオーヴァ -ミディアミルド物語 1- 【創作小説スタンプラリー景品「竹」セット提供作品】
 クデン国ヴェルナーサ村で暮らすミディアム・サーガ少年は、或る日、軍事大国の一として知られる隣国マーナで傭兵隊に所属しているという男ベーダ・アルカナと知り合う。それを切っ掛けに自分も傭兵になろうと考えるようになったミディアム少年は、やがて、母フィーナと故郷を捨てるようにして、マーナの都デラビダへと赴くが……

■ 鷹の子 -ミディアミルド物語 2- 【創作小説スタンプラリー景品「竹」セット提供作品】
 マーナとの戦いで、伝統ある王国フィリスは滅亡した。だが、フィリス王太子タラティレ・ジェサイアに嫁いでいたマーナ王女ディープレ・オーディルが、その忘れ形見を懐妊していた。生まれてくる赤子の命を奪えという密勅を受けたマーナの女性武人デフィラ・セドリックは、王女の保養先ヴェルナーサ村に共に滞在する……

■ ダグディグル・グルーグラス -ミディアミルド物語 3-
 掛け替えのない女性と故郷を喪った〝青い炎《グルーグラス》〟ミディアム・サーガ。彼が己を解放出来るのは、もはや、血塗られた戦場しかないのか。
 一方、その才幹を発揮し始めた〝マーナの知将《ドー・ルーム》〟ケーデル・フェグラム。目に見えぬ血に汚れてゆく彼の手は、一体、幾つの玉座を潰えさせるのか。
 そして、領土を拡大してゆくマーナの前に、やがて……

■ ムグロールの赤狼 -ミディアミルド物語 4-
 バルバミラの戦いで力尽きた〝恐るべき青い炎《ダグディグル・グルーグラス》〟ミディアム・サーガ。長き眠りから目を覚ました彼の前に現われたのは、ひとりの〝少女〟であった。彼女の存在に戸惑い、その言葉に苛立ちと反発を覚えるミディアム。だが、語り続けるその〝少女〟に突如として襲い掛かってきた暴風の禍々しさに、ミディアムの体は咄嗟に動いていた……

■ マーナの知将《ドー・ルーム》 -ミディアミルド物語 5-
 カタゴラの戦いで大敗を喫したマーナ。唯ひとりこの戦に強硬に反対したことから自邸謹慎を命じられていた〝マーナの知将《ドー・ルーム》〟ケーデル・フェグラムは、改めて主君から意見を求められ、暫しの不戦策を主張するのみならず、諸人を疑心暗鬼に陥れる不穏当な進言を行う。だが、それは、真の目論見をレーナの目から隠す為の詐術に過ぎなかった……

■ 遠きが故に -ミディアミルド物語 6-
 マーナとレーナの国境の村ステイクで倒れ、辛うじて救出されたが仮死状態に陥ってしまったミディアム・サーガ。長老候補ソフィア・レグは、目を覚まさぬミディアムをエルの町まで移送してみたものの、快復の手立てを掴めずにいた。そこへ、ひとりの優れた薬師《くすし》がふらりとエルに姿を現わした、という知らせが飛び込んでくる……

■ 縄なき繋縛《けいばく》 -ミディアミルド物語 7-
 レーナでは、長年掛けて建設してきた王城がようやく完成し、マーナでは、妾腹《しょうふく》の王子が久方振りに誕生したことに沸く──そんな年の秋、レーナ王リュウ・シェンブルグは、悲願のオーブルー奪還を企図しての親征を検討し始めていた。だが、そこへ、マーナ王ララド・オーディルが先んじてバタール方面へ親征してくるとの情報が届き……

■ 垣間見る未来 -ミディアミルド物語 8-
 クピー・ニルグリスは、バタールの戦いで負った傷の癒えぬジス・エルミを伴い、故郷であるムグロールへと赴く。しかし、その転地療養の真の意図は、ジスではなく、クピー自身の体調に因るものであった。翌年の初夏、そのクピーからムグロールへ呼び出されたミディアム・サーガは、辿り着いた宿場町ケイで、驚きの光景を目にすることになる……

■ 祝婚 -ミディアミルド物語 9-
 レーナの長老候補ソフィア・レグが婚約したという知らせが、未だ新年の祝賀気分も色濃いマーナ宮廷にも届く。マーナ王ララド・オーディルは、その知らせを携えてレーナから来着した使者に対し、早速に慶賀使節を差し向ける由を告げると、その使節団の副使として、近衛副長タリー・ロファを指名したが……。

■ 清水《せいすい》は未だ青く -ミディアミルド物語外伝集 1- 【創作小説スタンプラリー景品「松」「竹」セット提供作品】
 マーナ王国きっての武家の名門セドリック家本家の一女デフィラは、十七歳の秋、一頭の仔馬を与えられる。フィズと名付けられたその仔馬の世話や馴致に夢中になるデフィラ。自ずと剣の稽古も疎かになる中、やがて彼女は、年末恒例の将校以上自由参加闘技会に初めて参加するが……
 表題作の他、掌編「化粧」及び「死の使者」を収録。

■ その佳き日まで -ミディアミルド物語外伝集 3- 【創作小説スタンプラリー景品「松」セット提供作品】
 マーナ近衛隊の副長であるノーマン・ティルムズ・ノーラは、さる騒動が元となり、上官の娘マリ・ジェラルカ・マーラルと婚約した。挙式までは二か月。長くもなく短くもない、恙なかるべき筈のその婚約期間は、しかし、何事もない穏やかなものとはならなかった……
 表題作の他、短編「ささやかなる陰謀」及び「命知らず」を収録。

■ 将軍と呼ばれる迄に -ミディアミルド物語外伝集 4- 【創作小説スタンプラリー景品「松」セット提供作品】
 ジャナドゥ養成所が多数あることで知られるシベルリンの森、高名なジャナドゥ養成者タカナ・ルーミンの許で厳しい訓練の日々を送っていたグライン・マーリは、或る朝、養成所を訪れた金髪の青年に興味を惹かれ、樹上からその後を追い始めた……
 表題作の他、掌編「ソフラ小景」、中編「リーズルの若き鷹」、短編「歪んだ糸の物語」「暁闇」及び「奇妙な旦那様」を収録。

■ レーナから来た青年 -ミディアミルド物語外伝集 5- 【創作小説スタンプラリー景品「松」セット提供作品】
 マーナ暦デリーラ六年仲冬第二月、マーナ第一王女の婚礼祝賀の席に、近国レーナからの使節の一員として、ソフィア・レグという青年が居た。マーナ王ララド・オーディルは、奇妙なことに、以前その青年と何処かで出会っているような気分を拭い去れないでいた……
 表題作の他、「ある茶話会の風景」、「ダランドー叔父様との思い出」、「シベルリン小景」、「最後の夏」、「闇に向かって走れ」を収録。

■ 補充裁判員2番 -とある裁判員裁判体験記-
 補充裁判員として参加した裁判員裁判の体験記。
 A5判、表紙込み24ページ、頒価100円。
 自家印刷&製本した冊子です。インクジェットプリンタで全ページカラー印刷。顔料インクなので水濡れには強い……筈……

■ エモーショナル・サイオニック -レジェンダリィ・クレイン- 【創作小説スタンプラリー景品「梅」提供作品】
 銀河連邦の植民惑星間を航行する旅客船フェントーク号が、バニラ星上空で原因不明の操船不能に陥り、墜落──挙式間近の婚約者《フィアンセ》をこの事故で喪ったジュード・ナリタ青年は、だが、それが事故ではなく、二百年以上も生きている伝説の超能力者《レジェンダリィ・サイオニック》クレイン・ロードにより人為的に引き起こされたものだと証し立てる映像を見せられる……
 野間みつねが中学~高校時代に書き散らしていた、未来世界で生きる超絶超能力者クレインこと頼山紀博《よりやま のりひろ》青年が主人公のシリーズから一作品を選び、大幅に加筆改稿。書き下ろし番外編「異動」も収録。
 続き物ではなく、単巻読み切りです。
 超能力者は出てきますし、舞台も(野間みつね世界の)未来世界ではあるのですが、SFともアクションとも言えないSFモドキです(汗)。


おまけ  ※全て、無料カタログとの抱き合わせ配布です(汗)
■ 『ミディアミルド物語』 超かんたん試し読み(改訂増補第二版)
 本伝1巻~9巻・外伝集1巻~5巻までの計14冊から各巻2ページを上限に抜粋した、試し読みの為の冊子。
 以前の『駆け足、覗き見、ミディアミルド』に於ける出し過ぎを反省して、引用は雰囲気が伝わるギリギリの分量に止《とど》めた。
 なお、拙サークルサイトや従前の試し読み冊子類での紹介箇所とは被らないよう配慮している。
 最後に、本伝10巻収録予定稿からのチラ見せあり。
 イベントでは無料配布している当冊子、おかげ様でほぼ配り切りましたので、紹介順を見直し、8巻9巻からの抜粋を加えるなどして、第二版を刊行しています。
 なお、最後の「本伝10巻予定稿」は、内容はほぼそのままで10巻に収録されましたが、章題が変わりました(苦笑)。
 ※ 残部僅少(スペースからの配布に回せるのが8部)となっておりますので、春ティアや夏コミでお渡ししていない方に優先的にお配りします。

『魔剣士サラ=フィンク』 刊行準備冊子 ■ 『魔剣士サラ=フィンク』 刊行準備冊子 ※コミティア初配布
 2015年にサークル活動20周年記念の一冊として刊行予定の『魔剣士サラ=フィンク』から、「トータル・プロローグ」及び「砂漠の暗黒神殿」篇第2節までを収録した冊子。
 勿論、ちまちまリライトしているので、頒布停止した同作品の第一部総集編と全く同じ内容、というわけではなくなっている。
 検討中の装幀を事前に色々と試してみたいという目的もあっての刊行物なので、表紙が無駄にフルカラーになっております(汗)。
 ですが、イベントでは無料配布です。遠慮なく貰っていってやってくださいませ。




 以上、有難くも拙スペース(の 43b)までお越しくださろうという皆様、どうぞ宜しくお願いします。

 但し、御覧の通り刊行物の種類が多く、しかもそれぞれがそれなりに厚いというサークルですので、持ち込み冊数は制限しております。

   ★ 『まなざし』及びその派生作品 : 各2冊
   ★ 『歳三達の場合』 : 2冊
   ★ 『ミディアミルド物語』 : 本伝外伝5セット
   ★ 『補充裁判員2番』 : 5冊
   ★ 『エモーショナル・サイオニック』 : 5冊
   ★ 『蔵出しミックスナッツ』:最低10冊+キャリーバッグの隙間と相談(汗)

 それぞれ、万が一にも品切れの際は、御容赦ください。

 去る11月9日(日)、北海道COMITIA(以下、略称の「北ティア」と記載)の記念すべき第1回目に、サークルとして直接参加してきました。

津軽海峡飛行中に  10年以上航空機に乗ったことがなかったので(汗)、イベント荷物を作る時に「ぎゃー、カッターナイフって持ち込めないんだっけか? え、鞄に入ってたら保安検査場で没収? ええっ、ポスタースタンドも保安検査で引っ掛かる可能性があるんかっ!」と頭を抱えましたが、カッターナイフは固《もと》より、用心の為に鋏やら金属製品やらチェーン・ポール系の代物やらも全て事前送付に回し、何とか事なきを得ました。航空機の場合、キャリーバッグの補助鞄が持ち込めない点が厳しいので、新幹線が札幌まで到達したら、少しぐらい時間が掛かってもそちらでの移動を選んでしまいそうです(汗)。
 ただ、物凄ーく久し振りに乗ったことで、「……ああ、この、離陸の瞬間の浮遊感と上昇感が好きだったんだよなぁ、少しだけジェット君(=サイボーグ002)の気分になれて」と思い出したのも確かで(苦笑)。そして今回は初の窓際席だったこともあり、特に行きは写真撮り捲り。実際に撮れた写真では巧く伝わりませんが(汗)、津軽海峡上空を飛行している間、眼下に散らばる雲の見た目がまるで海に浮かぶ氷、それも、今年あちこちで見掛けた(プロ野球オールスターゲーム第一戦を観に行った西武ドームで自分も実際に食べた)“ふわふわかき氷”のような質感でした(笑)。
 一方、帰りはすっかり夜だったので、離陸後と着陸前の街の灯以外、窓の外は殆ど見えず。非常時の脱出方法を伝える映像を見ながら、「……あー、手荷物一切持ち出せないってことは、これ、もしこのフライトで遭難したら遠征の間に手直しした部分の原稿バックアップがないからティア新刊アウトだなー、USBメモリに吸い出して肌身離さず持ってたとしても、洋上だったりしたら塩水被ってアウトだろうなー、メールで送っておきたいけど、上空だとWiMAX繋がらないよね流石に……次からは出発前にメールで送っておくぐらいの用心はしておこう……取り敢えず今回だけは無事に戻れますように……」と、碌でもない大ボケなことを考えておりました(汗)。

 ……と、イベントに余り関係ない話は此処までにして。



 今回の北ティア会場となったホテルさっぽろ芸文館ロイヤルホールですが、ホテルの会議室という特性上からか、一般的な展示場(=展示物を綺麗に見せるのが主目的)とは照明の色が全く異なり(そもそも人が集うことが主目的の場なので、恐らく、人の顔色や料理等の色を好く見せる照明になっていると思われる)、ウチのように白っぽい表紙の本がずらっと並んでいても、全然きつくない感じになってました(笑)。実際のスペース写真を御覧いただければ、違いは歴然かと。

【当日スペース写真】
北ティア「い09、10」 向かって左半分北ティア「い09、10」 向かって右半分

【比較の為に参考掲載:ビッグサイト及びインテでのスペース写真】
東京ビッグサイト インテックス大阪
 逆に、青などの寒色を使ってクールさやシャープさを際立たせようと作成された本は、赤みが強い照明下では、見た目の雰囲気が変わってしまったかもしれないですね。
 ……ごく個人的には、上京後に初めて直接ひとりでサークル参加したイベントがこんな感じの会場で開催されていたものですから、妙に懐かしい気も致しました……ただ、記憶の中にあるあのホールほどには天井が高くはなく、何となく安心感を覚える高さでしたけど(苦笑)。



 ホールのステージ上に設けられた見本誌コーナーは、自分で設置しに行く、「そうさく畑」方式でした。
 しかし……
 第1回目ということは、かなりのサークルさんが既刊を全部提出するわけで。
 私が設置しに行ったのは、まだ誰も設置を始めていない頃だったのですが……
 ……え。
 2ブロックに対して、会議机8本合体? (私の記憶に間違いがなければ(汗)……もっと少なかったかも?)
=== 11/29 20:51 追記 ===
 公式の本日公開された写真レポを拝見した限りでは、会議机3本合体に見えますね……(滝汗)
=== 追記此処まで ===

 こっ、この面積に、「あ」ブロック38スペース+「い」ブロック44スペースの計82スペース全サークルが見本誌を置くことになると?
 あ、あのう……ウチ、A5判の本を、無料配布モノも含めて20種提出するんですけど……(しかも、ごっつい本が多数(汗))
 如何に早い者勝ちで一番乗りとは言え、ひとりで面積を取り捲るのも流石に気が引けたので、手に取ってもらえないこと覚悟で、タイトルが見える程度に重ね倒し、概ね2分の1スペース分(会議机4分の1程度)の面積に圧縮して設置してきました。……うーん、これを事前に予測出来ていれば、畑の見本誌図書館で使っている、省スペース展開用のブックエンドを持参しておいたんですがね(苦笑)。無論、次回からは既に提出した本を並べることはありませんので、今回のような悲惨な状態にはならないでしょうけれど。
 とは言え、自分で設置しに行けるスタイルは嬉しいですね。早めに行きさえすれば(=比較的良い場所を確保する為に自分が努力さえすれば)、どう置こうと自身が納得の上ですから、本家ティアでのような、「何でこんなぐっちゃぐちゃに置かれるんだ……」というストレスが溜まりません(笑)。そうさく畑の見本誌図書館方式が最も肌に合っている当方にとっては、この“自分で提出と同時に設置”方式は非常に有難かったです。
※本家ティアの規模だとこの方式が無理であることは理解していますので念の為。



 会場は、閉会まで結構な盛況でした。
 隙を見て買物等に出たりしたのですが、会場内の移動に時として困難を覚えるほど(汗)。そして拙サークルでは、「まさかそんなには捌《さば》けないだろう」と普段通りに10セットしか持ち込まなかった無料配布冊子セットが綺麗になくなってしまうわ、まさかの御新規様に『エモーショナル・サイオニック』が──前回のプレイベントぷちしあんで委託済みだったので見本誌コーナーに見本誌が置かれていない冊子だったにも拘らず──引き取られていくわ、色々と予想外の展開に……! (ひえええ(汗)) 当初の募集規模を大きくオーバーした直接参加サークル、何とその4分の3が道内のサークルさんだったそうで、うーむ、北海道の創作ジャンルは熱いなあ……。
 途中、ブロックノートという懐かしいものが回ってきて(昔コミケットでも回ってたなぁ)、会場の雰囲気とも相俟って、サークル活動を始めた頃の懐かしさを味わうことにもなりました。

 買い手側としても、オリジナルは固《もと》より、オールジャンルイベントの「Elysian 28」との併催だったおかげで、事前サークルチェックで激しく興味を惹かれていた委託の二次創作漫画本までゲット出来、ほくほくでございました。……ただ、特に北ティア委託コーナーで多少買い控えてしまったのは、2週間後の本家ティア「文芸めぐり」スタンプラリーへの、買い手としての参加を見据えてのことだったりします(爆)。御免なさい、そっちで買って、ちゃっかりスタンプ頂く予定なんです(笑)。



 これまで何回か連続でエリシアンさんに拙作を委託してきて、今回が初の直接参加となったわけですが、実際に委託販売の現場を拝見して、ああ、こんな風に並べられてたんだなあ、と感慨深いものがありました。
 今回は普段よりも委託参加サークル数が多く、そのせいか、ぎっちぎちでしたけど(汗)。
 お品書きポスターの会場内掲示もそうですが、実際の様子を見ているのと見ていないのとでは、心構えが何となく違ってきますね。今後委託参加する時に役立ちそうです。

 あ、それから、無理に購入しなくても入れます、となっていたエリシアン側のサークルカタログも、しっかり購入してきました。毎回の記事を読むのが楽しみだったからですが、北ティア側のティアマガだけを読んでいたらわからない諸々の御事情が綴られており、ちょっと考え込んでしまいました。
 ウチも、北ティア側に参加してしまうと二次創作メイン本は並べられなくなりますので、少し残念です。さりとて、殆どの刊行物が一次創作メインである当方は、エリシアン側に参加するという選択肢も採りにくい。実は今回、北ティア側に直接参加する一方でエリシアン側にも二次創作本を委託……という参加方法も考えないではなかったものの、それも何だかひとりで取り過ぎ&反則だろうなという気がしたので早々に断念した……という経緯があります。
 買い手の目から見ると併催も悪くないのですが、サークル参加者としては悩ましい部分ではありますね。

 あと、どうやらエリシアンさん恒例の、イベント終了後の、じゃんけん大会(笑)。
 矢鱈と撤収に時間が掛かって、周囲のサークルさんがどんどん居なくなる+周りがすっかり片付けられるという無言の圧力を受けて焦りがちな当方にとっては、これ、なかなか精神衛生に好かったです。楽しそうに皆さんが盛り上がる様子を耳で聞きながら、その進行具合で、「あ、まだ大丈夫そうだ」と思えましたので(苦笑)。……おかげ様で、どうにかこうにか、イベント終了後45分程度で撤収出来ました(爆)。少なくとも1時間は掛かっていた昔に比べれば、かなりの進歩ですわ……。



 もうひとつ、特筆事項として。
 今回、北ティア応援アンソロジーである『ポラリス』にも参加させていただきました。
 テーマは、「初めての」。
 当方は、『ミディアミルド物語』に登場する、後のマーナ近衛ノーマン・ノーラの少年時代(……正確には、少年期を脱する頃合)を題材に、ほぼ制限字数8,000字ギリギリ一杯で書かせていただきました(汗)。
 この企画を立てて実行してくださった主催「藍色のモノローグ」の藍間真珠さんには本当に感謝です。
 ……で、個人誌への収録は最低でも一年先(……ウチの場合は多分もっと先(汗))になるということもありますし、漫画・小説エトセトラ皆さん力作ですし、いつも通販等(※イベント以外の場)で拙サークルの本を洩れなく御購入くださっている方々にも是非読んでいただきたいと思いましたので、当方が把握している人数分を贈呈用として自腹で購入致しました(笑)。次の拙サークル新刊をお届けする際に洩れなくお付けしますので、楽しみにお待ちくださいませませ。
 なお、11月23日の本家ティアでも、藍間さんのスペース「ね33ab」にて頒布される予定とのことですので、御関心をお持ちいただけた皆様、どうぞ宜しくお願いします。



 ……といったところで、そろそろ。
 次回の北ティアは来年6月28日(日)開催とのことですが、予定が合えば是非とも再び直接参加したいなと強く思った次第です。

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