この時季の札幌を訪れるのは当然初めてでしたが、東京では既に散って久しいサツキが咲いている傍らでタチアオイが咲いていた光景が印象的でした。東京でなら晩春から初夏に掛けて順々に咲く花が、一気に集まって咲いていた感がありましたね。……土曜も日曜も小雨気味でしたので、ホテルの外へ出る際にカメラを持ち歩いておらず、自分の目と記憶の中に焼き付けただけでしたが(苦笑)。
……じゃあ上の写真は何なのよ、と言われるかもしれませんけど、一枚ぐらいは市内の風景が欲しかったので、イベント後の日曜夕方に大通公園の辺りを歩いていて見掛けた催し(?)をPHS内蔵カメラで撮ってみたものです……だから少し小さいんですわ(笑)。
因みに今回は、帰りの航空機チケットを買おうと発売開始日にサイトへ出掛けたところ、28日夜の便にはお高いチケットしか残っておらず、最安値との差額たるや一泊する宿代の方が遙かに遙かに遙かに安いという逆転現象が発生しておりましたので、イベント当日も一泊し、翌日の昼過ぎに新千歳を発ちました。行きは新千歳で着陸をやり直すくらい地上付近の天候が悪く、下界(汗)は前回ほどには見えなかったのですが……帰りは一転なかなか好い天気で、地上の風景は無論、羽田に降下する直前には一瞬ながら富士山の頂まで遠望出来ましたよー。
……あ、航空機チケット確保以上に冷や汗を掻かされたのは、ホテル確保です(汗)。
チケットが取れてからホテルのサイトを見に行ったところ、既に6月27日・28日はインターネット予約が出来ない状態になっておりまして(滝汗)。
駄目元でホテルに直接電話してみたところ、喫煙ツインルームのシングル利用であれば空きがあるとのことでしたので、それでも構いませんからと即予約。……ツインルームを単身で利用すると勿論割高ですが、それでもなお、当日に帰る場合のチケット代と翌日に最安値チケットで帰る場合の差額よりも遙かに遙かに安かったんですよ(爆)。
(なお、禁煙ツインに空きが出たとのことで、実際には禁煙ツインに宿泊させていただけました。深謝)
で、27日にホテルに到着してみてわかったのですが、学会シーズンだったんですね(白目)。そりゃ宿も埋まるし航空機の安いチケットも瞬殺になるわけだわ……。
今回の反省を踏まえ、次回の部屋は、帰る前に押さえてきました(安堵)。
……さて、好い加減で、イベントそのものの話に移りましょうか(苦笑)。
今回は大盛況だった前回以上に直接参加サークルが集まり、2スペース申込サークルの一律1スペース減が実施されました。……はい、ウチも、2スペースの筈が、1スペースに(苦笑)。
そして、どうにうかこうにか詰め込まれたサークル配置図が案内と共に届いた時、思わず爆笑。
ちょっ(笑)、は、はみ出てるー! (爆)
でも、ただ「はみ出て」いるわけではなく、委託コーナーやドリンクサービスコーナーといった、つまりは参加者の多くが必ず向かうことになるであろうエリアへの通路に沿っての配置です。この工夫には唸りました。
此処まで導線を考えていただいたのですから、此処から先はサークル側の努力次第だ、と思いました。この配置を「単なる通路」にされてしまうか(……昨年の夏コミでの誕生日席が悪い例)、「幾許かの人が足を止めてくれる場所」に出来るか否かは、ディスプレイの仕方ひとつでしょう。久々に他サークルさん方から委託品をお預かりしている(=より責任が重くなる)という事情もありましたし、ちょっと燃えましたね(笑)。
拙サークルの近年のディスプレイは、昔の、準備に2時間近く要することもある飾り倒しディスプレイに比べれば、割と見た目がシンプルな(?)ものになってきています。
勿論これは、往時より本の種類が随分と増え、置ける場所が少ない中で、なるべく沢山見てもらいたいなあという思いもあり、極力多くの表紙の視認性を上げるスタイルへと進んできた為です。
……ただ、よくよく見れば、増えたのは、白っぽい表紙で統一された『ミディアミルド物語』各巻ですから、並べた時に見た目が整然とし過ぎていて、引っ掛かりが乏しいと言いましょうか……半端じゃない威圧感が立ち上ると言いましょうか(汗)。
なので、今回の1スペース減を契機に、がらっと考え方を変えました。
粗方の本を棚差しにしてしまい、委託品と、北ティア初売り冊子と、無料配布冊子セットだけを前面に押し立てることにしたのです。
つまり、新規性の低い既刊の「切り捨て」ですね。
持ち込みそのものをやめるという選択肢は今のところ持っていませんが、スペース上では、既刊の視認面積を大幅に減らす。そのことによって、そのイベントで手に取ってもらい易そうな本/冊子の視認性を、相対的に高くする。……そんな感じです。
一般の書店でも、限りあるスペースの中で、新刊や、ピックアップしたい本だけを平積みして、それまでの既刊は棚差しにしています。そして、これは反面教師にすべきなのですが、一般の書店であっても、平積みが余りにも多いと、目が結構つるつる滑り、全てが埋没して見えてしまいがちです(汗)。……多分、ウチの最近のディスプレイも、それに近い状態だったものと思われます。一般の書店さんの良いところを出来るだけ学び取り、無理のない範囲でサークルディスプレイに取り入れてゆきたいですね。
……そんな次第で、今回は、こんな感じに。
今回は、お預かりしていた御本を目立たせることを最優先にしました。
自作品なら、仮に手に取っていただけなくても「次回また持ってきて頑張ろう」と言えますが、委託品は長々お預かりするものではない分、その日のイベント限り、つまり殆どの参加者さんにとって限りなく一期一会の作品です。「目立たせないでどうする!」という意気込みで、気合入れまくりました。 ※当サークル比
参加費払って交通費&宿泊費使って遠征したイベントで自作よりも委託品を目立たせるとかプライドないんですか阿呆ですか、という見方も恐らくあろうかとは思いますが、各サークルさんは、拙サークルがイベント毎の頒布冊数ひと桁がデフォルトの零細サークルであることを承知の上で、それでもなお信用して預けてくださったわけでしょうし(……え、違うの?(汗))、そりゃ知遇(違)に応えねばと思ってしまうのが当方なんですわ(苦笑)。
逆に言えば、だからこそ、滅多なことでは「ウチで委託を受けましょうか」とか「ウチが隣接参加しましょうか」とか言い出さないようにしていますし、「誰か居ませんか~?」と全方位に向けて呟かれても敢えて黙っているのです……確実にパンクしてしまいますので……過去に色々と色々と色々と経験済なんですわ……(遠い目)。
今回は、一方は自分も執筆に参加していたリレーノベルだった/一方はそれなりにお付き合いのある方々が参加されているアンソロジーだった、というのがお引き受けした理由で、かなり特殊事例ですので、念の為(汗)。
で、肝心の成果の方はどうだったの、という話ですが、有難いことに、頑張って目立たせた甲斐はあったのか、委託品の方が、より多数回、手に取っていただけました。勿論その分、頒布数も、拙サークルの頒布物より成績優秀でした(笑)。
7月19日に参加する「みちのくCOMITIA」でも引き続きお預かりすることになりましたが、そこが最後になるでしょうから、また気合入れて頑張りたいと思います(苦笑)。……あ、8月の夏コミでは流石に無理です、ぶっとい新刊1冊+夏コミ初売りの二次創作本2冊の計3冊も加わりますから(汗)。
……ただ、今回の北ティアで前回よりも多くの方々に立ち寄っていただけたのは、「北ティア文芸ラリー」に参加させていただいた恩恵が随分と大きいのではないかと思っています。
大体、昼食のパンを食べ終えるまでに何度も手を止めねばならなくなるイベントなんて、20年サークル活動やってきましたけど、殆ど記憶にないですよ! (笑)
……いえ、パンに限りません、アンケート書こうとしたりパソコン開いてツイート書き込もうと文章叩いたりしてたら必ず誰かが途中でお越しになるとか、どういうことですかっっ(爆)。
いやー、北ティアとスタンプラリーの組み合わせ、恐るべし。
昨秋のコミティアで「創作文芸スタンプラリー」に参加した際には、「北ティア文芸ラリー」同様に買わなくてもスタンプが貰えたにも拘らず、スタンプだけ押してくださいという方は殆どおいででなかったのですが、今回は全くそんなことはなく、スタンプ押していただけますかと先に出される方々が圧倒的に多かったですよ。
勿論、全ての参加サークルを回る必要まではなかった「創作小説スタンプラリー」と、全サークルコンプリートが必要だった「北ティア文芸ラリー」とを比較しても、公平な比較にはならないわけですが、総じて北ティア参加者の方々は東京ティアの参加者さん達よりも積極性が高いのかなあ、とは感じます。
そう感じる理由は他にもありまして、これは前回もなんですが、北ティアでは、無料配布冊子を貰っていってくれる人が本当に多いんですわ。終了間際に完配になった前回の反省を踏まえて倍以上を持ち込んでいた筈の無料配布冊子セットが、ラリー参加者がほぼ100%受け取ってくれるということもあって前回を遙かに上回るハイペースで貰われてゆき、13:00過ぎには完配になっちゃいましたし(滝汗)。
そして、今迄は「それだけ配り倒しても効果を感じにくいなぁ……」と思っていたのですけれど、今回、棚差しで全く以て目立たせていなかった『ミディアミルド物語』の本伝1巻を迷わずお手に取られ、殆ど中身も確認せずに「これ下さい」と購入していってくださった方がいらっしゃったので、内心で物凄く驚きました。中身も確認しないで「これ下さい」って、そんな奇特なお方、常連さん以外では夏コミでしか出会ったことありませんよ……(汗)。
無論、続き物ゆえ、「その後」に繋がるかどうかは作品次第。……とはいえ、前回の無料冊子配布がなければ関心を持っていただけることもなかったのかなあ、無配に眉を顰める方も居るけど、少なくともウチにとっては無駄ではなかったんだなあ、と感じた一件でした。
……あ、ウチの場合、無配冊子を提供しているのは手に取りにくいであろう長編作品だけですし、物語全体に比してほんのちょびっとだけしか掲載してませんからね、はい(笑)。
そんなこんなで、持ち込んだ無配冊子セットは早々に完配、委託本も拙作より貰われてゆき、拙作もそれなりに──少なくとも前回以上に──買われてゆき、ラリー景品本に提供した拙作までもが3種類も引き取られてゆき……という、「遠征した甲斐があったなあ」という一日になりました。
ただ、開場後、参加者が通り始めてから、ひとつだけ「うわぁ……やばいわ……」と気付いてしまったのは、あの配置場所が、席を空けにくい、或る意味大変にデンジャラスな場所であった、という点でした。
出入りする場所が、参加者の通路に障害物ナシで接している為、すぐ横からスッと入ることだって出来ちゃうんですよ……。
単身参加している上にお隣サークルさんが欠席という状態ですから、委託コーナーがごった返している間は、迂闊にお手洗いにも行けませんわ(汗)。
かなり遅くなって人通りが落ち着いて後、隣の隣のサークルさんに声を掛けて15分程度留守にすることを告げ、ようやくようやく宅配の着払伝票を取りに行くことが出来、その後、折角なので記念にと、ラリーシート片手にスタンプを集めて回ることも出来ました(笑)。
当日お世話になりました「北ティア文芸ラリー」主催の藍間真珠さん&kudさん、「はみ出た」場所にあった拙サークルにまでお立ち寄りくださった全ての皆様、そしてスタッフの皆々様に、心から御礼申し上げます。
次回北ティアは11月23日と、初回よりも寒いことが確実な日程ですが(がくぶる)、万難を排して参加したいと思っています。