【読み】 アメアンソロジー アマネノウタ
【著者】 アナボミンC、古月玲、天霧朱雀、四葉静流、孤塚あやめ、山城よる、マンノン、風城国子智、此瀬朔真、紙箱みど、佐宮綾、風見樹、柚、七瀬亜依香、明巣、秋月千津子、梅川もも
【表紙込みページ数】 310p
【初版発行日等】 2019年6月9日
【判型】 文庫判
【頒価】 1,300円
【サークル名】 雑食喫茶
【ブース】 D-21
【鈍器概要:250字以下】
雨のイラストと16のお話。
雨好きにはたまらない、雑食喫茶初の300ページ超えの分厚い一冊。
【抜粋:500字まで】
それまでの静寂を破るように突然降り出した雨が、部屋の窓から見える屋根の先端から滝のように地上へと落ちていく様子を、仰向けのまま見つめている。
しきりに降り続ける雨の音だけが存在感を持ち、交わされる言葉のないまま過ぎていく時間は、一人ではないのにただ虚しいだけでしかなく、いっそこのまま全てを流してくれたらいいのにとすら思ってしまう。
無言のままベッドから降り、そのまま部屋を出ていく足音。顔を横に向ければ後ろ姿だけでも見送ることはできるのに、それすらしたくない。
ドアの奥からキィーと扉が開いて閉まる音が聞こえた。
これで全てが終わったと思うと、じわりと目の奥が熱くなり、溶け出すように液体が流れ落ちていく。
――「雨音の詩が聞こえる」(288~289ページ)より
【Webカタログ】 https://plag.me/p/textrevo09/7596