どもども、野間みつね@予約投稿です。
第二十五回にして、ソフィア君の宿題も、そろそろ解決に向かうようです(笑)。
それはさて置き。
前に登場した時に解説(?)するの、忘れてました。
この話に登場した、「屋台の焼き饅頭」。
イメージとしては……焼いた中華まん(爆)。
お焼きをイメージしても遠くはないですが、もちょっと膨れてるイメージですので(汗)。
それでは、また次回。
どもども、野間みつね@予約投稿です。
第二十五回にして、ソフィア君の宿題も、そろそろ解決に向かうようです(笑)。
それはさて置き。
前に登場した時に解説(?)するの、忘れてました。
この話に登場した、「屋台の焼き饅頭」。
イメージとしては……焼いた中華まん(爆)。
お焼きをイメージしても遠くはないですが、もちょっと膨れてるイメージですので(汗)。
それでは、また次回。
「こうやってね、さっと表面だけを最初に焼いてしまう。そうしておくと、肉の旨味が逃げない。後は、火を通す程度。焼き過ぎたら硬くなっちまうからね。アタシの生まれ故郷では、珍しくない食べ方だったよ」
「あ、ドリー姐さん、私は後でいいですから、先に若先生に差し上げてください」
タリーが止まり木にやってきて、微笑と共に声を掛ける。
「気にせず召し上がってくださいね、若先生」
「有難うございます」
笑顔で応じたソフィアは、醤油焼きの匂いを今一度胸一杯に吸い込むと、ふわっと息を洩らした。
「……あ、今ふっと思い出しました。トラバル広場、というのが近くにありました、あの時の宿舎」
「トラバル広場ならば、そこの通りをずっと抜けた先だ。城からも遠くはない」
ララドは頷き、そして苦笑した。
「そうだな、よくよく思い出してみれば、わしがそなたに蹴り飛ばされたのも、トラバル広場に通じる路地であった」
「うわっ、先生、蒸し返さないでくださいよ、わざとじゃなかったんですから」
閉口したような表情で首をすくめるソフィアの前に、「はい、お待たせ」という声と共に、付け合わせのシロビ菜が敷かれた牛肉醤油焼きの皿が置かれる。たちまちソフィアは笑顔を取り戻した。手回し好く添えられていた箸を手に取り、ひとつつまもうとして……はたと、手を止める。
「あ、お姐さん、お箸二膳と取り皿二枚、頂けませんか。先生のと、タリーさんのと」
「おや。若いのに出来た子だね」
女主人ドリーは、既に手早く次の醤油焼きの下拵えに掛かっていたが、その手を止めて微笑むと、求めに応じて小さな皿を二枚、箸二膳と一緒に出してくれた。
「姐さん、白飯も軽く装ってあげてください。──白飯と一緒だと、もっと美味しく食べられますよ、若先生」
「はひ、ありらほーほらいまふ」
早くも一個目の牛肉醤油焼きを口の中に放り込んでいたソフィアは、かんだ途端に染み出てきた熱い肉汁にほふほふ言いながらも、礼らしき言葉を口にしてぺこりと頭を下げた。
全ての食事を終えると、タリーは、自分が勘定をしておくからと告げてララド達から離れ、円卓の上の空食器を片付けている女主人ドリー・フーズ・アーベンに歩み寄った。
「……姐さん、今日は本当に有難うございました。助かりました」
「ふふ、アタシこそ、普通なら一生に一度だってお目に掛かれないような経験をさせてもらえて、感謝してるよ。……マーナ王陛下の御臨席を賜る光栄なんて、こんな場末の店には、ないものね」
「うわ……やっぱり、姐さんには気付かれてましたか」
「長時間、拝見していればね。……もうひとりの若い子は、他所の国の使節なんだね。此処ら辺じゃ聞かない訛りがあるみたいだし。ルディーナ様の婚礼の祝いに来てたってところかな」
「……姐さんが将軍府に入ったら、ケーデル・フェグラム一等上士官と張り合えますね」
「ノーマン坊やが『大嫌いだ』って言ってる“青二才”君のこと? 会ったこともないから、どれほど凄いのか見当も付かないけど」
ドリーは、低く短い笑いを洩らす。
ども、野間みつね@予約投稿です。
第二十六回、そろそろ、お開きの様相でございます。
お肉の下に敷かれていた「シロビ菜」は、イメージ的には、キャベツのような、さっぱり味系の菜っ葉です。
これに対して、本伝でちょくちょく登場するのが「カラビ菜」。料理の付け合わせとしてよく使われ、軍の携行する簡易食にも頻繁に混ぜ込まれているらしい、ポピュラーな菜っ葉です。ケーデル様が「死ぬほど嫌い」とゆーせいで、よく引き合いに出されるという噂もあります(笑)。こちらのイメージは……セロリ味のレタス(爆死)。
……野間が、どちらが好みかは、敢えて言わずとも知れますね(苦笑)。
それでは、また明日、最終回にて。
「ノーマン坊やにも、今日のことは内緒?」
「はい。そのように願います。……勘定は私が払いますので、精算宜しくお願いします」
「今度来た時でいいよ。坊やに付けておくから。余り待たせちゃ悪いだろ。さ、気にしないで」
「重ね重ね、有難うございます」
タリーは素直に頭を下げた。こんな時のドリーの申し出は、本当はきちんと払ってもらいたいけれど儀礼で言っている……という本音と乖離《かいり》した言葉ではなく、真実そう思ってくれている時の言葉であると、承知していたから。
「また、近い内に、今度は副長と参りますので」
待ってるよ、と応じる相手に背を向けて、タリーは、出入口付近で待つララド達の所へ戻った。
店から出ると、冬の午後の陽射しが街路の石畳に柔らかく降り注いでいた。
「……来て、良かったなぁ……」
城へ戻る為の道を歩きながら、レーナの若き長老候補ソフィアが、しみじみとした口調で呟く。タリーは、その隣に歩を進め、穏やかに声を掛けた。
「良かったですね、若先生。十一年越しの宿題が解けて」
「有難うございます。先生とタリーさんが付いてきてくださったおかげです」
ソフィアは、心底から嬉しそうな笑みを、満面に湛えた。
「勿論、十一年間ずうっと思い続けてきたわけではないですから、忘れていた宿題ですけれど、それでも、思い掛けず果たす機会を貰えて、何というか……本当に幸せです」
「わしも、なかなか楽しませてもらった。……それにしても、好い店であったな。客も皆、気分良く過ごしておるようであった。我がマーナの民が生き生きと暮らしておる姿をこの目で確《しか》と目の当たりに出来るのは、嬉しいものだ」
「……私は、明日の朝にはこの町を発たなくちゃならないけど、またいつか、機会があったら、この“月光亭”に来たいです。出来れば、今回、このマーナで知り合った皆さんと一緒に」
ソフィアは、半ば夢見るように呟いた。
……無論、その為には、マーナとレーナの関係が恒久的に平穏であり続けなければならない。
そして、この混迷《ダニュア》の戦国時代、それが極めて難しいであろうことは、この場にいる三人には、よくわかっている。
けれども、誰も、そのことには触れなかった。
よくわかっているからこそ、敢えて言葉にする必要は、なかった。
翌日、マーナ第一王女ルディーナの婚礼を祝して訪れていた各国からの使節達は、マーナ王ララド・オーディルとの謁見を経て後、相次いでデラビダを離れた。
レーナの若き長老候補、ソフィア・レグも、恙なく、帰国の途に就いた。
実質滞在日数わずか三日の間に、マーナ国内の様々な人物に、様々な印象と思いとを残して。
どもども、野間みつね@予約投稿です。
こちら、投稿予定日の前日に叩いております。
一か月近く予約投稿で続けてきた「レーナから来た青年」の連載も、ようやく最終回。
結構な長さになりました。
nikkijamだったら、倍の日数、必要だった筈ですので(汗)。
纏め読みの為のページは、週末か、次の連休かで作成したいと思っています。……あくまで、予定です(苦笑)。
そして、このキリリク短編の副産物として書いてしまった、“タリー・ロファの面目ない話”も、ようやく一段落……「これでこのエピソードは終わっていいな」と思える箇所まで、書き終えたところ。
んで、近年の拙サークル本のページレイアウトに落とし込んでみたら、何と、61ページ分もありまひた(爆死)。……いや、無論、実際の原稿として使う場合は、読み仮名挿入をルビに変換したり、段落整形をしたり、という作業で、何ページか減るのは間違いないのですが、それでも、これまでの『ティブラル・オーヴァ物語』1冊分の分量のおおよそ半分は埋めちゃってるじゃないですか(汗)。
結構、長くなりました……つぅか、副産物なのに長過ぎー(泣)。……いえ、本伝のパーツなので、長くてもいいんですが……
(……実は、その“タリー・ロファの面目ない話”を書き始める前にも一本、短いながらも副産物(とゆーか、内容的には直接関係ないので、反動。……昔から、明るい話を書くと、反動からか暗い話を無性に書きたくなるんですわ(汗))の短編を書き上げているというのは内緒(爆))
この勢いで『まなざし』の残り3章分(だと思う)を書けていたら、今頃は……という感じなのですが(汗)、何しろ創作の神様は昔っから、当方の思い通りに降りてくださることが殆どありません(嘆)。せめて、手掛ける作品を替えても今回のこの勢いだけは持続してほしいと願っている今日此頃です。
それでは、長々と連載にお付き合いいただき有難うございました。
ふと気が付いたら次のキリ番まで1,000カウントを切っているのですが(焦)、残るひとつの宿題も、出来るだけ早期に着手したい……と希望はしています。……あくまで、希望です(汗)。
こんばんは、野間みつねです。
白牡丹さん、拙作への御感想、有難うございました。
彼の最期への道程、ですか……恐らく、書き始めた当時にそのままの勢いで書いていたら、抑制が利かず、かなりウエットに過ぎる展開に流れていたのではないかという気がします。無論、どちらがいいとは一概に言えませんが……。
ただ、いよいよの最期を彼の視点側から描かないことを選んだのは正解だったような気もします。懸念していたような、『歳三《おれ》達の場合』のセルフパクリ(汗)にならずに済みましたし。……まあ、彼の最期を彩る要素として個人的に(自作小説で描くならば)譲れない部分2点ばかりは、ほぼ同じになってしまってますが(苦笑)。
ちなみに、最も初期の構想通りの着地を見せたのは、某K青年でしたね。何て美味しい奴(笑)。
★★★★★
さて、昨日から始まった水星逆行のパワーか(汗)、昨日今日で、懸案だったページのアップを完了させることが出来ました。
『まなざし』下巻の試し読みページ追加完了と、昨年連載したキリ番30,000番リクエスト作品「レーナから来た青年」の纏め読みページの収録です。
それぞれ、以下の目録ページに収録されていますが……
……此処を御覧になる皆様には、面倒なく直行出来るよう、各ページへのリンクもサービスしておきます(爆)。
図らずも、今回引用した部分は、3本とも、歴史資料類に残っているエピソードなどを小説化した箇所となっております。
つーか、蝦夷地篇から引用しようとすると必ずネタバレ(=事前に明かしたくない展開)を含んでしまうので全然引用出来ない、とゆーのはどうしたことかと(苦笑)。
一番無難だったのが、この3箇所ということです。どきどきな展開(って何(汗))部分を入れられなくて御免なさい(笑)。
最後のこの1本は結構長いので、携帯電話類からアクセスされる方、御注意を(汗)。……え、4本全部長い? こりゃまた失礼しました(苦笑)。
★★★★★
なお、今回の水星逆行は、2月1日までとなっております。
実質営業日だけで見ると14日間で済むのが有難いですわ(苦笑)。
個人的には、今回の逆行期間での「積み残し解消」は、某付録冊子の入稿と行きたいところですが、仕事の方で残業(多々サービス)が増えているので、ちょっとしんどいかなあ……
それでは、また。
こんばんは、野間みつねです。
……先程、よーやく、サイトトップページ等の差替を終わらせました。
こちらの万年貸切部屋の看板を掛け替えるのは、もうちょっとお待ちくださいませ(汗)。
で、作品名を変更した『ティブラル・オーヴァ物語』改め『ミディアミルド物語』関連のページも、全て(……多分)差し替えました。
ついでに、キリリク作品「レーナから来た青年」の中身も、ちょっとだけ差し替えちゃいました(汗)。ただ、明らかな間違いを修正するに止《とど》め、連載終了後に改めることにした用語の差替や、紙媒体原稿にするまでに加えた修正箇所の反映は、敢えて控えています。……そこまで差し替えてしまうと、キリリク作品として書いた作品とは流石に別物になってしまう気がしましたので(苦笑)。
気が付くと、既に11月も終わろうとしております。
外伝集2巻については、出来る限りの入稿準備を済ませて、さる方面の御回答をじっとお待ちしているのですが、印刷所の繁忙期を避けたい立場からすると、年内刊行は無理という時期に入りそうです。……まあ、年内は無理だと覚悟しておく方が、心のダメージは少ないでしょう(苦笑)。
……意図的にぼんやりと記載しておりますので、お読みになる方には「?」だとは思いますが、ひっそり何処かで呟いておかないと心の安定が保てないということで、御寛恕くださいませ。
それでは、おやすみなさい。