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『アンチ・サイオニック・シティ』、刊行

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 これまた御報告が越年してしまいましたが、『レジェンダリィ・クレイン』シリーズの一作品である『アンチ・サイオニック・シティ』が、先月、刊行に至りました。

『アンチ・サイオニック・シティ』
 ページ数は、表紙込みで116ページ。
 頒価は500円(送料別)です。
 自家通販、架空ストア様での通販共に、諸々の事情からスタートが遅れておりますが、準備が出来次第、開始させていただきます。今暫くお待ちください(汗)。

 超絶的な超能力者《サイオニック》“クレイン”こと頼山紀博《よりやま のりひろ》の許に、銀河連邦軍情報局の高官となった旧知の友・吉沢満《よしざわ みつる》から持ち込まれた依頼。それは、放棄された植民候補惑星ジンジャーの実験都市に残された抗《アンチ》サイオニック装置研究データの回収サポートであったが……

 これまでにも折々に語っておりますが、『レジェンダリィ・クレイン』シリーズは、野間みつねが中学~高校時代に書いていた作品群です。今回は、その中から、中学生時代に物した、余りの安直な展開と結末に頭を抱えたくなるような作品を選び、ガッシガシにリライトし倒しました。当然、展開も結末も「原案」とは異なる作品となりましたので、一応は新作扱いということで良い……んでしょうかね(汗)。

 表題作以外に、番外編「時間差は殆どゼロ」を収録。……本編の中では台詞すら存在しないチョイ役さん達のお話ですが、まあ、本編の脇にはこういう地味な、しかし彼らにとっては大きなエピソードもあるよね、と(笑)。

 イベント初売りは、少々先で、2月23日(日)の「第二回文学フリマ広島」となる予定です。どうぞ宜しくお願いします。
 (つ、通販開始は、流石にそれまでには(汗))

 創作文芸見本誌会場「Happy Reading」さまでの見本公開は、通販開始後になると見込まれます。暫くお待ちください(汗)。掲載しましたら、この記事に追記させていただきます。



=== 2020/02/01 追記 ===
 紙媒体作品目録に試し読みを掲載しました。刊行準備冊子(試読冊子)は第一章丸々でしたが、こちらは第四章の冒頭から3ページ弱です。
 また、創作文芸見本誌会場「Happy Reading」さまにも立ち読みの為の見本を置きました。試読冊子のダイレクトな続きに当たる第二章の冒頭からです。PDF版では、第二節の途中まで読めます。

「Happy Reading」掲載ページ
   ■ アンチ・サイオニック・シティ → こちらから
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 この夏に刊行した『捻り出しミックスナッツ』で、『レジェンダリィ・クレイン』(以下、略称の「レジクレ」)シリーズの作品をリライトしたことで、困ったことに、主人公・頼山紀博《よりやま のりひろ》君が「千美生の里」内でちょっとばかり活性化してしまいまして(汗)。
 公私共にくっっっっそ修羅場だったのに発表出来る当てのない短編が生えてきたり(汗)、発表レベルには遠かった(所謂「電車の中で読めないレベル」だった)短編のリライトが進んだり(でもまだ「電車の中では読みづらいレベル」だ(汗))、書き直す時間が取れそうにない様々な断片が少しずつ伸びたり(汗)……どれもこれも「すぐに本に出来る当てがない」という点で、本っっ当に困った代物です(苦笑)。
 特に、紀博君の後半生を色々と引っ掻き回……も、もとい左右する存在と言っても決して過言ではない女性アリーズさんが、紀博君と同じくらい元気でな……彼女の絡むエピソードが生える生える生える(汗)。順番無視して、後半生に当たる時代の話から先に外に出すべきかしらんと血迷った考えが過《よぎ》るくらいです(苦笑)。
 ……まあ、元々、いきなり『エモーショナル・サイオニック』(以下、略称の「エモサイ」)を出してるくらいですから、順番通りに出してなんぞおりませんがな? (爆)

 という訳で(?)、レジクレ・クロニクル(?)について、少しだけ(……?)語ってみようと思います。……は、はい、取り敢えず吐き出しますから、何卒鎮まりたまえ紀博君~(汗)。

 なお、この記事を読むに際して知っておいた方が楽かもしれないレジクレの背景となる世界観そのものについては、過去記事に譲りますので、そちらで大体掴んでいただければと存じます。

 なおなお、この記事自体が壮烈なネタバレを多数含みますので、何も知らない状態で作品に接したい、という方は回れ右していただけますと幸いです。

 なおなおなお、当作の性質上、『ミディアミルド物語』最終盤の展開にも関係するネタバレまで転がっていますので、当該作のネタバレを見たくない方は全速後退でお願いします(汗)。




サイオニックとしての覚醒まで
 或る種の大ネタバレをいきなり噛ましますが(汗)、紀博君の超能力者《サイオニック》としての力は、物凄く厳密に言うと、全き彼自身の力とは言い切れないものです。
 彼の力の特徴的な部分は、“護るべき人”と呼ばれる存在の魂(らしきもの)に依拠しているのだそうです……という辺りは、後にサイオニックとして覚醒後の紀博君が辿り着くことになる『ミディアミルド物語』(以下、略称の「MMS」)の舞台ミディアミルドで聞かされること。つまり、紀博君は、MMSの主人公その1たるミディアム・サーガ君の“後任者”なのです……ってゆーか、レジクレの方が物語としての成立年は遙かに早いので、里内ではミディアム君の方が“紀博君の前任者”扱いされているわけですけれど(笑)。
 で、当の“護るべき人”の魂ですが、被選定者(ミディアム君とか紀博君とか)の魂と融合した状態で生まれてきて、或る時期まではその本来の力を完全に隠蔽する方向で働くのですが、時期が来ると、大体に於いて爆発的に覚醒。その時に発現するのが、強大な力を使う際に瞳の色が赤変する、所謂“赤い瞳”と、「一度でも自分が見たり身に受けたりした能力は予知を除けば全て使えるようになる」という特殊な学習能力を併せ持つ“鏡写し応じ返し《サイキックミラー》”――相手が掛けてきた技をそっくりそのまま若しくは二倍三倍にして相手に返す技――です。

 ただ、紀博君の場合、少し奇妙な状況を辿ります。
 中学時代、生命を脅かされるような危機的状況に追い込まれた際に一度“赤い瞳”もサイキックミラーも顕現するのですが、“護るべき人”が「まだ早い」と判断したのか、紀博君自身の記憶からは脱落。高校時代に再び危機的な状況に直面するまで……中学時代の彼の覚醒を掴んでいた太陽系連邦情報局特殊処理部(端的に言うと、サイオニックばかりを集めている部隊)の秘密結社ダークメサイアが接触してくるまで、本人は自分がサイオニックであることを綺麗さっぱり忘れたまま学生生活を送る、という状態でした。
 しかし、高校三年生の時、ダークメサイアへの勧誘を拒絶したことから、凄まじい勢いで“本格的な覚醒”への道が拓かれてゆきます。ダークメサイアのリーダーであるヒュー・マッカーサー大佐から、親友、肉親、友人の命を次々と目の前で奪われ……そして、結婚を約束していた後輩の命までもが奪われたことで、彼の“伝説的な力《レジェンダリィ・サイキックパワー》”は遂に解放されてしまうことになるのです。
 この本格的覚醒の件は既にエモサイの序章でも書いておりますので、そちらを御覧ください(おい)。

『エモーショナル・サイオニック』 エモーショナル・サイオニック -レジェンダリィ・クレイン-
 銀河連邦の植民惑星間を航行する旅客船フェントーク号が、バニラ星上空で原因不明の操船不能に陥り、墜落──挙式間近の婚約者《フィアンセ》をこの事故で喪ったジュード・ナリタ青年は、だが、それが事故ではなく、二百年以上も生きている伝説の超能力者《レジェンダリィ・サイオニック》クレイン・ロードにより人為的に引き起こされたものだと証し立てる映像を見せられる……
 野間みつねが中学~高校時代に書き散らしていた、未来世界で生きる超絶超能力者クレインこと頼山紀博青年が主人公のシリーズから一作品を選び、大幅に加筆改稿。書き下ろし番外編「異動」も収録。
 A5判、92ページ、頒価450円。
 続き物ではなく、単巻読み切りです。
 超能力者は出てきますし、舞台も(野間みつね世界の)未来世界ではあるのですが、SFともアクションとも言えないSFモドキです(汗)。

 他、この時代を描いているレジクレ作品は、以下に収録されています。

『蔵出しミックスナッツ』 蔵出しミックスナッツ -ジャンルごた混ぜ短編小説集-
 「歩出斉城門、遙望蕩陰里……」 聞こえてきた歌声に、青年は覚えず足を止めた。
 一次創作5本「梁父吟 習作」、「Yoriyama Brothers」(『レジェンダリィ・クレイン』シリーズより)、「落星前夜 習作」、「Escape!」(『綺譚 月石の民』シリーズより)、「星祭りにはまだ早い」(『通り名はムーンストーン』シリーズより)と、二次的著作物ではない二次創作(『四番目の魔道士』と同じ背景世界を持つ)2本「伝説の前に」、「誓言から逃げる魔道師」を、7本それぞれ全てリライト/リバイスして収録。
 A5判、60ページ、頒価300円。
 長編体質の野間みつねにしては珍しい、短編集です。
 半ば突発的に刊行しました(汗)。
 レジクレ物は、紀博君とその兄である倫秋《みちとき》君そして後に紀博君の婚約者になる杉原美知佳《すぎはら みちか》さんが登場する「Yoriyama Brothers」です。

『掘り出しミックスナッツ』 掘り出しミックスナッツ  -ジャンルごた混ぜ短編小説集 2-
 ふと立ち寄った図書館で見付けたのは、俺の母校の卒業アルバムだった。……しかも、俺が卒業した、百年前の。
 一次創作4本「百年目の再会」、「倫秋兄様《みちときにいさま》奮戦記」(双方『レジェンダリィ・クレイン』シリーズより)、「それは、二月十五日の夜に」(『綺譚 月石の民』シリーズより)、「最後の帰郷」と、二次的著作物ではない二次創作(『小説BADOMA』と同じ背景世界を持つ)「器を巡りて」を、それぞれ全てリライト/リバイス/書き下ろしして収録。
 A5判、60ページ、頒価300円。
 ジャンルごた混ぜ短編小説集、第二弾です。
 レジクレ物は、「百年目の再会」と「倫秋兄様奮戦記」です。但し、「百年目の再会」の方は、紀博君がサイオニックとして覚醒して後のお話です。

『掘り出しミックスナッツ』 捻り出しミックスナッツ  -ジャンルごた混ぜ短編小説集 3-
 銀河連邦の植民惑星のひとつソイ星で生まれ育った少女レベッカは、或る日、風変わりな目的を持って出掛けた場所で、不思議な青年と出会う……
 一次創作4本「肖像画《ポートレイト》」、「引退」、「今回限り」(以上、『レジェンダリィ・クレイン』シリーズより)、「ミンヘの場合」(『綺譚 月石の民』シリーズより)と、二次創作(『小説BADOMA』の番外編)「来訪者」を、リライト/リバイス/書き下ろして収録。
 A5判、60ページ、頒価300円。
 ジャンルごた混ぜ短編小説集、第三弾です。
 レジクレ物は、「肖像画」、「引退」及び「今回限り」です。但し、「肖像画」と「今回限り」は、紀博君がサイオニックとして覚醒して後のお話です。

伝説の始まり
 覚醒後の紀博君は、2112年4月からニューヨーク・シティ――その昔は「アメリカ合衆国」と呼ばれていた地域の一部――へ渡って半年ほど働いた後、「何処でもいいから、自分が行くべき場所へ」という一種無謀な“瞬間移動《テレポーテーション》”により、地球そのものを遠く離れてしまいます(おいおい)。
 その時に辿り着くのが、MMSの舞台であるミディアミルド(おいおいおい)。彼はそこで、自分の“前任者”であるミディアム・サーガ、そして“護るべき人”の存在について聞かされることになるのです。
 むっちゃぶっちゃけ気味に言いますと、“護るべき人”は、遠い遠い過去の時代から様々な星を巡って“巨きな何ものかを護る為に苛酷且つ困難な役目を負うことになる”者を選んで生誕前に平和裡に取り憑き(……身も蓋もないな(汗))、その被選定者に、先述の能力を始めとした“伝説的な力”と、当人にとって最適な肉体年齢に達して後は老いることなき肉体と、尋常ならぬ死とを与える……存在なのだとか。んで、サイキックミラーに付随する学習能力を以てしても予知能力だけは決して身に付かないものの、死を間近に控えた時にだけ予知が訪れ、為すべきことを為してから逝けと当人に悟らせるのだとか何とか。

 で、ミディアミルドで色々あって後、西暦2113年末に地球へ戻ってきた紀博君は、“謎の生命体”の襲来により滅亡の危機に瀕している“赤い地球”の姿を目の当たりにします。
 所謂“赤星事変《せきせいじへん》”と呼ばれる災厄です。
 神出鬼没、不定形……などなどの特性から銀河連邦軍――あ、2112年に植民惑星マスタードへの正式な移民が開始されたことを機に、「太陽系連邦」から「銀河連邦」に改称しています――を翻弄し寄せ付けなかった“謎の生命体”ですが、紀博君のレジェンダリィ・サイキックパワーに惹き寄せられ、自ら襲ってきます。……居所を掴もうと努力しなくても向こうから来てくれるという点では、銀河連邦軍より紀博君の方が遙かに楽をしているという説も(苦笑)。
 何だかんだで、その“謎の生命体”が取り込んでいた“地球のエネルギー”を地球に還元する形で返り討ちにしたことで、彼は、地球を滅亡の危機から救うことになります。……そのまま姿を消せれば後々の面倒に巻き込まれることもなかったんでしょうが、力を使い果たす恰好で一時倒れてしまったことで、地上へ偵察に出てきた銀河連邦軍情報局の将校(旧知の)に発見されてしまい(笑)、一時的にながら“収容”の憂き目に遭う羽目に。
 この時、彼が“謎の生命体”を倒して“地球を救った”ことを銀河連邦軍情報局に把握されてしまったことが、彼の“伝説”が巷《ちまた》に洩れ流れて広まることになった“元凶”とも言えるでしょう(汗)。

銀河連邦軍情報局とロキシード・コンツェルン、そしてルーク博士
 以後の紀博君は、彼の力を利用したい、或いは危険/邪魔だから抹殺したい、と考える銀河連邦軍情報局、そして超巨大独占企業体《ハイパー・コンツェルン》であるロキシードなどから、折々に狙われる身となります。

 情報局は、かつて特殊処理部内に存在した秘密結社ダークメサイアとの因縁もあるから狙われても仕方ないところがあり(汗)、また、ニューヨーク・シティ……に向かう前に一時滞在したアンカレジ・シティで知り合って奇妙な友情を結ぶことになった情報局特殊処理部の将校・吉沢満《よしざわ みつる》君――最終的には情報局の長官にまで昇り詰めた――も居ましたので、紀博君にとっては「何が何でも絶対拒絶」というほどの相手ではなく、場合によっては協力関係を築くこともありました。

 他方、ロキシード・コンツェルンは、「問答無用で絶対拒絶」の相手だったようです。ロキシードが「植民惑星内での内乱や抗争を煽って両陣営に兵器を売り付けるという“戦争屋”の顔を持っていた」ことが最大の理由ですが、殺された親友が継ぐ筈だった独占企業体を地球復興のどさくさ紛れに吸収してしまった奴ら、という辺りも気に入らなかったのかもしれませんな(汗)……ってゆーか、その吸収の動きを阻止してくれと道野コンツェルン側の関係筋(※当の道野家ではない)から依頼され、断わり切れず引き受けたものの最終的には防ぐことが出来ず、しかもその折の動きでロキシード側に存在を認識されることになってしまったんですわ紀博君てば(苦笑)。

 しかし、この時代(特に前半)の紀博君にとって、銀河連邦軍情報局やロキシード・コンツェルン以上に厄介だったのが、ジャスティ・ソニーヴ・ルーク博士でありました。
 ルーク博士は、2120年代から抗サイオニック兵器類を次々と世に送り出す天才ですが、銀河連邦軍情報局在籍時代に知った“伝説のクレイン《レジェンダリィ・クレイン》”こと紀博君を“またとない抗サイオニック兵器類の実験台”と見做して憚らず(汗)、「どれほど世間に評価されようとも、クレインに通用しない抗サイオニック装置など私にとって何の価値もない」と執念を燃やすような御仁でしたので(汗)、まーそれはそれは事ある毎に彼の実験に巻き込まれて色々と大変な目に遭わされることになる紀博君……
 ルーク博士亡き後も、博士が開発した抗サイオニック兵器類は折々に紀博君を苦しめ続けることになりますので、まさに“天敵”といったところでしょうか(汗)。

 大体二百年ほどの期間に亙るこの時代の作品で外に出ているのは、『掘り出しミックスナッツ』の「百年目の再会」、『捻り出しミックスナッツ』の「肖像画《ポートレイト》」、「今回限り」、そして略称エモサイこと『エモーショナル・サイオニック』です。
 また、エモサイより少し後の話になりますが、こちらにもひっそり潜んでいます。

『はたとせ』 はたとせ -「千美生の里」 20周年自選蒐-
 野間みつねが個人サークル活動を開始した1995年から出してきた刊行物の中から13本を収集、最後に当たる2015年のみ書き下ろし短編を収録。長編は章または節単位で抜粋(複数の場合あり)。中編・短編は丸ごと一本を掲載。架空世界物は無論、似非歴史物から未来世界物まで、幅広く採用。書き下ろし短編「V《ブイ》回収一件」は『レジェンダリィ・クレイン』シリーズ作品。
 なお、付録として、自家印刷製本の「『はたとせ』あとがきになり損ねた話」を同梱。上記の「V回収一件」だけでなく、こちらにも紀博君が登場(笑)。
 A5判、292ページ、頒価1,200円。
 どうにかこうにか292ページに抑え込んだので、頒価も1,200円に出来ました(汗)。
 作品は刊行順に収録されていますし、まさに20年を概観出来る豪華カタログとも言えます。
 因みに、区切り毎に扉ページを紙替えしていますので、小口や天地を見れば切れ目がわかります。なので、お好きな場所から開いて読むことも出来ますよ(笑)。

謎多き組織グラスラップと総統アリーズ
 情報局やロキシードと散々やり合ってきた経験により、不本意ながらもトラブル対処に慣れてきていた紀博君ですが、2310年代に大きな転機が訪れます。
 幼いサイオニックばかり集めて教育しているという、何を目的としているのか判然としない怪しげな組織、グラスラップ――流れてきたそんな情報に関心を持って接触してみたらば、その情報を流したこと自体が、グラスラップ側が紀博君を誘《おび》き寄せる為に仕掛けた罠(汗)。
 ところが、そのグラスラップの総統アリーズ嬢が紀博君を誘き出して捕まえた理由というのが、実はホニャララだったという……(色々誤魔化しておきまーす(笑))

 まー、そんなこんなで(こら)、アリーズさんには身も心も訝しいほどに惹かれてしまうものの、彼女が頂点に立つグラスラップに所属する超優秀なサイオニック(通称、グラスラップ・ソルジャー)達には折に触れて無茶苦茶やられて死の淵まで追い詰められ……「だって、あなたがそこに居るから」という大変理不尽な理由により(汗)、アリーズさんからグラスラップ・ソルジャー達を嗾けられる境涯に置かれてしまう紀博君なのでした……(苦笑)
 グラスラップは、イリーガルな活動も辞さない組織ですが、どうやらその根底には「サイオニックでも生きづらくない世の中を」という理念が潜んでいるらしく、紀博君としては対処に困惑させられる相手です。ズタボロにされること自体は迷惑極まりないものの、止《とど》めを刺されることはありませんし(これは総統が「何をどう仕掛けても構わないけど、死なせては駄目」と厳命しているから(苦笑))、何よりアリーズさん個人にはどうしても惹かれてしまう。単なる敵対関係には終わらず、しかし、だからと協力関係にもなり切れず。
 “永遠の十八歳”アリーズさんやグラスラップとの奇妙な関わりは、凡そ百五十年ばかり続くことになります。

「伝説がたり」 チラ見せ 伝説がたり
 「Text-Revolutions」名物(?)の「300字SSポストカードラリー」、第4回「桜」参加作品。
 架空の地球史の延長線上にある未来世界が舞台である『レジェンダリィ・クレイン』シリーズの主人公に登場願いました(苦笑)。例によって、300字ギリギリでの書き下ろしです(汗)。
 ポストカードサイズ1枚、無料ですが、既に品切れです(汗)。タイトルに貼ってあるリンクを踏むと、全文&コメントが読める「300字企画」さんでの作品公開ページに跳べますので、そちらでどうぞ~。
 短い作品は得意ではないのですが、ネタが何とか落ちてきましたので頑張ってみました。
 紀博君とアリーズさんの、ささやかなデート風景です(笑)。

銀河連邦の弱体化と神聖銀河帝国の出現
 ……はっきり言って、紀博君の最晩年です。
 なので余り色々書けないのですが……予知能力がない筈の自分に訪れた、予知らしき光景……しつこいほど夢や白昼夢に見続けるその光景に「死期が近い」と悟った紀博君は、或る思いを胸に、自分が実在した痕跡を消そうと動き出します。ところが、その最中《さなか》に、銀河連邦弱体化に伴って“独立”誕生していた神聖銀河帝国の“神帝”が、「銀河連邦の主星の座にしがみつく地球をこの宇宙から消滅させる」と宣言。またしても滅亡の危機に直面することになった地球を何とか守れないか、神帝の“暴挙”を止めるにはどうすれば良いのか――有効な手立てを見出《みいだ》せず煩悶しつつも、自身が実在したという証拠になるデータを“破壊”し続けていた紀博君の前に、やがて、思わぬ事実が立ち現われます。
 そして、紀博君の一連の行動によって図らずも一旦は回避された……かに思われていた地球消滅の危機が再燃したと判明した時、それを阻止出来る最短距離に居たのは――? ……いや、それが誰なのかってことは勿論バレバレですわな(苦笑)。
 そして、全ての“役目”が終わった時、紀博君は、“護るべき人”の真実を知ることになるのです……。





 ……とまあ、ざっくりですが大体こんな感じのレジクレ年代記(?)が、中学時代からのウン十年間も里内に眠っておりまして(苦笑)。
 どれだけ里の外に作品の形として送り出せるかは不分明ですが、少しずつでも本の形に出来るといいな……と……(願)

 だから、ひとまず鎮まりたまえ紀博君~(汗)。
 今やってるMMS続刊の執筆が終わったら、君を出せそうな作品を何か選んで取り掛かってみますから(汗)。
 (……「いいから俺の話を先に書け、書ける時に(笑)」と言い返されそうな今日此頃……)

『捻り出しミックスナッツ』、刊行

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 ジャンルごた混ぜ短編小説集の第三弾『捻《ひね》り出しミックスナッツ』を、この夏の新刊として刊行致しました。

『捻り出しミックスナッツ』
 ページ数は、表紙込みで60ページ。
 頒価は、300円(送料別)です。
 自家通販は開始しておりますが、発送は8月3日以降となる見込みです。「架空ストア」様での委託販売も、8月4日の朝09:00に開始させていただく予定です。

 これまでの『蔵出しミックスナッツ』、『掘り出しミックスナッツ』同様、シリーズ物としては纏められる当てもない短編を、ジャンルバランス無視で……いや、流石に今回はSFモドキばかりになるのを避けようと考えて「ミンヘの場合」を書き下ろしましたが(汗)……ごた混ぜに集めてあります。
 今回も、『掘り出しミックスナッツ』と同じく、作品数は5本です。

▼歴史系風味と伝奇風味の混じった作品
 『綺譚 月石の民』シリーズの短編です。
 『歳三《おれ》達の場合』の最後の方に登場する“見掛け童女”ミンヘさんが月石の民に生まれ変わった時のお話なので、うんと時代を遡って、日本で言えば鎌倉時代の頃(元寇より前)が背景となります。つまり、明代に刊行された『三国志演義』どころか、元代の『三国志平話』すら刊行されていない時代ですので……(以下略)
▼二次創作に分類されるファンタジー作品
 『小説BADOMA』3巻の番外編に当たります。オリジナルキャラクターであるフォーリア魔道学院見習生フィル少年の側から、黒魔道師タンジェ君との出会いを描いている作品です。
 2016年に『長編上等ガイドブック』に寄稿した作品に思いっ切り加筆しています。いやー、こっちは字数制限ないですから(爆)。
▼舞台が未来世界の作品
 『レジェンダリィ・クレイン』シリーズの短編が、今回は何と3本! 西暦2245年、2109年、2118年、それぞれの頼山紀博《よりやま のりひろ》君に出会えます。また、どうして紀博君が他人《ひと》から「クレイン」と呼ばれるようになったのか……そして何故、ファミリーネームを必要とする際に「クレイン・ロード」と名乗るのか……それらの理由が何気なく(?)判明することに(笑)。
 ……あと、大変に余談ですが、「今回限り」の出来事が起きた西暦2118年は、抗サイオニック兵器類が世に出てくる前+超能力者《サイオニック》の能力を引き出す訓練手法が各所でまだ余り成熟していない、という時代なので、紀博君、けっこー無敵モードでございます(苦笑)。
 因みに「肖像画」は、「Text-Revolutions」(以下、「テキレボ」)公式アンソロ『imagine』に寄稿した作品でもありますが、ルビフルバージョンとなっておりますので念の為。そもそも、タイトルからして「肖像画」にルビ振る形になっていましてな(爆)。Web記事だと、タイトルにはルビが指定出来ないので、已むなく「ポートレイト」という読みの方で寄稿しましたからね……(苦笑)。
 (参考までに、頂いたコメント等を集めたモーメントはこちらから)

 収録作品は、収録順に、「肖像画《ポートレイト》 」、「来訪者」、「引退」、「ミンヘの場合」、そして「今回限り」の、計5編。勿論、全て、リライト、リバイス済または書き下ろし作品です。

 なお、二次創作が1本混じっている冊子ながら、作品数でもページ数合計でも全体の半分には遙かに及ばない為、オリジナルオンリーイベントでも頒布致します。

 例によって例の如く、里の書庫の紙媒体作品目録に試し読みを上げると共に、創作文芸見本誌会場「Happy Reading」さまにも立ち読みの為の見本を置いています。どうぞお気軽にお立ち寄りください。
 なお、書庫の試し読みには二次創作「来訪者」を、「Happy Reading」さまでの立ち読みには一次創作「肖像画」を、それぞれ選んで収録しております。後者PDFは、テキレボアンソロ寄稿分と内容的には変わりませんが、当然ながらルビフルバージョンです(汗)。

「Happy Reading」掲載ページ
   ■ 捻り出しミックスナッツ → こちらから
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  • タグ: レジェンダリィ・クレイン, 小説BADOMA, 架空ストア, 綺譚 月石の民
 この記事は、タグ「#いいねの数だけ拙作の世界観を見せびらかす」を貼った以下のツイートに3つの「いいね」を頂いたことで書き記すものです。


 ……締切後に「いいね」がひとつ増えた分は、お気持ちは嬉しいもののノーカウントで……と言いたいところでしたが、折角ですので、『魔剣士サラ=フィンク』のリファーシア世界との関連で、『小説BADOMA』の世界(オリジナル設定部分)についても、項立てこそしませんが、絡める形で些少言及しておくことに致します。

 では、以下、文字ばっかりですが(汗)。





架空の世界史の延長線上にある未来世界
 『エモーショナル・サイオニック』に代表される『レジェンダリィ・クレイン』シリーズや、『600万ダラーの仕事』が属する『通り名《ランナーネーム》はムーンストーン』シリーズの舞台となっている世界。
 一応は実在の地球世界の歴史がベースになってはいるが、こちらの地球では、西暦1999年に世界規模の大混乱・大騒乱が起きており(汗)、しっちゃかめっちゃかになった世界をどさくさ紛れで纏めたアスタニアという架空の国が中心となって形成した「地球連邦」が、後に宇宙への進出に伴い「太陽系連邦」となり、太陽系外に植民惑星を持つようになってからは「銀河連邦」となっている……という世界。
 なので、公用語は「アスタニタン」という「アスタニア訛り英語」……ぶっちゃけた話、「野間みつね風・英語モドキ言語」になっている。概ね英語っぽいのだが、旧国名・人種に絡む呼び方が、「ジャパニリタン」、「イングリッタン」、「アメリッタン」、「フランタン」など、結びが「~タン」で統一されているのが最も顕著な違い。「超能力者」を意味する単語も、英語ならば「サイキック」となるだろう辺りが、「サイオニック」になっている。

 なお、この世界では超能力者は登録されねばならず、登録されると、市民ファイルコードの末尾が、「グリーン」を示す「G」になる。よって、未登録の場合、市民ファイルコード末尾が「W」のまま、という意味で「フォールス・ホワイト」と呼ばれる。勿論、この世界では犯罪。……因みに、『レジェンダリィ・クレイン』シリーズの主人公・ど反則級の超・超能力者である頼山紀博くんは、正式登録された過去があるので、これまでに印刷物(※大昔のコピー本を除く(汗))として出した作品中ではフォールス・ホワイトではない。

【参考】 一年の始まりは、現代の西暦をそのまま引き継いでいる。自転・公転周期が異なる植民惑星でも無理矢理に(汗)地球を基準とした一日24時間365日を一年とした暦を適用させていたものの、植民惑星が増えれば増えるほど面倒になってしまい、23世紀も後半になると、各惑星の自転・公転周期に合わせたローカルの暦を別に定めて併用しても良いことになっている。……なお、代表的な植民惑星であるマスタード、ペッパー、バニラ、ソイなどは、地球とほぼ変わらない自転・公転周期の惑星なので、この辺りの悩みとは縁遠い。


ミディアミルド
 言わずと知れた、『ミディアミルド物語』シリーズの舞台となっている架空の世界。
 しかし、実は上記の「架空の世界史の延長線上にある未来世界」と物理的に繋がっており、後の時代に紀博くんが降り立ったりしている(苦笑)。
 『ミディアミルド物語』本伝の舞台となっている時代の「ミディアミルド」の住人は、自分達が暮らしている文化圏の辺りしか見えていないので、「ミディアミルド=世界」なのだが、地球で言えば昔の中国程度の範囲でしかない為、将来的にも「ミディアミルド=世界」となるかどうかは……?

 物語で描いている時代は戦乱の時代であるが、その以前にログリアムナス統一王朝の平和な時代が長らく続いていた(=文化的に或る程度成熟するだけの余裕と時間があった)ことで、当該時代に確立され書物にも残されてきた「武人とは斯くあるべし」という倫理観――例えば、武器を持たない相手(特に民間人)に武器を向けて傷付けたり、戦いの際に特殊能力《オーヴァ》を用いて相手の動きを封じたりするのは卑怯卑劣の振舞である、という価値観――が、意外にしっかりと根付いている。
 その他、文明レベル等に関しては過去記事で書いたので、併せて御覧いただければ。

【参考】 一年の始まりは、冬。地球の西暦で言えば、12月からスタート。一日24時間一か月30日12か月360日が一年(安直)。水時計などを使う定時法で、真夜中が「更日《こうじつ》の刻」と呼ばれる。


リファーシア
 『魔剣士サラ=フィンク』シリーズの舞台となっている架空の世界。
 物凄~く大雑把に言うと、世界の大半を占めるオルディアーナ大陸の西側は昔の西欧風、東側は昔の中国風、その間にあるレムランド辺りは昔の波斯風、という雰囲気である。……なお、滅亡した古代ダランバース魔道王国のイメージは、科学技術が発達して以降の世界に近い(苦笑)。
 元々、掲載誌であった『芸術研究誌 AIM』の参加者なら誰でも使える共有世界《シェアードユニバース》として構築したこともあり、敢えてゆるゆる・ざっくりにしてある部分も多い。特に、それぞれの国や土地がどんな状況なのか、については、簡単な紹介しかせず、詳細設定はその土地を舞台にした方が(不自然にならない程度に)決め、以降はそれが他の書き(描き)手にも共有される、という形になっていた。
 ただ、市販のテーブルトーク・ロールプレイングゲーム(TRPG)のルールで遊ぶことも出来るように、魔法の体系や主要な技(呪文/レベルなど)、それに伴って必要となる、世界の成り立ち・神々・世界の構造等々は、割とガッチリ作り込んである。
 この内、世界の構造は、当時執筆していた『小説BADOMA』で使っていたオリジナル設定を結構意識していた。非物質界である光世界と闇世界、準物質界である妖精世界と魔世界、そして物質界である人間世界、という構造は、ほぼそのまま。ただ、死後の魂が還る場所である星気世界や、光世界と闇世界の間に存在する「狭間の地」、妖精世界と魔世界の間に存在する竜世界は、リファーシア構築の際に付け加えた要素である。

 なお、リファーシアに於ける「魔道士」と「魔道師」の違いは、『小説BADOMA』と同じである。但し「ギルド」は、『小説BADOMA』では「魔道師ギルド」で、構成員も魔道師のみ、ギルド員であることが即ち魔道師またはその見習であることに繋がっているが、リファーシアでは「魔道士ギルド」であり、構成員も、特に資格を持たない魔道士の方が多い。
 また、リファーシアの魔道士(魔道師)が「誓約を反故にすると魔力を失う」のは、『小説BADOMA』での世界の魔道士(魔道師)がそうであるという独自設定(汗)に完璧に引き摺られているが(苦笑)、『小説BADOMA』側が「完全に」魔力を失うという取り返しの付かない結果を招いてしまうのに比べれば、リファーシア側では「一部の」魔力を永遠に失うという、若干穏やかな形になっている(笑)。

【参考】 一年の始まりは、春。地球の西暦で言えば、3月からスタート。一日24時間一か月30日12か月360日が一年(こちらも安直)。なお、同じ24時間でも、古代王国時代は時計を使った定時法で真夜中が一日の始まりという24時制であったのに対して、新暦時代は日の出日の入りを基準にして分けた昼夜を更に何となく12等分ずつにする不定時法で、日の出が一日の始まり。





 以上、「……『世界観』とは?」だったり、「見せびらかす」というほどではない内容だったりではございますが、タグへの回答でした。
 リファーシアだけが突出して長くなっているのは、『小説BADOMA』の世界への言及も絡んでいるが故ですので御寛恕くださいませ(汗)。
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『掘り出しミックスナッツ』、刊行

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 ジャンルごた混ぜ短編小説集の第二弾『掘り出しミックスナッツ』を、冬コミ向けの新刊として刊行致しました。

『掘り出しミックスナッツ』
 ページ数は、表紙込みで60ページ。
 頒価は、300円(送料別)です。
 自家通販は、来年2016年の1月12日からとなります。「架空ストア」様での委託販売も、準備出来次第、開始させていただきます。

 昨年の『蔵出しミックスナッツ』同様、シリーズ物としては纏められる当てもない短編を、ジャンルバランス無視で、ごた混ぜに集めてあります。
 今回は、極端に短い作品がない為、前回よりも作品数は少ないです。

▼舞台が未来世界の作品
 『レジェンダリィ・クレイン』シリーズの短編が2本、収録されています。
 「Text-Revolutions」(以下、「テキレボ」)公式アンソロ2号『再会』に寄稿した作品も入っています。
▼仄かに伝奇混じり、にもならなかった(汗)現代物作品
 『綺譚 月石の民』シリーズの短編、前回の『蔵出しミックスナッツ』収録作品「Escape」の続編です。
 なので、歴史要素が潜んでいる、と強弁も出来ます……(するなよ(汗))
 あと、現代物とは言いましたが、10年以上前、2003年執筆作品なので、微妙に風俗が古いです(苦笑)。
▼多分SF(?)作品
 小学生の頃に書きかけて挫折した長編のラスト部分を、短編として供養リライトしました。
 完全に閉じた世界で、他の野間みつね作品の未来世界との繋がりはありません。
▼二次創作に分類されるファンタジー作品
 二次的著作物ではないですし、元のゲームとは殆ど関係ないです、相変わらず(汗)。

 収録作品は、収録順に、「百年目の再会」、「倫秋兄様《みちときにいさま》 奮戦記」、「それは、二月十五日の夜に」、「最後の帰郷」、そして「器《うつわ》 を巡りて」の、計5編。勿論、全て、リライト、リバイス済または書き下ろし作品です。
 キリ番リクエスト作品が1本収録されていますが、紙媒体への収録に当たり、これも当然リバイスしておりますので、サイト掲載の文章とは多少違う部分がございます。予め御了承ください。
 また、テキレボ公式アンソロ2号『再会』に寄稿した作品も、3字だけ増やしています(汗)。何しろ、提出時には上限字数ギリギリで、一文字たりとも増やせなかったものですから(苦笑)。

 なお、二次創作が1本混じっている冊子ながら、作品数でもページ数合計でも全体の半分には遠く満たない為、オリジナルオンリーイベントでも頒布致します。作品自体も、超絶マイナーコンピュータRPGである『BADOMA 血塗られた伝説』の二次創作ですから(※つまり、二次創作には付きものと言っても良い“元になる作品の世界観を予め共有してくれている読者”が居ないに等しい(汗))、そもそもの元ゲームを御存じなくても全く問題ない……とゆーか、『蔵出しミックスナッツ』収録「誓言から逃げる魔道師」と併せて読むと、当方が拵えた勝手な続編ゲーム(汗)のネタバレも甚だしい、てな、逆の意味で頭を抱えるような仕上がりとなっております(汗)。

 例によって例の如く、里の書庫の紙媒体作品目録に試し読みを上げると共に、創作文芸見本誌会場「Happy Reading」さまにも立ち読みの為の見本を置いています。御用とお急ぎのない方は、どうぞお気軽に覗いてみてやってください。
 なお、書庫の試し読みには二次創作「器を巡りて」を、「Happy Reading」さまでの立ち読みには一次創作「百年目の再会」を、それぞれ選んで収録しております。

「Happy Reading」掲載ページ
   ■ 掘り出しミックスナッツ → こちらから
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サークル活動20周年自選蒐『はたとせ』、刊行

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 個人サークル活動20周年の記念(?)にと制作してきた『はたとせ』、いよいよ本日が刊行日(おくづけ上の)となりましたので、情報公開致します。

『はたとせ』
 ページ数は、表紙込みで292ページ。
 頒価は、1,200円(送料別)です。
 自家通販は、本日から受付は開始します。但し、夏コミで初売りという位置付けですので、申し訳ないのですが、発送は、8月15日(土)以降となります。予め御了承ください。
 また、「架空ストア」様での委託販売ですが、こちらはイベント日である8月14日(金)からスタート出来るよう、事前準備等させていただきます。

 野間みつねが個人サークル活動を始めて今年で20周年を迎えたことから、記念と言うほどでもないですが、1995年からの20年の間に出してきた本/冊子から自選した作品を集め、書き下ろしを一作加えて、計14本を一冊に纏めました。
 長編の場合は章または節単位(複数採用のケースあり)、中・短編の場合は一本丸ごと、という収録の仕方をしていますので、20年分の刊行物の超豪華カタログにもなっています。本/冊子としての刊行順に収録されてもいますし、まさに、拙サークルの20年を概観出来る本。電車の中で読めないような(……と自身で認識している)話は避けて選びましたので(爆)、割と安心して読めるのではないかと思います(汗)。
 あと、おまけとして、自宅プリンタで印刷&自力製本ですが、「あとがきになり損ねた話」を同梱致します。ぺらっぺらなので、余り御負担にはならないかと……。

 今回の新刊の見所(?)のひとつは、記念(?)本だからこその装幀のコダワリ(……無論、馴染みの印刷所様で出来ること+当方の資金面で許される範囲の(汗))です。
 スキャン画像ではわかりにくいかと存じますが、今度は「無駄に」ではなく、ちゃんとした(?)箔押しタイトルであります(笑)。
 他にも、色々と面倒なことをお願いして、印刷製本していただきました。是非、お手に取って、見付けてやってください。厚さが2cmを超えてしまうのを避ける目的でコミック紙ではなく書籍用紙を選択した為、やや持ち重りがしてしまいますが、あの『まなざし』上巻よりは軽いですから! (爆) ※比較の対象がオカシイ(汗)



 此処で少し脱線的にPR致しますが、架空ストア様での委託頒価はイベント頒布や自家通販と同額にしていますので、拙作に限らず他の品──架空ストア様には素敵な雑貨なども多々あります!──と併せて購入すると送料が無料になることもあり、当方の自家通販よりお得になるケースが! 通販をお考えの方は是非是非、架空ストア様の利用を御検討いただければ幸いです。
 あと、当方、8月22日から開催される「架空指輪展」に参加する指輪アンソロジー『Rings』に書き下ろし短編「伝えぬままに」を寄稿しておりまして(実は『魔剣士サラ=フィンク』の外伝になる)このアンソロジーが架空ストア様のみでの販売となる為、併せての御購入を推奨させていただく次第です(笑)。

※2015/07/26 追記:「架空指輪展」の公式ページが出来ました。
     http://store.retro-biz.com/event029.html




 今回は、里の書庫の紙媒体作品目録には本のデータのみを掲載しています。試し読みは、創作文芸見本誌会場「Happy Reading」さまにだけ登録しました。勿論、折角の書き下ろし短編から採用するのはネタバレも甚だしい為、古めの作品の抜粋を選んでいます(汗)。何卒お気軽に覗いてみてやってください。

「Happy Reading」掲載ページ
   ■ はたとせ → こちらから
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『蔵出しミックスナッツ』、刊行

  • 投稿日時:
 ジャンルごた混ぜ短編小説集である『蔵出しミックスナッツ』が、過日、刊行されました。

『蔵出しミックスナッツ』
 ページ数は、表紙込みで60ページ。
 頒価は、300円(送料別)です。
 自家通販は既に開始しております。また、「架空ストア」様での委託販売も、準備出来次第、開始させていただきます。

 野間みつねが過去に色々な場でそれぞれに発表したものの、各ジャンル物としては作品数が少な過ぎるなどの理由で、「千美生の里」の単行本には今迄収録されることなく、纏められる当てもなかった短編──それを、ジャンルバランス無視で、ごた混ぜに集めてみました。ですから、

▼似非歴史物に属するであろう作品
 但し、日本の幕末が舞台ではありません。
▼二次創作に分類されるファンタジー作品
 二次的著作物ではないですし、二本目など、もう元のゲームとは殆ど関係なくなっております(汗)。
▼舞台が未来世界の、ほのぼの(?)作品
 それでも一応、『レジェンダリィ・クレイン』シリーズの短編だったり、『通り名はムーンストーン』シリーズの短編だったり。
▼仄かに伝奇混じりの現代物
 つまりは、『綺譚 月石の民』シリーズの短編です(苦笑)。

 ……が、入り混じっております。
 収録作品は、収録順に、「梁父吟《りょうほぎん》 習作」、「伝説の前に」、「Yoriyama Brothers」、「落星前夜 習作」、「Escape」、「誓言から逃げる魔道師」、そして「星祭りにはまだ早い」の、計7編。勿論、全て、リライトまたはリバイス済です。
 キリ番リクエスト作品も2本収録されていますが、紙媒体への収録に当たり、これらも当然リバイスしておりますので、サイト掲載の文章とは多少違う部分がございます。予め御了承ください。
 なお、二次創作が2本混じっている冊子ながら、作品数でもページ数合計でも全体の半分には遠く満たない為、オリジナルオンリーイベントでも頒布致します。作品自体も、超絶マイナーコンピュータRPGである『BADOMA ~血塗られた伝説~』の二次創作ですから(※つまり、二次創作には付きものと言っても良い“元になる作品の世界観を予め共有してくれている読者”が居ないに等しい(汗))、そもそもの元ゲームを御存じなくても全く問題ない仕上がりとなっております(苦笑)。

 因みに、書名の『蔵出しミックスナッツ』は、

   「収録作品のどれもが蔵出し作品で、しかも小粒で、ジャンルも色々」

 といったところから命名したものです。

 例によって例の如く、里の書庫の紙媒体作品目録に試し読みを上げると共に、創作文芸見本誌会場「Happy Reading」さまにも立ち読みの為の見本を置いています。御用とお急ぎのない方は、どうぞお気軽に覗いてみてやってください。
 なお、書庫の試し読みには二次創作「誓言から逃げる魔道師」を、「Happy Reading」さまでの立ち読みには一次創作「梁父吟 習作」を、それぞれ選んで収録しております。

「Happy Reading」掲載ページ
   ■ 蔵出しミックスナッツ → こちらから
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 標記に該当する『エモーショナル・サイオニック』及び『垣間見る未来』の通販開始は、3月30日開催「そうさく畑 収穫祭2014春」の後となります。
 事前にお申し込みを頂くことも可能ですが、発送自体は「そうさく畑」終了後になります。どうぞ御了承ください。

 但し、3月28日(金)までに入金含めてお申し込みを完了(=全て必着)いただける場合は、値上げ前の郵便料金でお受けします。3月30日の夜に大阪遠征から戻り次第荷造りを済ませ、3月31日の内に頑張って投函します(汗)。
 仮に投函が遅れてしまっても、料金値上げ分は当方が負担致しますので、御安心ください。

 ……ですが、3月29日以降にお申し込みいただく場合は、発送が4月1日以降となってしまいますので、値上げ後の郵便料金を御負担ください。御協力宜しくお願いします。

 ■ 念の為に : 拙サイト内「ウェブを介した通販について」 … 4月1日以降の送料記載済

★★★★★

 なお、通販繋がりで申し添えますと、『エモーショナル・サイオニック』につきましては、「そうさく畑」終了後、「架空ストア」さまに委託する予定です。続き物ではなく、一巻読み切り作品ですので。

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『エモーショナル・サイオニック』納品

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 こちらでの御報告が遅れましたが、『レジェンダリィ・クレイン』シリーズの一作品である『エモーショナル・サイオニック』が、過日納品されました。

『エモーショナル・サイオニック』
 ページ数は、表紙込みで92ページ。
 頒価は450円(送料別)です。

 既に此処とか此処とか、取り分け此処とかでは散々語ったような気がしますが、野間みつねが中学~高校時代に書いていた『レジェンダリィ・クレイン』シリーズの中から、リライトすれば何とか読めそうな作品を選び(汗)、オフセット冊子化してみたものです。
 で、導入紹介ですが……

 銀河連邦の植民惑星間を航行する旅客船フェントーク号が、バニラ星上空で原因不明の操船不能に陥り、墜落──挙式間近の婚約者《フィアンセ》をこの事故で喪ったジュード・ナリタ青年は、だが、それが事故ではなく、二百年以上も生きている伝説の超能力者《レジェンダリィ・サイオニック》クレイン・ロードにより人為的に引き起こされたものだと証し立てる映像を見せられる……

 ……なお、実際のフルカラーカバー内側に書かれている上記導入紹介には、記載誤りがございます。「銀河連邦」と書いたつもりが、何故か「地球連邦」になってしまっております(汗)。1冊ずつシールを貼って修正しておくべきだろーかと頭を抱えているところです……。

 表題作以外に、番外編「異動」を収録。……今回の「エモーショナル・サイオニック」ではプロローグにしか出てこない、ヒュー・マッカーサー大佐のお話です(苦笑)。

 イベント初売りは、少々先になりますが、来年3月30日(日)の「そうさく畑 収穫祭 2014春」の予定です。どうぞ宜しくお願いします。
 (通販開始も、それ以降になります)



=== 2014/02/28 追記 ===
 うっかり御案内を失念しておりました(汗)。創作文芸見本誌会場「Happy Reading」にも見本(里の紙媒体作品書庫掲載分とは別の場面)を投稿しておりますので、併せて御覧ください。こちらのページ、或いは以下のリンクからどうぞ。

「Happy Reading」掲載ページ
   ■ エモーショナル・サイオニック → こちらから
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ぼちぼち入稿

  • 投稿日時:

 久々に、執筆関係の話を。
 以前にも此処とか此処とかで話題にした『レジェンダリィ・クレイン』シリーズのリライト作品についてです。

 先月下旬に全ての収録作を書き上げ、只今、読み返し推敲中でございます。
 既に印刷所からは見積を出していただいておりまして、今月中に入稿する予定です。……うげ、クロマティコ、たっけええええ……(汗)

 表紙込み92ページになったので「冊子」と書きますが、そのタイトルも『エモーショナル・サイオニック』と決まりまして、この間の三連休に表紙絵も何とか描きました。
 ……元々イラスト類の力量は「……」な上に、もンのすっっごーく久し振りに絵を描いたのでアレですけど(汗)、クレインこと頼山紀博くんのビジュアルは全ての野間みつねキャラの原点ですから、下手なりに自分で描き出しておきたいと考えた次第。自分の絵を取り込んで彩色するのも初めてで、巧く行ったとは思いにくいですが、生温い目で見逃してやってくださいまし(苦笑)。

 前回の記事では話題になっていない辺りから少しだけ採り上げますと、

  • 私の作品にしては短い?
  •  「エモーショナル・サイオニック」単独ですと、最終ノンブルが68までしか来ていません。献辞やら目次やら人物紹介ページやら章扉やらが入った上でこれですから、もう長編ではなく中編ですかねえ(苦笑)。一応は歴史物(?)という意識を心の何処かに持ちつつ書いていて登場人物も多い『ミディアミルド物語』辺りとは作品の性格が全く異なるせいだろう、と思いたいところです。
  • なのにどーしてトータルが表紙込み92ページになった?
  •  ……それはもう、番外編として書いた短編「異動」が、編扉抜きでも8ページ(扉とインターバルページを入れたら10ページ)に達したせいです(苦笑)。今回の「エモーショナル・サイオニック」ではプロローグの過去話に出てくるだけの脇役に過ぎない筈なのに、どうしてこうなったヒュー・マッカーサー(汗)。

 フルカラーカバーを付けるような長さの作品か、とも正直感じるのですが、単発だからこそ試せる、ちょっと頑張った装幀。
 ただ、無論、頒価には一切反映させません。ウチの刊行物は、一次創作の場合、ページ数だけしか考慮しませんから、92ページとなった時点で450円になります(笑)。

 このブログでは、納品されましたら、また御報告したいと思います。