2013年7月、初版発行。
マーナ暦デリーラ六年仲冬第二月、マーナ第一王女の婚礼祝賀の席に、近国レーナからの使節の一員として、ソフィア・レグという青年が居た。マーナ王ララド・オーディルは、奇妙なことに、以前その青年と何処かで出会っているような気分を拭い去れないでいた……
表題作の他「ある茶話会の風景」「ダランドー叔父様との思い出」「シベルリン小景」「最後の夏」「闇に向かって走れ」を収録。
書き下ろしとなった中編「最後の夏」は、本伝6巻で飛び出した〝タリー・ロファ、衝撃の告白〟を下敷きにしています。「もしも、デフィラ・セドリックが生きてデラビダに帰還していたら……?」という〝ミディアミルド歴史if作品〟が書けてしまいそうな結末となりました。