【読み】 アンエイノカショウ
【著者】 蒸奇都市倶楽部(シワ)
【背幅】 2.6cm
【表紙込みページ数】 536p
【初版発行日等】 2019年10月12日
【判型】 文庫判
【頒価】 1,500円
【サークル名】 蒸奇都市倶楽部
【ブース】 A-16
【鈍器概要:250字以下】
スチームパンク「風」の世界を舞台とする蒸奇都市倶楽部の2019年第二新刊『暗翳の火床』は500ページ超の過去最大級!
大長編スチームファンタジー!
*
蒸気機関全盛のこの時代、最もその恩恵に浴した帝都に一人の女が降り立つ。蒸気機関のまだ普及せぬ地方から出てきた彼女は、帝都の煤煙のすさまじさに目まいを覚えるほどであった。
こうした大都会には犯罪がつきもの。彼女は遭遇してしまう。
犯罪組織〈黄金の幻影の結社〉の構成員たちに……。
(詳しいあらすじや試読はWebカタログ等をご覧ください!
【抜粋:500字まで】
飛び込んできたそいつは一気に猟奇式人形に近づいて、やすやすと殴り倒した。
「な、何が起こったというのです!」
あまりに想定外の出来事に、博士は我が目を疑う。彼の計算では、いかなる者であろうと猟奇式人形を殴り倒すなどありえなかったからだ。
――番狂わせをもたらす道化師はすでに舞台を降りた! なのに、こんなことが起こるのだとすれば……、それはっ!
道化師が呼んだという犯罪者の天敵、碩学級探偵しかいない。
「まま、まさかお前が《軍団卿》だというのですか!」
博士の怒号は怯えを含んでいた。
「さぁ、どうだろうね」
咥え煙草の青年が曖昧な返事をする。
「どうだろうね、じゃなぁい! お前ですよ! お前が《軍団卿》かどうかを聞いているのです!」
「そうだとも言えるかもしれないし、そうでないとも言えるかもしれないな」
のらりくらりとした相手の態度に、博士は顔を赤くして地団駄を踏んだ。
「馬鹿にするな、このわたしを誰だと思っている!」
「〈黄金の幻影の結社〉最下位の《猟奇博士》でしょう」
炎噴く地下に似気無いさわやかな顔つきでさらりと返される。
「猟奇式ぃいぃぃぃ! この若造を最優先で殺せっ!」
――「第二十章」(394~396ページ)より(一部改変)
【Webカタログ】 https://plag.me/p/textrevo09/7457
【参考写真】
背幅での御申請でしたが、ページ数の確認写真も掲載しておいてほしいとの御希望がございましたので、併せて貼っておきますね。
補欠本2冊のデータは、後程掲載致します。