野間みつねの個人ブログです。
時には「千美生の里通信」のWeb版として、
そして時には創作活動の報告の場として……
余程に気が向いたら、書きかけの小説の断片を掲載するかもしれません。
 

2018年8月アーカイブ(古→新)

 1992年の『芸術研究誌 AIM』創刊から折々に外伝を挟みつつ一度も休まず連載させていただき、第一部総集編こそ単行本化して出したものの、第二部連載中の2000年に『AIM』自体が終刊を迎えてからは長らく未完のままに置かれていた作品、『魔剣士サラ=フィンク』が、遂に、遂に、完結刊行となりました。
 ……表紙込み820ページ背幅5cm弱、予想通りの鈍器ですが(汗)。
 ただ、これでも、「持ち重りのしない紙を使いたい」と印刷所様にお願いして、全ページ紙替えを敢行、見た目ほどの重さはない仕上がりとなっております。是非、実際にお手に取って御覧くださいませ。
 ……1kgを90gほど超えちゃったけど……(汗)

 公式刊行日は諸般の事情で7月17日としておりますが(苦笑)、イベント初売りはコミックマーケット94(夏コミ)二日目、8月11日(土・祝)です。なお、当日の居場所は、西2ホール 「え」 39 b です。
 架空ストアさんでの通販も、同日の午後には開始出来るよう、準備させていただきます。
 なお、自家通販のお申し込みは、本記事公開時点から可能です。但し、発送は8月12日以降になりますので、予め御了承ください。



『魔剣士サラ=フィンク』/カバータイトルが箔押しで、スキャンすると黒くなってしまう為、画像を少し細工しています
 魔剣を操る青年魔道士と亡国の元王女との旅の途上で起こる事共を描く長編ファンタジー小説。

 かつてケルリ王国を恐怖のどん底に陥れた無差別殺人鬼“魔剣士”サラ=フィンク。しかし、たまたま助けてしまったケルリの第二王女ミルシリアの存在が、彼を次第に変え始める。血に飢えた魔剣ブリザードと己自身を救う手立てを求め、彼女と共に“魔道王国”ルーファラを目指す彼の旅の途上に待っていたのは……

 割にオーソドックスな、「所謂『剣と魔法』の何となく西洋風なファンタジー」の皮を被っておりますが、血沸き肉躍る冒険譚というよりも、寧ろ道中記に当たりましょうか。

 全体で二部構成になっており、第一部は、基本的に、主人公であるサラ=フィンク君が抱え込んでいる様々な秘密を少しずつ明かしてゆくパートとなります。そして第二部は、或る意味、様々な事柄が「なるようになる」までのお話でございます(笑)。
 ネタバレも何なのでボンヤリした書き方になりますが、「作者自身はハッピーエンドとまでは言い切れないノンハッピーエンドだと思いつつ書き終えたけど読み手はハッピーエンドと見るかもしれないな……」という感じの結末、でしょうか。

 続けようと思えば続けることは出来る、けれども、此処で終わったとしても未完ではない――という所まで書いて結んでいますので、一応、「全1巻」という扱いにしております。



 長年の憧れであった上製本加工! ……に相応《ふさわ》しい中身であるかはさて置き、当方にとって、ひとつの集大成となる一冊と相成りました。
 表紙込みで820ページ、頒価3,500円(送料別/9月からは「ゆうメール」での発送が不可となります!)は、購読のハードルとしては相当に高いと思いますが、二度と同じ装幀では刷れないが故に品切れすればそのまま絶版コース確実でございますので、もしも僅かにでもお心に懸かるところがございましたら、取り敢えず確保して、積ん読タワーの土台に据えるなり何なりしておいていただけますと幸いです(汗)。
 勿論、読んでいただければ更に嬉しいですけれど、一気に読むのは流石に厳しい分量かな、とも(苦笑)。
 書き始めてから完結までに26年も要した作品ですし、思い切って100部も刷ったので、気長に頒布してゆこうと思っております。……同じく100部を刷った、332ページ1,500円の『まなざし』上巻が、完売寸前になるまでに15年掛かったから、きっと20年以上は掛かるだろーな……

 ……しかし既に、誤記載や誤字が幾つも見付かっているという残念な為体(嘆)。
 これまでに見付けた分については、正誤表を挟んでいます……後は、正誤Memoブログに投げます(汗)。



【試し読みとか雰囲気とか】

 既刊・新刊共に宅配搬入荷物として送り出しましたので、夏コミ2日目8月11日(土・祝)に於ける拙サークル(西2 「え」 39b)頒布予定品リストを掲載します。

C94サークルカット(Webカタログ側)
 通販の際に必要となる重量などの詳細につきましては、本サイト内の紙媒体他作品目録ページを御参照ください。試し読みの為の抜粋ページも、刊行物毎に設けてあります(但し、一部、敢えて設けていない物もあります)。

 また、創作文芸見本誌会場「Happy Reading」にも、二次創作モノを除く殆どの作品の見本を投稿していますので、こちらの一覧から御参照ください。

 なお、コミケWebカタログでの詳細ページはこちらです。配置場所のマップはこちら。 〔注:閲覧にはCircle.msへの会員登録(無料)が必要〕




新刊
『魔剣士サラ=フィンク』 ■ 魔剣士サラ=フィンク
 かつてケルリ王国を恐怖のどん底に陥れた無差別殺人鬼“魔剣士”サラ=フィンク。しかし、たまたま助けてしまったケルリの第二王女ミルシリアの存在が、彼を次第に変え始める。血に飢えた魔剣ブリザードと己自身を救う手立てを求め、彼女と共に“魔道王国”ルーファラを目指す彼の旅の途上に待っていたのは……
 魔剣を操る青年魔道士と亡国の元王女との旅の途上で起こる事共を描く長編ファンタジー小説。
 A5判(上製本)、820ページ、頒価3,500円。
 何年間も「出す出す詐欺」状態だった本作ですが、ようやく、完結刊行に漕ぎ着けました。
 単巻読み切りです! と胸を張るには分厚過ぎる代物になってしまいましたが、二度と同じ装幀では刷れまいと思われますので、品切れ即絶版となることは確実。もしも僅かにでも惹かれる部分がございましたら、取り敢えず押さえておいて積ん読タワーの土台に是非(違)。


その他の既刊
▼ 架空世界を舞台とした歴史群像劇 『ミディアミルド物語』シリーズ (推奨する購読順に掲載)
■ ナブ・ナブオーヴァ -ミディアミルド物語 1-(改訂第五版)
 クデン国ヴェルナーサ村で暮らすミディアム・サーガ少年は、或る日、軍事大国の一として知られる隣国マーナで傭兵隊に所属しているという男ベーダ・アルカナと知り合う。それを切っ掛けに自分も傭兵になろうと考えるようになったミディアム少年は、やがて、母フィーナと故郷を捨てるようにして、マーナの都デラビダへと赴くが……
 A5判、124ページ、頒価500円。
 2017年10月、改訂第五版刊行。
 架空世界〝ミディアミルド〟は、所謂《いわゆる》超能力者が当たり前にごろごろしている世界です。但し、その〝超能力〟は、我々が言うところの「ちょっと足が速い」とか「ちょっと耳がいい」とか、そういった程度のものでしかありません(苦笑)。
 そして、ミディアミルド語で「ナブ」は、否定を表わす言葉。「オーヴァ」は〝能力〟或いは〝能力者〟を指す言葉。と、いうことは……
 因みに、本伝は現在、10巻まで刊行されています。

 第四版での誤りや用字等を改め、第五版となりました。
 なお、旧版となりました第四版ですが、3部残っておりますので、「誤字とか気にならないしー?」というお方には、ブースでの直接のお求めに限り、処分頒価の100円でお分けします。御遠慮なくお申し付けください。

■ 鷹の子 -ミディアミルド物語 2-
 マーナとの戦いで、伝統ある王国フィリスは滅亡した。だが、フィリス王太子タラティレ・ジェサイアに嫁いでいたマーナ王女ディープレ・オーディルが、その忘れ形見を懐妊していた。生まれてくる赤子の命を奪えという密勅を受けたマーナの女性武人デフィラ・セドリックは、王女の保養先ヴェルナーサ村に共に滞在する……
 A5判、164ページ、頒価600円。
 主人公その2であるケーデル・フェグラムが登場します。
 リライトしたおかげで新たな章が幾つも追加され、リライト前とは最も異なる一冊となりました。

■ 清水《せいすい》は未だ青く -ミディアミルド物語外伝集 1-
 マーナ王国きっての武家の名門セドリック家本家の一女デフィラは、十七歳の秋、一頭の仔馬を与えられる。フィズと名付けられたその仔馬の世話や馴致に夢中になるデフィラ。自ずと剣の稽古も疎かになる中、やがて彼女は、年末恒例の将校以上自由参加闘技会に初めて参加するが……
 表題作の他、掌編「化粧」及び「死の使者」を収録。
 A5判、124ページ、頒価500円。
 本伝2巻と3巻との間でお読みになることを強く推奨しています。
 マーナの女性武人デフィラ・セドリックを中心に据えた外伝集です。
 リライトしたことにより、新章が増えたばかりか収録作品自体が増えております(汗)。
 なお、外伝集は、現在5冊刊行済みです。本伝と異なり続き物ではありませんので、それぞれ単独でも読めます。

■ ダグディグル・グルーグラス -ミディアミルド物語 3-
 掛け替えのない女性と故郷を喪った〝青い炎《グルーグラス》〟ミディアム・サーガ。彼が己を解放出来るのは、もはや、血塗られた戦場しかないのか。
 一方、その才幹を発揮し始めた〝マーナの知将《ドー・ルーム》〟ケーデル・フェグラム。目に見えぬ血に汚れてゆく彼の手は、一体、幾つの玉座を潰えさせるのか。
 そして、領土を拡大してゆくマーナの前に、やがて……
 A5判、108ページ、頒価500円。

■ 最後の一年、最初の一日 -ミディアミルド物語外伝集 2-
 俺、タリー・ロファは、マーナの近衛見習として、十三歳の時から十六歳の現在まで、大過なく務めてきた。十七歳になる今年、いよいよ見習最後の一年を迎えた俺は、自分がこれから一年間専属従卒として付くことになる初年兵の名を近衛隊長から告げられたのだが……
 表題作の他、掌編「夜の一頁」、表題作より遙かに長い(汗)「紳士は豹変す」、短編「幻視」を収録。
 A5判、196ページ、頒価700円。

■ その佳き日まで -ミディアミルド物語外伝集 3-
 マーナ近衛隊の副長であるノーマン・ティルムズ・ノーラは、さる騒動が元となり、上官の娘マリ・ジェラルカ・マーラルと婚約した。挙式までは二か月。長くもなく短くもない、恙なかるべき筈のその婚約期間は、しかし、何事もない穏やかなものとはならなかった……
 表題作の他、短編「ささやかなる陰謀」及び「命知らず」を収録。
 A5判、124ページ、頒価500円。

■ ムグロールの赤狼 -ミディアミルド物語 4-
 バルバミラの戦いで力尽きた〝恐るべき青い炎《ダグディグル・グルーグラス》〟ミディアム・サーガ。長き眠りから目を覚ました彼の前に現われたのは、ひとりの〝少女〟であった。彼女の存在に戸惑い、その言葉に苛立ちと反発を覚えるミディアム。だが、語り続けるその〝少女〟に突如として襲い掛かってきた暴風の禍々しさに、ミディアムの体は咄嗟に動いていた……
 A5判、140ページ、頒価550円。
 本巻から、作品の舞台が大きく北東へ広がります、とだけ(苦笑)。

■ マーナの知将《ドー・ルーム》 -ミディアミルド物語 5-
 カタゴラの戦いで大敗を喫したマーナ。唯ひとりこの戦に強硬に反対したことから自邸謹慎を命じられていた〝マーナの知将《ドー・ルーム》〟ケーデル・フェグラムは、改めて主君から意見を求められ、暫しの不戦策を主張するのみならず、諸人を疑心暗鬼に陥れる不穏当な進言を行う。だが、それは、真の目論見をレーナの目から隠す為の詐術に過ぎなかった……
 A5判、148ページ、頒価550円。
 主人公その1と主人公その2が、いよいよ出会うことに。

■ 将軍と呼ばれる迄に -ミディアミルド物語外伝集 4-
 ジャナドゥ養成所が多数あることで知られるシベルリンの森、高名なジャナドゥ養成者タカナ・ルーミンの許で厳しい訓練の日々を送っていたグライン・マーリは、或る朝、養成所を訪れた金髪の青年に興味を惹かれ、樹上からその後を追い始めた……
 表題作の他、掌編「ソフラ小景」、中編「リーズルの若き鷹」、短編「歪んだ糸の物語」「暁闇」及び「奇妙な旦那様」を収録。
 A5判、188ページ、頒価700円。
 本伝5巻と6巻との間でお読みになることを強く強く推奨しています。
 主人公その2であるケーデル・フェグラムが中心となる作品群です。特に、ケーデルをミディアミルド史上最年少での将軍職就任に導いたクデン併合、本伝では主人公その1側に視点を据えて物語を進めた為に敢えて描かれなかった出来事ですが、そこへ至る諸々が、表題作で明らかにされます。
 なお、今回、本外伝集に収録の表題作で「伯父/叔父コレクション」に参加しております。見本誌棚にも展示予定です。

■ 遠きが故に -ミディアミルド物語 6-
 マーナとレーナの国境の村ステイクで倒れ、辛うじて救出されたが仮死状態に陥ってしまったミディアム・サーガ。長老候補ソフィア・レグは、目を覚まさぬミディアムをエルの町まで移送してみたものの、快復の手立てを掴めずにいた。そこへ、ひとりの優れた薬師《くすし》がふらりとエルに姿を現わした、という知らせが飛び込んでくる……
 A5判、172ページ、頒価600円。
 主人公その2.7《にーてんなな》であるジョディアン・ヴィルマーが、しれっと登場します。

■ 縄なき繋縛《けいばく》 -ミディアミルド物語 7-
 レーナでは、長年掛けて建設してきた王城がようやく完成し、マーナでは、妾腹《しょうふく》の王子が久方振りに誕生したことに沸く──そんな年の秋、レーナ王リュウ・シェンブルグは、悲願のオーブルー奪還を企図しての親征を検討し始めていた。だが、そこへ、マーナ王ララド・オーディルが先んじてバタール方面へ親征してくるとの情報が届き……
 A5判、132ページ、頒価500円。

■ レーナから来た青年 -ミディアミルド物語外伝集 5-
 マーナ暦デリーラ六年仲冬第二月、マーナ第一王女の婚礼祝賀の席に、近国レーナからの使節の一員として、ソフィア・レグという青年が居た。マーナ王ララド・オーディルは、奇妙なことに、以前その青年と何処かで出会っているような気分を拭い去れないでいた……
 表題作の他、「ある茶話会の風景」、「ダランドー叔父様との思い出」、「シベルリン小景」、「最後の夏」、「闇に向かって走れ」を収録。
 A5判、116ページ、頒価500円。
 『ミディアミルド物語』の外伝集は本伝未読でも構わないという作りになっていますが、これは割に短い作品が集まっており、そういう点では取っ付き易い外伝集かなとは思います。
 なお、他イベントですが、「Text-Revolutions」(以下、略称の「テキレボ」)第5回で開催された「伯父/叔父コレクション」に、本外伝集に収録の「ダランドー叔父様との思い出」で参加し、主催のオカワダアキナさんから有難いレビューを頂きました(深謝)。

■ 垣間見る未来 -ミディアミルド物語 8-
 クピー・ニルグリスは、バタールの戦いで負った傷の癒えぬジス・エルミを伴い、故郷であるムグロールへと赴く。しかし、その転地療養の真の意図は、ジスではなく、クピー自身の体調に因るものであった。翌年の初夏、そのクピーからムグロールへ呼び出されたミディアム・サーガは、辿り着いた宿場町ケイで、驚きの光景を目にすることになる……
 A5判、188ページ、頒価700円。

■ 祝婚 -ミディアミルド物語 9-
 レーナの長老候補ソフィア・レグが婚約したという知らせが、未だ新年の祝賀気分も色濃いマーナ宮廷にも届く。マーナ王ララド・オーディルは、その知らせを携えてレーナから来着した使者に対し、早速に慶賀使節を差し向ける由を告げると、その使節団の副使として、近衛副長タリー・ロファを指名したが……。
 A5判、260ページ、頒価1,000円。

■ ミゼルでの遭遇 -ミディアミルド物語 10-
 マーナから慶賀使節としてレーナの都シャーラミディアを訪れていた近衛副長タリー・ロファは、一連の行事への参加を終えた翌日、ミディアム・サーガの案内で、シャーラミディア市中へ出た。しかし、穏和裡に過ぎると思われたその散策中、何げない会話の中で或る事実に気付いてしまったタリーは、その場に立ち竦んだ……
 巻末付録として、星村朱美様のイラスト類を一部再録。
 A5判、176ページ、頒価600円。

■ 灰色の翼 -ミディアミルド物語外伝集 6-
 マーナ暦チャベラ十五年晩夏、マーナ近衛隊に見習として入府した、チャベラ二年生まれの三人の少年、タリー、ベルマン、ナイルス――後に〝チャベラ二年生まれの三羽烏《さんばがらす》〟と呼ばれるようになる彼らが、入府半年後の晩冬初旬に直面した、或る事件とは?
 表題作の他、「セタリナーサの少年」、「月光《セタリナーサ》亭」、「運命のままに」、「青天の霹靂《へきれき》」、「頭立《かしらだ》つ日」、「ヴェルナーサの少年」を収録。主要登場人物の本伝登場前史が中心。
 A5判、112ページ、頒価500円。
 ……本伝の大ネタバレが潜んでいる作品がありますので、最低でも本伝4巻までは読んでおいてほしいなとは思いつつ、短めの作品が多いので、取っ付きは悪くないかも。

▼ 土方歳三中心の似非歴史物 『まなざし』シリーズ ▲
■ まなざし 上
 幕末、文久三年秋、京都――壬生浪士組(後の新選組)副長土方歳三は、ある男から苦しい胸の内を告げられる。それまで男色とは縁なく生きてきた歳三は相手を拒絶するが、その夜を境に、いずれ殺さねばならぬと思い決めていたその男の思わぬ姿を知る機会が重なって……
 鳥羽伏見の戦いが終わるまでを収録。
 A5判、332ページ、頒価1,500円。
 なお、品切絶版になっていた刊行準備冊子『ちらり』の見本誌経験あり冊子が、1冊だけですが発掘されましたので、おまけに付けます!
 野間みつねが1995年来書き続けた〝私家版 土方歳三〟です。
 改訂・合本の上で上下巻(……各巻332ページ(汗))物として刊行する為、冊子を7冊出したところで頒布を停止。2003年に上巻を刊行、そして2008年末、やっとやっとやっとこさ下巻を刊行、母屋(笑)を完結させることが出来ました。
 男色絡みの展開も含まれているので(特に上巻)、苦手な方は御遠慮ください。

 なお、こちらは既に、店頭見本誌の1部しか残っておりませんが(割に美品)、再版予定はございませんので、入手されたい方は何卒お早めに。

■ まなざし 下
 鳥羽伏見の戦いで大きな犠牲を出した新選組は、都を離れ、江戸へと戻った。副長土方歳三は、新たに厩に入った癖の悪い若駒を自分の乗り馬に選び、早蕨《さわらび》と名付ける。その早蕨と遠駆けに出掛けた先で、歳三は、彼を伊東甲子太郎《いとう かしたろう》の敵《かたき》と称して勝負を迫るひとりの青年と出会うが……
 土方歳三の箱館での戦死まで+αを収録。
 付録冊子として、史実と虚構部分について書き留めた『虚実皮膜』(無料)を同梱。2012年夏コミよりも前に下巻をお買い上げの方、後から出たこちらの付録をお渡ししていますのでどうぞお申し出を!
 A5判、332ページ、頒価1,500円。

■ 初音には遠く ~『まなざし』拾遺話集~
 慶応三年元日早々、参謀の伊東さんと組長の永倉さん・斎藤さんの三人が、島原へ出掛けたまま、門限を過ぎても戻ってこなかった。無断の門限破りは、新選組の内規に照らせば、幹部の場合、理由の如何《いかん》を問わず切腹。三人は切腹になるのか──中には、一昨年の山南さんの処断を思い出してしまう者もいる。私、沖田総司《おきた そうじ》も、そのひとりだ……。
 表題作の他、「花は小梅か橘か」「死神」「賭け」「月に添う影」の5本を収録。
 基本的には、本編では採り上げなかった出来事を描いた、或いは本編での出来事を別の当事者の目から見る形で描いた短編を収録した作品集。
 A5判、100ページ、頒価450円。
 『まなざし』シリーズの中では最も危険度が低い、雰囲気を掴むには向いている一冊……ではありますが、男色絡みの直接的な展開も一瞬あったりしますので(汗)、苦手な方は御遠慮ください。

■ 残し置く言の葉草の記 上 ~『まなざし』傍話集~
 江戸は深川佐賀町で亡き師の道場を受け継ぎ北辰一刀流の剣を指南している常陸国志筑藩浪人・伊東大蔵(旧姓鈴木)は、元治元年秋、旧知の藤堂平助の訪問を受ける。藤堂から〝新選組〟という勤王浪士の一隊の話を聞き、加盟を勧められた伊東は、その翌朝、奇妙な夢を見た……。
 「心なき人を」「逢ふまでと」「おのれのみ」「かりの旅寝の」「ふみ迷ふ」「道なたがへそ」「枕にぞきく」「われのみ深く」「筆のあと」を収録。
 『まなざし』に於ける伊東甲子太郎を語り手として描く、傍話集。
 A5判、124ページ、頒価500円。
 あくまでも、『まなざし』に於ける伊東甲子太郎ですからねっっっっ(汗)。
 本編以上に、男色絡みの展開注意という作品群です。ついでに言えば、女色絡みの展開にも要注意です(汗)。

■ 残し置く言の葉草の記 中 ~『まなざし』傍話集~
 慶応二年師走、新選組屯所に詰めていた伊東甲子太郎は、自身の休息所から、覚悟していた知らせを受け取った。かねてから体調を崩して寝付いていた妾が、いよいよ危なくなったという。叶うことなら看取ってやりたいと考えた伊東が監察を通じて副長土方歳三に外泊を届け出、外出しようとしたところへ……
 「都の春も」「あらそはぬ姿ながらも」「ともに散りなん」「真心の清き心に」「いかでちぎりを結ひ留むべき」「神もゆるして」「なほまどひけり」を収録。
 『まなざし』に於ける伊東甲子太郎を語り手として描く傍話集、その弐。
 A5判、116ページ、頒価500円。

▼ MSX-PCのRPGノベライズ 『小説BADOMA』及び関連作品 ▲
■ 小説BADOMA -血塗られた伝説- 1/5
 ランガズム大陸の北の果て、カナルネアの町に立ち寄った若き吟遊詩人シフォロンは、夕食を摂っていた居酒屋で、客同士の起こしかけたトラブルを歌の力で収める。真の勇者の称号〝ヴィルシャナ〟を目指す自由騎士イスファムから〝王の試練〟に挑戦する旅へと誘われて同意した彼は、その後、トラブルの一方の当事者であった青年黒魔道師にも声を掛けたが……
 A5判、124ページ、頒価450円。
 1990年に株式会社アスキー(当時)から発売されたRPGコンストラクションツール『Dante』に収録されていたサンプルゲーム『BADOMA 血塗られた伝説』の勝手なノベライズ(汗)です。全5巻予定で3巻までを刊行したところで休眠、長らく幻の作品状態となっていましたが、20年以上の時を経た2015年、突如として復活しました(汗)。
 表紙を、『四番目の魔道士』で挿画を描いてくださった「かきくけ工房」の高井玖実子さまにお願いしています。
 なお、独自要素も盛り込まれていますので、御了承ください。

■ 小説BADOMA -血塗られた伝説- 2/5
 真の勇者の称号〝ヴィルシャナ〟を目指して〝しるし〟を集める旅を続けるシフォロン達は、エルザイム王国の都ロクポリスに到着する。町は、王妃懐妊を祝う祭の真っ最中。吟遊詩人であるシフォロンは、宿泊した宿の女主人から、滞在中に階下の小料理屋で歌ってほしいと頼まれるが、仲間である黒魔道師タンジェには、ひとつの懸念があった……。
 A5判、116ページ、頒価450円。
 本巻収録の第六章での展開は“鬼・悪魔”とも言われますが、決して野間のオリジナルではなく、概ね原作通りです(汗)。

■ 小説BADOMA -血塗られた伝説- 3/5
 ランガズム大陸を南下して砂漠地帯へやってきたシフォロン達は、ひとつ目の化物一族に破壊されたチャネガ村の、生き残りの人々が隠れ住む洞窟を訪れた。そこで出会った村長の娘セシルの願いを酌《く》み、化物によって石にされた村長を救うべく砂漠の〝神殿〟に向かった八人は、そこで、古代文字の記《しる》された銘板《めいばん》を発見したが……
 A5判、124ページ、頒価450円。
 黒魔道師タンジェの旅の真の目的が、遂に明らかに……!

■ 小説BADOMA -血塗られた伝説- 4/5
 紆余曲折を経て四つの“しるし”を全て手に入れたシフォロン達は、ヴィルシャナの塔へ向かう前に、長らく大陸とは行き来も途絶えていたという島アゾレスへ赴く。だが、その島には、或る言い伝えがあった。黒魔道師タンジェは、仲間たちと一旦別れ、単身ヴィルシャナ島へ先行しようとするが……
 A5判、124ページ、頒価450円。
 色々と新たな展開がございますが、黒魔道師タンジェ君に絡む展開の殆ど全てが、原作ゲームには欠片も存在していないという……(苦笑)

■ 小説BADOMA -血塗られた伝説- 5/5
 ひとつ目バドマ一族を封印する術《すべ》を求めていたシフォロン達は、遂に〝金色《こんじき》の女神〟と邂逅した。光の神々の助力を得ながらバドマ一族の潜む火山島へ乗り込んだ一行《いっこう》の前に、だが、思わぬ〝敵〟が立ち塞がる。苦しみながらも全ての〝敵〟を退け、バドマの許へ乗り込んだ彼らを待ち受けていたのは、究極の二者択一を迫る〝贈り物〟であった……!
 A5判、140ページ、頒価450円。
 テキレボ参加者によるアンソロジー「嘘」へ書き下ろしで寄稿した「語らぬは」は、こちらの巻の番外編です。
 ノベライズ、遂に、完結!
 ちょっとページ数が普段より多くなってしまいましたが(汗)、『小説BADOMA』関連作の天井は450円という拙サークルの値付けルールにより、頒価据え置きです。
 今回も、表紙を、『四番目の魔道士』で挿画を描いてくださった「かきくけ工房」の高井玖実子さまにお願いしています。

■ 四番目の魔道士
 或る邪悪なる魔の一族と戦ってきた、白魔道士カルキ、赤魔道士ガルーダ、緑魔道士シュリー。しかし、彼らの力だけでは、一族を封じ込めるには至らない。限界を感じた彼ら三人は、強大な力を持つと噂されながら全く人前に姿を現わさぬ黒魔道士ヴィラバドラに共に戦ってほしいと呼び掛ける為、彼が隠れ住むと言われる小さな島に降り立ったが……
 『小説BADOMA』の前史とも言うべき、伝説の四人の魔道士達の十一日間を題材に採った、連作(?)短編集。表題作の他、全9編を収録。
 A5判、92ページ、頒価450円。
 『BADOMA 血塗られた伝説』を勝手にノベライズした『小説BADOMA』に登場する〝伝説の四人の魔道士〟(しかもゲーム内で名前が出たのはガルーダさんだけという(爆))の物語を、これまた勝手に拵えたものです。

▼ その他、単発物など ▲
■ 歳三《おれ》達の場合
 明治二年五月、箱館《はこだて》一本木関門で狙撃されて命を落とした土方歳三《ひじかた としぞう》は、不思議な輝きに包まれ微睡《まどろ》んでいたが、その輝きから「月石《げっせき》の民として生まれ変わる」と告げられた直後、箱館山山中の小屋で目を覚ます。そこへ、歳三の後見役として、謎の男コンミン登場。大嫌いだった男と瓜ふたつの容姿に反発しつつも彼に惹かれ始めた歳三の前に、やがて……
 男色絡みのお話も出てくるので、そーゆー話が苦手な方は、予め心の御準備を。
 因みに、『まなざし』世界とは全く無関係なので念の為(汗)。
 A5判、140ページ、頒価550円。
 棚差しされている他の本より薄く見えるかもしれませんが、それは昔出した本ゆえに本文用紙が上質70kgだからでして(汗)。

■ エモーショナル・サイオニック -レジェンダリィ・クレイン-
 銀河連邦の植民惑星間を航行する旅客船フェントーク号が、バニラ星上空で原因不明の操船不能に陥り、墜落──挙式間近の婚約者《フィアンセ》をこの事故で喪ったジュード・ナリタ青年は、だが、それが事故ではなく、二百年以上も生きている伝説の超能力者《レジェンダリィ・サイオニック》クレイン・ロードにより人為的に引き起こされたものだと証し立てる映像を見せられる……
 野間みつねが中学~高校時代に書き散らしていた、未来世界で生きる超絶超能力者クレインこと頼山紀博《よりやま のりひろ》青年が主人公のシリーズから一作品を選び、大幅に加筆改稿。書き下ろし番外編「異動」も収録。
 A5判、92ページ、頒価450円。
 続き物ではなく、単巻読み切りです。
 超能力者は出てきますし、舞台も(野間みつね世界の)未来世界ではあるのですが、SFともアクションとも言えないSFモドキです(汗)。

■ 蔵出しミックスナッツ -ジャンルごた混ぜ短編小説集-
 「歩出斉城門、遙望蕩陰里……」 聞こえてきた歌声に、青年は覚えず足を止めた。
 一次創作5本「梁父吟 習作」、「Yoriyama Brothers」(『レジェンダリィ・クレイン』シリーズより)、「落星前夜 習作」、「Escape!」(『綺譚 月石の民』シリーズより)、「星祭りにはまだ早い」(『通り名はムーンストーン』シリーズより)と、二次的著作物ではない二次創作(『四番目の魔道士』と同じ背景世界を持つ)2本「伝説の前に」、「誓言から逃げる魔道師」を、7本それぞれ全てリライト/リバイスして収録。
 A5判、60ページ、頒価300円。
 長編体質の野間みつねにしては珍しい、短編集です。
 半ば突発的に刊行しました(汗)。
 MSXコンピュータのRPGコンストラクションツール『Dante』(1990年、株式会社アスキー)に収録されていたサンプルゲーム『BADOMA』の二次創作に当たる短編も2本収録されていますが、7本中5本は一次創作となっております。

■ はたとせ -「千美生の里」 20周年自選蒐-
 野間みつねが個人サークル活動を開始した1995年から出してきた刊行物の中から13本を収集、最後に当たる2015年のみ書き下ろし短編を収録。長編は章または節単位で抜粋(複数の場合あり)。中編・短編は丸ごと一本を掲載。架空世界物は無論、似非歴史物から未来世界物まで、幅広く採用。書き下ろし短編「V《ブイ》回収一件」は『レジェンダリィ・クレイン』シリーズ作品。
 なお、付録として、自家印刷製本の「『はたとせ』あとがきになり損ねた話」を同梱。
 A5判、292ページ、頒価1,200円。
 どうにかこうにか292ページに抑え込んだので、頒価も1,200円に出来ました(汗)。
 作品は刊行順に収録されていますし、まさに20年を概観出来る豪華カタログとも言えます。
 因みに、区切り毎に扉ページを紙替えしていますので、小口や天地を見れば切れ目がわかります。なので、お好きな場所から開いて読むことも出来ますよ(笑)。

■ 掘り出しミックスナッツ  -ジャンルごた混ぜ短編小説集 2-
 ふと立ち寄った図書館で見付けたのは、俺の母校の卒業アルバムだった。……しかも、俺が卒業した、百年前の。
 一次創作4本「百年目の再会」、「倫秋兄様《みちときにいさま》奮戦記」(双方『レジェンダリィ・クレイン』シリーズより)、「それは、二月十五日の夜に」(『綺譚 月石の民』シリーズより)、「最後の帰郷」と、二次的著作物ではない二次創作(『小説BADOMA』と同じ背景世界を持つ)「器を巡りて」を、それぞれ全てリライト/リバイス/書き下ろしして収録。
 A5判、60ページ、頒価300円。
 ジャンルごた混ぜ短編小説集、第二弾です。
 MSXコンピュータのRPGコンストラクションツール『Dante』(1990年、株式会社アスキー)に収録されていたサンプルゲーム『BADOMA』の二次創作に当たる短編も収録されていますが、自分が勝手に作成した続編ゲーム(汗)の諸々を踏まえての作品なので、『BADOMA』自体とは殆ど関係なくなっております(苦笑)。

■ 月は欠けゆく
 NHK大河ドラマ『新選組!』版の伊東甲子太郎先生追悼の一冊。
 ドラマでは描かれなかった部分を想像で埋めた物語(男色系の話は一切なし(笑))や、視聴日記で公開していた伊東先生関連の随想(……の内、4本/「写真一枚見ただけで」/「御目文字出来た、その時が」/「恋闇に塞がれた目で語るなら、それは予測でなく願望」/「時代に恋をして、時代に振られた男」)を収録。
 A5判、92ージ、頒価300円。
 拙作『まなざし』の伊東先生とは違いますので、念の為(汗)。
 内容は自サイトでも公開していませんが、例外的に、テキレボのWebカタログに、些少の内容を掲載しています。

■ 早蕨号、異世界をゆく
 俺、赤糟毛馬《あかかすげうま》の早蕨《さわらび》は、土方歳三《ひじかた としぞう》と江戸以来箱館《はこだて》までの転戦を共にした乗り馬である。「千美生の里」の中にある我々の“作品世界”とやらから突然に行方を眩ましてしまった伊東甲子太郎《いとう かしたろう》の亡霊を捜す為、土方と俺は、里の中にある他の“作品世界”へと踏み込むことにした……。
 A5判、64ページ、頒価400円。
 表紙・本文共にオンデマンド印刷、少部数で刊行。再版予定なし。なお、和綴じ装幀につき、糸のほつれや紙のズレなど些少の難がある場合がございます。予め御了承ください。
 ウェブ上の交換日記「里の茶店 万年貸切部屋」(現在は閉鎖済み)で2002年9月に起きた「亡霊先生失踪事件」を題材にした作品です。長らく「里の納屋」で未完状態のまま公開してきましたが、完結させた上で刊行物に致しました。
 野間みつね作品の主要世界を巡る、割にライトな作品です。
 急遽の刊行だったにも拘らず、かつて交換日記メンバーのおひとりだった「かきくけ工房」の高井玖実子さまが表紙を描いてくださいました……(五体投地!) 特に、裏表紙は必見です(笑)。





 以上、有難くも拙スペース(西2 「え」 39b)までお越しくださろうという皆様、どうぞ宜しくお願いします。
 無料配布冊子のセットも、普段通り御用意します。どうぞ遠慮なく貰っていってやってくださいませ。
 因みに、『小説BADOMA』の無駄に箔押し試読冊子『おいでよランガズムBooklet』改訂第二版と、『魔剣士サラ=フィンク』の刊行準備冊子、キラッキラ表紙(笑)の第五版は、コミケでは初配布となります。

 但し、御覧の通り刊行物の種類が多く、しかもそれぞれがそれなりに厚いというサークルですので、持ち込み冊数は制限致しました。……特に今回は、新刊が凶悪な厚さを誇りますので……(汗)

 【C94が初頒布のもの】
   ★ 『魔剣士サラ=フィンク』 : 20冊(が……頑張って積みます……)
   ★ 『小説BADOMA おいでよランガズムBooklet 改訂第二版』 : 10冊(無配セットに同梱)
   ★ 『魔剣士サラ=フィンク 刊行準備冊子』 : 10冊(無配セットに同梱)
 【その他の既刊】
   ★ 『ミディアミルド物語』 : 本伝外伝2セット  ※本伝1巻の第四版は残部3部全て持込
   ★ 『まなざし』及びその派生作品 : 各2冊  ※上巻は店頭見本誌のみ残1部
   ★ 『まなざし』下巻付録『虚実皮膜』 : 10冊  ※2012年夏コミまでに下巻を購入された方向け
   ★ 『小説BADOMA』 : 各巻2冊
   ★ 『四番目の魔道士』 : 2冊
   ★ 『歳三達の場合』 : 2冊
   ★ 『エモーショナル・サイオニック』 : 2冊
   ★ 『蔵出しミックスナッツ』 : 2冊
   ★ 『はたとせ』 : 2冊
   ★ 『掘り出しミックスナッツ』 : 2冊
   ★ 『月は欠けゆく』 : 2冊

 それぞれ、万が一にも品切れの際は、御容赦ください。





【おまけ:当日スペースで掲示予定のポスター】

C94ポスター  夏コミ限定です! (当たり前だ(汗))
 裏側には、別のポスターが下がる予定です。そちらは汎用なので、今後のイベントでも使われる見込み(笑)。

 8月11日(土・祝)、コミックマーケット94の2日目にサークル参加してまいりました。
 台風は会期前に逸れながら過ぎていってくれましたし、前日搬入する日の夕方や当日に降る降ると言われていた雨にも一滴も降られずに済みましたし、ハイパー晴れ女、勝利~(違)。

 なお、今年は、「夢花探《むかそう》」のほたさんが、設営から撤収に至るまでお手伝いくださいました(深謝)。本当に助かりました、有難うございました。

C94、祭の後の聖地神殿  久し振りの西ホール配置だったのですが、やっぱり、東に比べて涼しいですね(※比較の問題)。ただ、それでも、湿気は凄く、パッキングされていない見本誌のページや、紙製のPOPが、びみょーに、へにょっとなっておりました(汗)。湿度怖い……(震)。



 さて、今回は、完全島中に戻っての頒布+ふたり目一杯でスペースを占拠する+相変わらず搬入在庫の箱数が多い……ということもあり、2スペース取れないイベントでは置き場所に難儀するマイ台車は持ち込まず、台車の時間制無料レンタル「だいしゃの王様」を利用させていただきました。
 結論から申しますと、これはもう、大変に有難いサービス!
 そもそもが搬入時と搬出時にしか使わない代物ですから、使わない間スペースに置いておかなくて良い、というのが本当に助かります。宅配料金も浮きますし(汗)。いやもう、有料レンタルでも利用したいくらいです。
 懸念事項と言えば、搬入時はともかく搬出時は待機列に並ぶ時間が長いのに30分以内で返せるのか、いやそれ以前に借りる台車が出払ってしまうのではないか、という辺りでしたが、普段より早めに撤収開始したおかげか、借りることも出来ましたし、どうにか30分程度で返却することも出来ました。……いえ、借りに行ってくださったほたさんによると、帰りは最初、台車が出払っており、キャリーカートを貸し出されそうになったそうなんですが(汗)……いやいやいや、ウチ、零細サークルですが頒布物の種類が多くて厚みがあるんで箱数食うし重いんで、キャリーカートじゃ無理っす(苦笑)。
 コミティアでも使えたらいいなあ……とは思うものの、スポンサーを拝見する限り無理そうなので(苦笑)、コミケで使えるだけ有難いと思うことに致します。

     ※※※

C94 2日目 西2 「え」39b 全体
 ポスター、今年は、忘れずに2枚作成しました。
 但し裏面は、今後のイベントでも使えるよう、配置情報のない純然たる宣伝ポスターです。
 ただ、完全島中+ふたりで目一杯使って座ることがわかっていたので、長辺を上下にする横長デザインとし、サイズは、普段より控えめなA2としました。……B2横だと、スペース幅ほぼ全部を占拠してしまい、逆に鬱陶しくなりそうでしたし(汗)。2スペースでのB2横なら、そこまでせせこましくはならないのですが、皆様御承知の通り、コミケは1スペースしか取れませんからね(苦笑)。

 裏面にもポスターを掲示する利点は、去年も書きましたが、トイレ帰りに、大混雑する会場でも自スペースを発見し易くなることですね。……歴史・創作文芸ジャンルでは、大きなポスターが他ジャンルほどには林立しませんので(爆)。

 さて、今回は、前年からの新刊が、超鈍器である『魔剣士サラ=フィンク』のみである、という辺りも考慮して、既刊は全てガラガラ回転棚に突っ込み、新刊に振り切った「背幅を積極的に見せるタワー」を作成しました。

C94 2日目 西2 「え」39b 机上  ……この写真では6冊タワーですけれど、後で、7冊の積み上げに切り替えました(爆)。
 一応、過去最高頒布数と同数である20冊は持ち込んだものの、御覧の通りの超鈍器ですし、頒価も頒価なので、まあ3冊も出れば御の字、5冊も売れたら驚きですわ、という感覚で臨んだのですが……此処はコミケでしたね(苦笑)。目を惹くブツがあったら、それなりに足を止める方はおいでというイベントです。思っていた以上に、吃驚したように指差したり近付いてこられたりの方が多く、過去実績を鑑みて他イベント程度にしか持ち込んでいなかった無配冊子セットに「と、取り敢えずこちらから……」という需要が俄に発生し、予想外のスピードでなくなってしまうという事態に(汗)。念の為にと持参してあった刊行準備冊子単品を急遽設置し、どうにか撤収時間まで保《も》たせることは出来ましたが、いやはや、焦りました(汗)。
 今迄、何年間も刊行準備冊子を撒いてきたんですがねえ……実際に完成した実物が横にあると、やはりインパクトが全く異なる模様です。今の刊行準備冊子を配り切ったら、試読冊子として改訂再版せねばならんかなぁ、と思わされた次第でございます。

 そんなこんなで、新刊の頒布は驚きレベル、お預かりしたチラシ類も、予想外のスピードで貰われていった無料配布セットと一緒に全て旅立つ……という結果でした。
 「これを買う為だけに来ましたー!」という方が複数おいでだったというのが本当に有難く……(平伏) 中には、「もう少し早く見付けていれば買えたんですが……!」と残念がる方まで午後の遅くにおいでで、いやもう、ページ数がアレなせいで頒価お高めになってしまって済みません(汗)。

     ※※※

 POP類による視線誘導については毎回試行錯誤ですが、今回は、前垂れ部分の配置番号表示を通常よりやや右に寄せ、右隣に貼った人物紹介POPとの距離を近付けてみました。配置番号に目を遣った人が、すぐ隣の人物紹介POPに視線を移して読み、その少し上にある無料配布の文字に目を向ける……(と同時に大抵の方が新刊の厚みに気付いて吃驚なさる)……という流れが何件か確認されたこともあり、まあまあ何とか成功したのかな? とは思っております。
 ただ、前述の通りコミケなので(苦笑)、これが他イベントで通用するかは……どうでしょうねえ(苦笑)。
 今後も、試行錯誤は続けてまいります。



 以下余談。
 ウチのジャンルは緩衝材として使われるというのはまあ承知はしているのですが(苦笑)、今回、隣接ジャンルの島の「お誕生日席」サークルさんに大行列が出来て、こちら側の島の誕席サークルさん達の前が完全に塞がれてしまい……「やっぱり西の(≒机1本分しかないので簡単に埋没することもある)誕席は怖いなぁ……」と、つくづく思いましたです(汗)。
 ……同じ通路に、午後遅くからは、搬出の大行列が出来ましたしね(爆)。

 余談その2。
 撤収時に駆け寄ってこられたお隣のお隣(?)サークルさんから、ガラガラ回転棚について訊かれました(笑)。
 DVDの回転ラックの上部を取っ外して使っていること、DVDラックで探せば出てくるであろうこと、はお伝えしたのですが、大事なことを伝え忘れた気がしたので、お目に触れるかどうかはわかりませんが、此処で補足しておきます。
 敷き布の上にそのまま置くと、回転時に布が引き攣れます。必ず、何かしら硬い板か台かの上に置くようにしましょう(汗)。拙サークルでは、アクリル製の低いディスプレイ台を下に挿《す》げて使っております。
 また、回転させる物なので、使用時の最大幅は、対角線の長さとなります。お隣を侵略してしまわないよう、設置時にはお気を付けください(汗)。



 という訳で(?)、当日、拙サークルまでお越しくださった皆様、本当に有難うございました。
 次回のコミケ参加は、受かればですが、来年夏の同ジャンルになります。
 今回の新刊だった超鈍器は、そう簡単になくなったりはしないと思われますので、今年見送られた方、宜しければまた来年に……または架空ストアさんか各地のイベントにてお求めいただければ幸いです。
 イベントは、近いところですと、今月26日に島根県松江市で開催される「花鳥風月140」に「千美生の里」で委託参加(配置:委託8)、来月9日の「第六回文学フリマ大阪」に参加される「夢花探」(配置:D-21)さんに3冊委託、となっております。どうぞ宜しくお願いします。

 この記事は、タグ「#いいねされた分だけ創作キャラを全力の愛を持って紹介する」を貼った以下のツイートに7つの「いいね」を頂いていたことにより起草したものです。


 「いいねされた分」が人数なのかツイート数なのかが書かれていないタグなので(汗)悩ましいものの、人数であると解釈して、ブログ記事の方で語りますね。
 「全力の愛を持って」という言い回しが気にはなりますが(以て、じゃないのかとゴニョゴニョ)、どちらかと言うと、ぶっちゃけ気味の身も蓋もない紹介という形で、作者の愛情(……歪んでる?)を表現するつもりです(笑)。
 なお、冒頭のデフィラさんは、結果が出た際に御希望いただいたキャラです。
 あと……「創作キャラ」とのことなので、『まなざし』の土方先生とか伊東先生とか(汗)、曲がりなりにも実在した人物は、語る対象から外しております(汗)。



デフィラ・セドリック
デフィラ・セドリック/(c)1998 星村朱美 『ミディアミルド物語』の登場人物。
 総名(※『ミディアミルド物語』用語/フルネームのこと)は「デフィラ・ターニャ・セドリック」。髪は亜麻色の断髪。虹彩は、右目が緑で左目が青と、それぞれ色が異なる。
 武家の名門セドリック家の本家に長女として生まれるも、男として扱われ、武術の面では厳しく育てられる。ただ、デフィラ自身は、自分が本当は女なのかもしれないと、訪問客の言動などから薄々は察していた模様。
 基本、「男装の麗人」と言えるが、当人は「武人として当たり前の恰好をしている」だけであり、「男装している」という意識は乏しい。
 主人公その1であるミディアム・サーガのみならず、主人公その2であるケーデルフェグラムや、その他の重要なサブキャラクターの多くと関わりを持つ、その立ち位置だけを見ればヒロイン的な人物であるが、そもそも十五歳になるまで男性として育てられてきて所謂女性装をしたことは殆ど皆無という点で、一般的な「ヒロイン」のイメージから外れている気がしないでもない。

ミディアム・サーガ
ミディアム・サーガ/(c)1998 星村朱美 『ミディアミルド物語』の登場人物。主人公その1、というポジションに居る。
 総名は「ミディアム・カルチエ・サーガ」。髪色は濃青色、切れ長の目に青い瞳の持ち主。しかし、強大な超能力を行使する際にはその瞳が赤く輝く。「伝説の力持つ者《ティブラル・オーヴァ》」として出現が早くから予言されていた人物である証なのだが、当人には全く以て、自分がそんな「御大層な存在」であることへの自覚がない(苦笑)。
 「恐るべき青い炎《ダグディグル・グルーグラス》」との異名から察せられる通り、武術、特に馬上での矛槍の扱いに於いては割と天下無双系で、体力的にも軽く化物レベル。……が、彼が生きている時代のミディアミルドには、彼に匹敵するレベルの武人が何人かおり、物語が先へ進めば進むほどそういう武人と知り合う機会も増える為(苦笑)、異名ほどに天下無双でいられない辺りが気の毒ではある。
 なお、高校時代から書いていた改訂前版では、読者各位から、周囲の惚れた腫れたに関して「にぶちんキャラ」扱いされていたような記憶があるが、現在の版ではそこまででもなく、寧ろ割と鋭くなっている……と思う(汗)。あと、改訂前版では割に早くから見えていた或るキャラへの好(ネタバレ警報強制断

ケーデル・フェグラム
ケーデル・フェグラム/(c)1998 星村朱美 『ミディアミルド物語』の登場人物。主人公その2、というポジションに居る。
 総名は「ケーデル・サート・フェグラム」。「陽光の流れ落ちるような輝き」と表現される金色の髪は、右の前髪のひと房だけが天を向いている。瞳の色は青で、これは地味にミディアム君と同じだったりする。
 作中では「マーナの知将《ドー・ルーム》」と呼ばれているが、当人は自分を「知将」と自称したことがないという辺りがポイント(笑)。
 作者から「様」付けで呼ばれる、数少ないキャラクターのひとり。また、「千美生の里」の住人の中で最も、「作者に愛されるということは、不幸の烙印を押されるということ」を体現していると、専らの評判である。
 ……ただ、ケーデル様は、ミディアム君と比較すると、余り芳しくない方向への変化が生じるタイプの主人公だからねえ……改訂前版では、あの所業で、読者人気が一気に鍋底になったこともあるしな……いやまあ、あの頃は、みんな潔癖な(?)お年頃だったから……(ごにょごにょ)

グライン・マーリ
グライン・マーリ/(c)1998 星村朱美 『ミディアミルド物語』の登場人物。
 総名は「グライン・ミルドラ・マーリ」。髪は白金色、瞳は灰青色。
 ケーデルが個人的に使っているジャナドゥ(※『ミディアミルド物語』用語/所謂「忍びの者」のような存在のこと)。ケーデルのジャナドゥ隊の中では最古参のひとり。
 アル、という偽名の侍者として登場するが、グラインの方が本名。
 ……本伝2巻「祝宴・人模様」の章で、デフィラに仕えるリーダのジャナドゥ上がりミン・ディアヴェナが、初対面の際に「何処かで、会っている……?」という感覚に囚われて首を捻った理由は、本伝7巻「帰陣」の章で、マーナの近衛副長タリー・ロファが某人物と初対面の際に、「何処かで顔を見たことがあるような……?」と困惑したのと同根の理由からなのだが(!)、気が付いてる人はどれくらい居るかなーと(笑)。

頼山紀博《よりやま のりひろ》
頼山紀博/(c)2013 野間みつね 『レジェンダリィ・クレイン』シリーズの主人公。現在頒布中の登場作品は、『エモーショナル・サイオニック』の他には、サークル活動20周年自選蒐『はたとせ』収録の書き下ろし「V《ブイ》回収一件」、あと、ミックスナッツ系の短編集にも何本か。
 作中では「クレイン」或いは「クレイン・ロード」という名前の方が遙かに有名、という設定になっているが、日本人《ジャパニリタン》である為、「頼山紀博」の方が本名。黒髪、切れ長の目に黒い瞳の持ち主。しかし、強大な超能力を行使する際にはその瞳が赤く輝く。……って、『ミディアミルド物語』の主人公その1のミディアム君と一緒じゃん、と思ったあなたは正しい(笑)。ふたつの作品世界は実は宇宙空間で繋がっていて、ミディアム君は、紀博くんの前の「ティブラル・オーヴァ = レジェンダリィ・サイオニック」、つまり「前任者」に当たるのである(苦笑)。
 野間みつね作品の主人公の典型的な容姿を持つ……とゆーか、彼のビジュアルは、全ての野間みつね作品の「主人公キャラ」の原点である。何しろ彼は、作者が中学生の頃からの、「千美生の里」の住人なのだ(大苦笑)。もっと言えば、中学1年生の時から20年以上片想いし続けた(強制断

サラ=フィンク
サラ=フィンク/(c)1994 星村朱美 『魔剣士サラ=フィンク』の主人公。
※間の「=」は本当は二重ハイフン「゠」(U+30A0)だが、Webでは、環境によっては表示されない為、半角等号で代用。なお、自身の印刷物では外字を使用。
 刊行されたばかりの作品の登場人物なので、あんまりぶっちゃけ過ぎた話も出来ないのが難点だが、まあ何とか頑張る(汗)。
 黒髪、切れ長の目に黒い瞳の持ち主。但し、或る条件下に置かれると、瞳の色が……そこ、何処かで見たような、とか言わない(爆)。そーなる原因は全く違うんだっっ(苦笑)。
 異名となってしまった「魔剣士」は、無差別殺人鬼と化さざるを得なかった彼の所業に震え上がったケルリ王国の人々が、「恐るべき魔剣ばかりか魔道まで操る魔的なまでに凶悪な剣士」との意味を込めて使うようになったものである。……が、当人は「自分は魔道士である」という意識が強いので、その異名を拒みこそしていないものの、自ら「魔剣士」であると名乗ることはない。
 ……既に本作をお読みいただいた方にはバレバレになっていると思うが、ぶっきら棒とか無愛想とか書かれていても、「魔剣士」にならざるを得なくなったことで後天的に身に付けた性質に過ぎない為、存外と押しに弱く、諸々の雰囲気に流され易いところがあるとかないとか……(汗)。

セルリ・ファートラム
セルリ・ファートラム/(c)1996 星村朱美  『魔剣士サラ=フィンク』の登場人物。稀代の天才魔道士にして、少年時代のサラ=フィンクの魔道の師であった……という辺りまでしか喋れないのがツラい(苦笑)。
 ヒロインを差し置いて語るとは何事かというチョイスだが、作者から「様」付けで呼ばれる数少ないキャラクターのひとりであるし、本作あとがきまでお読みになった方なら、彼が「裏のヒロイン」などと作者から吐《ぬ》かされていることを御承知かと思うので、気にせず採り上げる(おい)。
 銀糸を集めたような直ぐな長髪の持ち主だが、だらしないことは嫌うので、読書など、下を向かねばならない作業の際は必ず髪を後ろで括ってしまう。眠りかけているような目の奥に潜む灰色の瞳は、しかし、感情が昂ると翠玉色の彩りを帯びてしまう。サラ=フィンクの母であるサラ=ヴァジリキの内心の呟きを借りれば、「この、容易に喜怒哀楽を他者に悟らせたがらぬ黒衣の魔道士にとっては、恐らく、己《おの》が瞳は、神々の与え賜うた皮肉以外の何ものでもあるまい」……。
 ……まあ、何と言うか、とにかく、各方面から「モテる」人であって(苦笑)。その「モテ方」には正直問題がありまくりなのだが、「周囲にモテモテ♪」という側面から見たら、間違いなく本作のヒロイン……(違うって!)
 とはいえ、傍に居たら大変な人物でもあろう。断じて「いい人」ではないしなぁ。
 ※セルリ様の台詞は、まだ、此処で貼れるようなものが台詞botに呟かれていない為、涙を呑んで省略




 以上、大っっっっっっ変に遅くなりましたが(済みません(汗))、7人分、若干ぶっちゃけ気味に語らせていただきました。
 作品自体が架空世界の歴史群像劇であるという性格上、どうしても『ミディアミルド物語』からの採用に偏りましたが、そこは御寛恕いただけますと幸いです。

 8月26日開催のオールジャンルイベント「花鳥風月 140」への委託予定リストをアップ致します。

花鳥風月140 サークルカット
配置 : 委託 8

 今回の目玉は、間違いなく、夏コミ新刊『魔剣士サラ=フィンク』です。
 夏コミで発生した、「と、取り敢えず無料の試し読みで様子を見ます……」との需要も鑑み(苦笑)、無料配布の単品も横に並べていただきます。
 その他については、以下のリストを御確認ください。
 なお、大物(汗)を預けることもあり、『ミディアミルド物語』続きの委託は次の機会とさせていただきます。御免なさい(平伏)。
 それでは、以下、書影付きで紹介致します。



花鳥風月では初頒布の既刊
『魔剣士サラ=フィンク』 ■ 魔剣士サラ=フィンク
 かつてケルリ王国を恐怖のどん底に陥れた無差別殺人鬼“魔剣士”サラ=フィンク。しかし、たまたま助けてしまったケルリの第二王女ミルシリアの存在が、彼を次第に変え始める。血に飢えた魔剣ブリザードと己自身を救う手立てを求め、彼女と共に“魔道王国”ルーファラを目指す彼の旅の途上に待っていたのは……
 魔剣を操る青年魔道士と亡国の元王女との旅の途上で起こる事共を描く長編ファンタジー小説。
 A5判(上製本)、820ページ、頒価3,500円。
 何年間も「出す出す詐欺」状態だった本作ですが、ようやく、完結刊行に漕ぎ着けました。
 単巻読み切りです! と胸を張るには分厚過ぎる代物になってしまいましたが、二度と同じ装幀では刷れまいと思われますので、品切れ即絶版となることは確実。もしも僅かにでも惹かれる部分がございましたら、取り敢えず押さえておいて積ん読タワーの土台に是非(違)。

『魔剣士サラ=フィンク』 刊行準備冊子 ■ 『魔剣士サラ=フィンク』 刊行準備冊子(改訂第五版)
 ようやく今年の夏コミで刊行出来た(汗)『魔剣士サラ=フィンク』の、準備段階の原稿から、「トータル・プロローグ」及び「砂漠の暗黒神殿」篇第2章までを収録している冊子。
 実際に刊行された作品とは若干の記載違いがあるものの、大筋に影響はない。
 A5判、44ページ。
 チラシ置き場には置いていただいたことがあるのですが、頒布物として登録するのは初なので、一応「初頒布の既刊」枠で(汗)。
 第五版、これが「刊行準備冊子」としては最後の版となります。無駄に表紙がキラキラしていたり、説明されないとわからない2色刷が使われていたりと、相変わらず、色々な装幀を試した代物です(苦笑)。
 イベントでは無料配布ですので、どうぞ遠慮なく貰っていってやってくださいませ。

『第4回「長編上等」 マップ兼ブックレット』 只今印刷中 ■ 第4回「長編上等」 マップ兼ブックレット
 当方が「Text-Revolutions」(以下「テキレボ」)で主催している「長編上等」という「続き物長編小説応援企画」の第7回で発行した、当日のマップを表紙&裏表紙に印刷し、中に簡単な作品紹介を掲載した冊子です。
 「テキレボ7で、3巻以上で構成される続き物小説作品を頒布予定であるサークル」という条件等で参加者を募り、21サークル22名24作品が集結。
 マップは当日限定なのでさて置き(汗)、冊子の中身自体は、様々な長編シリーズ小説の物凄く簡単な案内になっておりますので、気軽なガイド冊子としてどうそ。勿論、今回も無料配布です。
 A5判、8ページ。オフセット中綴じ。
 拙サークルは、『ミディアミルド物語』『小説BADOMA』の2作品で参加。
 テキレボ7に参加したテキスト系の続き物作品紹介を兼ねたマップです。……当日で配り切れなかったので、こちらにも預けます(汗)。


その他の既刊
『まなざし』(下) ■ まなざし 下
 鳥羽伏見の戦いで大きな犠牲を出した新選組は、都を離れ、江戸へと戻った。副長土方歳三は、新たに厩に入った癖の悪い若駒を自分の乗り馬に選び、早蕨《さわらび》と名付ける。その早蕨と遠駆けに出掛けた先で、歳三は、彼を伊東甲子太郎《いとう かしたろう》の敵《かたき》と称して勝負を迫るひとりの青年と出会うが……
 土方歳三の箱館での戦死まで+αを収録。
 付録冊子として、史実と虚構部分について書き留めた『虚実皮膜』(無料)を同梱。
 A5判、332ページ、頒価1,500円。
 男色絡みの直接的な展開は、下巻になると加害者(?)が鬼籍に入っていることもあり、上巻ほど前面には出てきません。ただ、心的精神的な部分ではそこそこ引き摺っておりますので、それすら受け付けられないという方は御遠慮ください。

『初音には遠く』 ■ 初音には遠く ~『まなざし』拾遺話集~
 慶応三年元日早々、参謀の伊東さんと組長の永倉さん・斎藤さんの三人が、島原へ出掛けたまま、門限を過ぎても戻ってこなかった。無断の門限破りは、新選組の内規に照らせば、幹部の場合、理由の如何《いかん》を問わず切腹。三人は切腹になるのか──中には、一昨年の山南さんの処断を思い出してしまう者もいる。私、沖田総司《おきた そうじ》も、そのひとりだ……。
 表題作の他、「花は小梅か橘か」「死神」「賭け」「月に添う影」の5本を収録。
 基本的には、本編では採り上げなかった出来事を描いた、或いは本編での出来事を別の当事者の目から見る形で描いた短編を収録した作品集。
 A5判、100ページ、頒価450円。
 『まなざし』シリーズの中では最も危険度が低い、雰囲気を掴むには向いている一冊……ではありますが、男色絡みの直接的な展開も一瞬あったりしますので(汗)、苦手な方は御遠慮ください。

『早蕨号、異世界をゆく』 ■ 早蕨号、異世界をゆく
 俺、赤糟毛馬《あかかすげうま》の早蕨《さわらび》は、土方歳三《ひじかた としぞう》と江戸以来箱館《はこだて》までの転戦を共にした乗り馬である。「千美生の里」の中にある我々の“作品世界”とやらから突然に行方を眩ましてしまった伊東甲子太郎《いとう かしたろう》の亡霊を捜す為、土方と俺は、里の中にある他の“作品世界”へと踏み込むことにした……。
 A5判、64ページ、頒価400円。
 表紙・本文共にオンデマンド印刷、少部数で刊行。再版予定なし。なお、和綴じ装幀につき、糸のほつれや紙のズレなど些少の難がある場合がございます。予め御了承ください。
 ウェブ上の交換日記「里の茶店 万年貸切部屋」(現在は閉鎖済み)で2002年9月に起きた「亡霊先生失踪事件」を題材にした作品です。長らく「里の納屋」で未完状態のまま公開してきましたが、完結させた上で刊行物に致しました。
 野間みつね作品の主要世界を巡る、割にライトな作品です。
 今回の初委託『魔剣士サラ=フィンク』の舞台であるリファーシアも巡っています(笑)。
 急遽の刊行だったにも拘らず、かつて交換日記メンバーのおひとりだった「かきくけ工房」の高井玖実子さまが表紙を描いてくださいました……(五体投地!) 特に、裏表紙は必見です(笑)。




 以上、当日「花鳥風月」会場(くにびきメッセ@島根県松江市)に足をお運びの皆様、御遠慮なく覗いていってやってください。
 委託サークルナンバーは、「8」となっております。
 見本誌を除いた委託冊数は、それぞれ以下の通りです。

   ★ 『魔剣士サラ=フィンク』 : 3冊
   ★ 『魔剣士サラ=フィンク 刊行準備冊子』 : 10冊
   ★ 『第4回「長編上等」 マップ兼ブックレット』 : 10冊
   ★ 『まなざし(下)』、『初音には遠く』及び『早蕨号、異世界をゆく』 : 1冊

 品切れの際は何卒御容赦ください。

 なお、今回の委託品については、無料配布物を除き、創作文芸見本誌会場「Happy Reading」にも見本を投稿済みですので、併せて御覧ください。こちらのページからどうぞ。
 テキスト版の試し読みは短いですが、PDF版は結構がっつり(場合によっては一章丸々、短編は一本フルで)提供しておりますので、出来れば、紙媒体と同じ組み方になっているそちらをダウンロードしてやっていただければ幸いでございます。
 (……ただ、『まなざし』は、紙媒体作品目録でも結構沢山の試し読みを置いてあります……)

「Happy Reading」掲載ページ
   ■ 魔剣士サラ=フィンク → こちらから
   ■ まなざし(下) → こちらから
   ■ 初音には遠く → こちらから
   ■ 早蕨号、異世界をゆく → こちらから

2024年10月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

アーカイブ

カテゴリ --- クリックでリスト開閉


里長のツイート

Twilogはこちらから。

台詞botツイート

Twilogはこちらから。