Entry02『エターナリア』

『エターナリア』 ページ数確認写真 【書名】 エターナリア
【読み】 エターナリア

【著者】 たつみ 暁

【表紙込みページ数】 308p

【初版発行日等】 2019年9月8日(予定)
【判型】 A5判
【頒価】 1,500円

【サークル名】 七月の樹懶
【ブース】 D-04

【鈍器概要:250字以下】
あいつとあたしが出会った時、世界の命運をかけた戦いは始まった。

A5・300P超えの全1巻鈍器で発行予定の、異世界ファンタジー。 自らも秘密を抱える少女と、記憶喪失の少年の、ガール・ミーツ・ボーイから始まる、ふた昔くらい前の、SFC時代のRPG調冒険長編。

本編+番外編に加えて、表紙担当〇まる様のイラストと、おまけデータのカラーページを収録予定です。

『エターナリア』 書影
【抜粋:500字まで】
「ねえ、君、何であそこに倒れてたの? 空を飛んで来たんだよね、どうやって? シェイドに追われてたみたいだけど、一体どうして?」
 あたしは馬鹿正直に、疑問に思っていた事をバンバンぶつけてみる。だけど彼は、あたしの質問の嵐に眉をひそめて。
「どうやって? どうして……?」
 うつむき、独り言のように呟く。
「あ、答えたくないならいい。無理には聞かないよ」
 あたしが慌てて両手を振ると、彼はのろのろと顔をあげて、自分でも不思議だというようにぎこちない笑みを浮かべた。
「いや、答えたくない訳じゃなくて、答えられない、かな……」
 その台詞を聞いて、あたしもやっとピンときた。
 これは、もしや。
「もしかして、記憶が無いとか?」
「どうやら、そうらしい」
 他人事みたいに彼は答えて、それからしばらく考え込み、
「……セレン」
 いきなり呟いたので、何かと思ったら。
「セレン・アルヴァータ・リグアンサ。オレの名前らしい」
「らしいって」
 思わずあたしは笑いを洩らし、それから訊ねる。
「他に何か思い出せない?」
 その問いに、彼――セレンは首を横に振った。
――本編第1章『赤色の出会い』(10ページ)より

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