Entry13『ファラールの舞曲』

『ファラールの舞曲』 ページ数確認写真 【書名】 ファラールの舞曲
【読み】 ファラールノブキョク

【著者】 藍間真珠

【表紙込みページ数】 432p

【初版発行日等】 2019年9月8日
【判型】 文庫判
【頒価】 1,000円

【サークル名】 藍色のモノローグ
【ブース】 B-02

【鈍器概要:250字以下】
この中に魔物はいるのか? 幼い少女をめぐる謎と駆け引きの異能力ファンタジー!
ファミィール家の一人娘ゼジッテリカは、父親に続き魔物に命を狙われる。
叔父テキアは彼女を守るため、大勢の護衛を雇うことを決意した。

偽りの中放られた少女は、偽りを選び取った存在と出会う。

『ファラールの舞曲』 書影
【抜粋:500字まで】
 彼女は本当にゼジッテリカを守るつもりなのか? お金のためだけに雇われた人間が、ゼジッテリカのために命を張ってくれるのか? 魔物は強いという。自由自在に炎や水を操り、地を震わせ、風を起こす恐ろしい生き物だ。普通の技使いでは敵わないらしい。そんな存在を相手にしようという人間が、部屋にいて大丈夫なのか。
「ゼジッテリカ様は私が怖いですか?」
 微笑んだままそう尋ねるシィラを、思わずゼジッテリカは凝視した。こんなところで何を言っているのか。ふざけているのか? 慌てたのはテキアも同様だったらしく、そんな気配が伝わってくる。しかしシィラは狼狽えもしなかった。
「当然ですよね。突然見知らぬ人が護衛だなんて言われてもびっくりしますよね。でも私はゼジッテリカ様に嫌われては困るんです。だから……そうですね、ちょっとした遊びをしましょう」
 視線を合わせた途端、シィラから目が離せなくなった。深い黒の瞳の奥にあるものが何なのかわからずに、ゼジッテリカは大きく瞬きをする。
「……遊び?」
「私はゼジッテリカ様のことが知りたいので、当てっこです。これでも技使いとして仕事をしてきましたので、推理も得意なんですよ」
――「第一章」(33~34ページ)より

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