野間みつねの個人ブログです。
時には「千美生の里通信」のWeb版として、
そして時には創作活動の報告の場として……
余程に気が向いたら、書きかけの小説の断片を掲載するかもしれません。
 

2018年2月アーカイブ(古→新)

 3月11日開催のオールジャンルイベント「花鳥風月 137」への委託予定リストをアップ致します。

花鳥風月137 サークルカット
配置 : 委託 13

 今回は、満を持して(?)、拙サークルの看板作品である『ミディアミルド物語』を9種委託致します。
 ざっくり言えば、架空の世界“ミディアミルド”の一地域を舞台に、戦乱から統一へ向けた或る一時代を描く、謂わば“架空世界の歴史群像劇”です。言葉を換えれば“ミディアミルド版『三国志』”(爆)。
 御興味を持ってくださった方は、作品概要や既刊全ての情報などをひと通り御覧になれるこちらのページなどもどうぞ~。
 (サークルカットには、過去に描いていただいた主人公その1のカットを掲載していますが、現在は挿画はございませんので御了承ください(汗))

 過去に花鳥風月さんに少しだけ委託した本伝のみならず、外伝集も、推奨購読順に預けます。ただ、あくまでも「推奨」であり、何処からどう読むかは読み手の皆様の自由ですので念の為(汗)。外伝集も、本伝の「外伝」ではありますが、本伝を読んでいない方でも「何となくわかる」感じで読めるようにと思いながら執筆しておりますので、お気が向かれた巻からお手に取ってやっていただければ嬉しいです。
 「いきなり長編に手を出すのは……」という方は、チラシ置き場に置いていただく予定の無料配布冊子セットを拾っていってください。黄色くてうっすいのが、本作の試し読み冊子です(笑)。なお、本伝1巻にも、この無料冊子はパッキング致します。

 チラシ置き場の無料配布冊子セットには、『小説BADOMA』シリーズの無料案内冊子や、改訂されたばかりでキラッキラ表紙になった『魔剣士サラ=フィンク 刊行準備冊子』もパッキングされていますので、どうぞお気軽にお持ちください!

 それでは、以下、書影付きで紹介致します。



全て既刊、ほぼ全てが花鳥風月では初頒布
▼ 架空世界を舞台とした歴史群像劇 『ミディアミルド物語』シリーズ (推奨する購読順に掲載)

『ナブ・ナブオーヴァ』 ■ ナブ・ナブオーヴァ -ミディアミルド物語 1-(改訂第五版)
 クデン国ヴェルナーサ村で暮らすミディアム・サーガ少年は、或る日、軍事大国の一として知られる隣国マーナで傭兵隊に所属しているという男ベーダ・アルカナと知り合う。それを切っ掛けに自分も傭兵になろうと考えるようになったミディアム少年は、やがて、母フィーナと故郷を捨てるようにして、マーナの都デラビダへと赴くが……
 A5判、124ページ、頒価500円。
 架空世界〝ミディアミルド〟は、所謂《いわゆる》超能力者が当たり前にごろごろしている世界です。但し、その〝超能力〟は、我々が言うところの「ちょっと足が速い」とか「ちょっと耳がいい」とか、そういった程度のものでしかありません(苦笑)。
 そして、ミディアミルド語で「ナブ」は、否定を表わす言葉。「オーヴァ」は〝能力〟或いは〝能力者〟を指す言葉。と、いうことは……
 因みに、本伝は現在、10巻まで刊行されています。

 第四版での誤りや用字等を改め、第五版となりました。

『鷹の子』 ■ 鷹の子 -ミディアミルド物語 2-
 マーナとの戦いで、伝統ある王国フィリスは滅亡した。だが、フィリス王太子タラティレ・ジェサイアに嫁いでいたマーナ王女ディープレ・オーディルが、その忘れ形見を懐妊していた。生まれてくる赤子の命を奪えという密勅を受けたマーナの女性武人デフィラ・セドリックは、王女の保養先ヴェルナーサ村に共に滞在する……
 A5判、164ページ、頒価600円。
 主人公その2であるケーデル・フェグラムが登場します。
 リライトしたおかげで新たな章が幾つも追加され、リライト前とは最も異なる一冊となりました。

『清水は未だ青く』 ■ 清水《せいすい》は未だ青く -ミディアミルド物語外伝集 1-
 マーナ王国きっての武家の名門セドリック家本家の一女デフィラは、十七歳の秋、一頭の仔馬を与えられる。フィズと名付けられたその仔馬の世話や馴致に夢中になるデフィラ。自ずと剣の稽古も疎かになる中、やがて彼女は、年末恒例の将校以上自由参加闘技会に初めて参加するが……
 表題作の他、掌編「化粧」及び「死の使者」を収録。
 A5判、124ページ、頒価500円。
 本伝2巻と3巻との間でお読みになることを強く推奨しています。
 マーナの女性武人デフィラ・セドリックを中心に据えた外伝集です。
 リライトしたことにより、新章が増えたばかりか収録作品自体が増えております(汗)。
 なお、外伝集は、現在6冊刊行済みです。本伝と異なり続き物ではありませんので、それぞれ単独でも読めます。

『ダグディグル・グルーグラス』 ■ ダグディグル・グルーグラス -ミディアミルド物語 3-
 掛け替えのない女性と故郷を喪った〝青い炎《グルーグラス》〟ミディアム・サーガ。彼が己を解放出来るのは、もはや、血塗られた戦場しかないのか。
 一方、その才幹を発揮し始めた〝マーナの知将《ドー・ルーム》〟ケーデル・フェグラム。目に見えぬ血に汚れてゆく彼の手は、一体、幾つの玉座を潰えさせるのか。
 そして、領土を拡大してゆくマーナの前に、やがて……
 A5判、108ページ、頒価500円。
 リライト刊行した4冊の中では最も改訂要素の少ない巻です……なので、これだけ「リバイス版」と称しております。
 多分、シリーズ中でも最薄の巻になるのではないかと(苦笑)。

『最後の一年、最初の一日』 ■ 最後の一年、最初の一日 -ミディアミルド物語外伝集 2-
 俺、タリー・ロファは、マーナの近衛見習として、十三歳の時から十六歳の現在まで、大過なく務めてきた。十七歳になる今年、いよいよ見習最後の一年を迎えた俺は、自分がこれから一年間専属従卒として付くことになる初年兵の名を近衛隊長から告げられたのだが……
 表題作の他、掌編「夜の一頁」、表題作より遙かに長い(汗)「紳士は豹変す」、短編「幻視」を収録。
 A5判、196ページ、頒価700円。
 マーナの近衛兵タリー・ロファを中心とした話を集めています。
 ……裏の主人公は、先輩近衛兵ノーマン・ノーラかもしれません(笑)。

『その佳き日まで』 ■ その佳き日まで -ミディアミルド物語外伝集 3-
 マーナ近衛隊の副長であるノーマン・ティルムズ・ノーラは、さる騒動が元となり、上官の娘マリ・ジェラルカ・マーラルと婚約した。挙式までは二か月。長くもなく短くもない、恙なかるべき筈のその婚約期間は、しかし、何事もない穏やかなものとはならなかった……
 表題作の他、短編「ささやかなる陰謀」及び「命知らず」を収録。
 A5判、124ページ、頒価500円。
 マーナの近衛副長(当時)であるノーマン・ノーラがメインになる外伝集です。
 巻全体を通して艶っぽい展開が皆無に等しい、外伝集の中では一、二を争うくらいの〝電車の中でも安心して読める〟作品です。なので、野間みつね作品の初心者にお勧め????

『ムグロールの赤狼』 ■ ムグロールの赤狼 -ミディアミルド物語 4-
 バルバミラの戦いで力尽きた〝恐るべき青い炎《ダグディグル・グルーグラス》〟ミディアム・サーガ。長き眠りから目を覚ました彼の前に現われたのは、ひとりの〝少女〟であった。彼女の存在に戸惑い、その言葉に苛立ちと反発を覚えるミディアム。だが、語り続けるその〝少女〟に突如として襲い掛かってきた暴風の禍々しさに、ミディアムの体は咄嗟に動いていた……
 A5判、140ページ、頒価550円。
 本巻から、作品の舞台が大きく北東へ広がります、とだけ(苦笑)。

『マーナの知将』 ■ マーナの知将《ドー・ルーム》 -ミディアミルド物語 5-
 カタゴラの戦いで大敗を喫したマーナ。唯ひとりこの戦に強硬に反対したことから自邸謹慎を命じられていた〝マーナの知将《ドー・ルーム》〟ケーデル・フェグラムは、改めて主君から意見を求められ、暫しの不戦策を主張するのみならず、諸人を疑心暗鬼に陥れる不穏当な進言を行う。だが、それは、真の目論見をレーナの目から隠す為の詐術に過ぎなかった……
 A5判、148ページ、頒価550円。
 主人公その1と主人公その2が、いよいよ出会うことに。

『将軍と呼ばれる迄に』 ■ 将軍と呼ばれる迄に -ミディアミルド物語外伝集 4-
 ジャナドゥ養成所が多数あることで知られるシベルリンの森、高名なジャナドゥ養成者タカナ・ルーミンの許で厳しい訓練の日々を送っていたグライン・マーリは、或る朝、養成所を訪れた金髪の青年に興味を惹かれ、樹上からその後を追い始めた……
 表題作の他、掌編「ソフラ小景」、中編「リーズルの若き鷹」、短編「歪んだ糸の物語」「暁闇」及び「奇妙な旦那様」を収録。
 A5判、188ページ、頒価700円。
 本伝5巻と6巻との間でお読みになることを強く強く推奨しています。
 主人公その2であるケーデル・フェグラムが中心となる作品群です。特に、ケーデルをミディアミルド史上最年少での将軍職就任に導いたクデン併合、本伝では主人公その1側に視点を据えて物語を進めた為に敢えて描かれなかった出来事ですが、そこへ至る諸々が、表題作で明らかにされます。




 以上、当日「花鳥風月」会場(くにびきメッセ@島根県松江市)に足をお運びの皆様、どうぞ御遠慮なく覗いていってやってくださいませ。
 委託サークルナンバーは、「13」となっております。
 委託品は、2冊ずつ(いずれも見本誌を除く)とする予定です。
 チラシ参加でチラシ置き場に置いていただく無料配布セットは、未定ですが、最低でも5セットは入れておきます。
 それぞれ、万が一にも品切れの際は御容赦ください。

 此処に掲げられていない情報は、本サイト内の紙媒体他作品目録ページを御参照ください。試し読みの為の抜粋ページも、刊行物毎に設けてあります。

 なお、今回の委託品については、創作文芸見本誌会場「Happy Reading」にも見本を投稿済みですので、併せて御覧ください。こちらのページからどうぞ。
 テキスト版の試し読みは短いですが、PDF版は結構がっつり(場合によっては一章丸々、短編は一本フルで)提供しておりますので、出来れば、紙媒体と同じ組み方になっているそちらをダウンロードしてやっていただければ幸いでございます。
 (……あ、紙媒体作品目録にも、本伝外伝集とで掲載位置は分かれていますが、各巻毎に試し読みを置いてあります。基本的に、「Happy Reading」さん掲載分とは別の部分です)

「Happy Reading」掲載ページ
   ■ ナブ・ナブオーヴァ → こちらから
   ■ 鷹の子 → こちらから
   ■ 清水は未だ青く → こちらから
   ■ ダグディグル・グルーグラス → こちらから
   ■ 最後の一年、最初の一日 → こちらから
   ■ その佳き日まで → こちらから
   ■ ムグロールの赤狼 → こちらから
   ■ マーナの知将 → こちらから
   ■ 将軍と呼ばれる迄に → こちらから

 気紛れに(汗)、『ミディアミルド物語』について、他では余り語ったことのない側面から語ってみます。



 野間みつねの看板作品である『ミディアミルド物語』は、架空の世界“ミディアミルド”の一地域を舞台に、戦乱から統一へと向かう或る一時代を描く、謂わば“架空世界の歴史物”といった趣の長編です。

 本作は、架空世界“ミディアミルド”で繰り広げられますが、この「ミディアミルド」という言葉――原義は「緑なす大地」――は、舞台になっている地域に住んでいる人達が、自分達の住む一帯をそう呼んでいる……つまりは彼らが「世界」と認識している範囲をそのように称している、という性質のものです。現代の我々がイメージする「世界」とは異なり、惑星上の全ての地域を指す言葉ではありません。……今のところは。
 彼らにとって“外世界”に当たる地域は、その文物が日常生活に入ってくることも余りない為、文明のレベルも然程高いものではない、という認識しか持てない土地です。彼らにとっては“ミディアミルド”がイコール「世界」なのです。
 ただ、異文化趣味というものも存在はしていて、主人公その2たるケーデル・フェグラムの普段の服装は、その例として描かれています。……まあ、彼があの服を選んでいる理由は異文化趣味とは異なる所にあるのですが、異文化趣味だと解釈される方が色々面倒がないので、当人、語ることは余りありません(笑)。

スタイル比較
 文明レベルは、地球で言えば、銃器が登場するには至っていないものの、火薬・初歩の火器(火矢など)を使うことは出来ていて、磁器を生成するだけの火力は出せている……という辺りをイメージしています。
 過去のログリアムナス統一王朝時代が長かったことで安定平和が続き、文化的には割合に成熟気味……と言いたいところながら、王朝滅亡後は分裂した国々の間で折々に戦が起きる時代が長期に亙っていることもあり(物語の開始時点で、王朝滅亡から大体200年以上が経過)、軍事以外では後退している側面もあります。
 出てくる品々などは“和洋中ごた混ぜ”ですが、“ミディアミルド版『三国志』”(爆)とも自称するくらいですから、やや“中”の色合が濃い気がします。

 また、所謂“超能力”に当たる能力――この世界では、「オーヴァ」と呼ばれます――を持つ者が殆どである、という世界ではあるのですが、強大なオーヴァを持つ者は稀です。傷を治せるといっても、何人かの傷口を塞いだらもう疲れてしまってそれ以上には能力行使出来なくなったり……心が読めるといっても、その日の気分や体調で精度が格段に落ちて碌に読めなくなったり……そういう、至ってささやかなレベルの能力持ちが圧倒的多数なのです(苦笑)。
 我々の感覚だと、「ちょっと他人より足が速い」とか、「ちょっと他人より高く跳べる」とか、そういった程度のものでしかありません。
 要は……戦に大きな影響を及ぼすような超能力者は殆ど居ない世界
 加えて、武家の人間が、「戦いを利する為に自らのオーヴァを能動的に使うのは恥ずべきこと」という価値観を刷り込まれて育ちます。まともな武人同士の戦いなら、例えば、念動能力で相手を金縛りにして剣を叩き付けることなどは、卑怯者の振舞として唾棄されます。……大体、一々そんなことをしていたらすぐに疲れて、自分が討たれるのがオチ(汗)。他人に力を及ぼす系統の能力の場合、自己の感覚を鋭敏化させる系統の能力よりも、行使に伴う疲労度が高くなりがちですからね。

 よって、物語の時代の戦は、剣戟によるものが主です。

 物語の舞台となる地域は、緑豊かな箇所も少なくはないが草原平原が多い、幾つかの山脈や大河で分断されてもいるが街道はそこそこ整備されているので商人や旅人の行き来は割と盛ん、という感じです。
 太陽は東から昇り、西に沈みます(爆)。一年は、12か月、360日で構成されます(笑)。※楽だなオイ
 月は、一か月で満ち欠けします。……ってゆーか、月の満ち欠けサイクルが30日です(おい)。ただ十何年かに一度の割で「稀月《まれづき》」と呼ばれるふたつ目の月が姿を現わし、沿岸部で洪水を引き起こしたりはするようです。
 気候としては、四季はあるが一部を除けば湿潤というほどでもない……基本、北に行くほど涼しくて、南に行くほど暖かい……内陸部は沿岸部に比べて乾燥しがちなものの、初夏に雨が纏まって降り続く時季があって……地球で言えば、北半球の、ざっくり東アジア一帯ですな(爆)。但し、ミディアミルドの南の方は亜熱帯ですし、北の方は亜寒帯です(汗)。
 まあ、“ミディアミルド版『三国志』”(汗)というくらいですから、後漢末から三国時代……いや、もっと下って五代十国から北宋時代ぐらいまでの中国大陸を思い浮かべていただいても余り不都合はないと思うのですが、んー、もう少し緑が残っているイメージですかねー。



 上記のようなことは、普段は表では語らず、物語そのものの中に、時には説明として、そして時には登場人物達の言動に託して、織り込んでいます。歴史物スタイルのようなもの(汗)を意識しつつ執筆しているので、敢えて「解説」風に記すこともあります。
 「本来なら物語以外の場で物語の裏面や背景について縷々語るのは反則だ」と思っている(他の方がそうすることは気にならないが、自分はそうしたくない、必要なことは可能な限り作品の中で書き切ろう、と思ってしまう)書き手ですが……字数を使えない宣伝の中では「架空世界の一地域を舞台に、戦乱から統一へ向かう或る一時代を描く、歴史群像小説」と括るしかなく(苦笑)、その「架空世界」が一体どんなイメージの場所なのか、「戦乱」が起きている「或る一時代」が一体どんな文明レベルの時代なのか、伝えることが出来ません。
 その辺りが描かれているのが作品本体だけであるという現状では、手に取ってもらえない限り、何ひとつ伝わらない、という現実(苦笑)。
 ならば、関心を持ってくださる方がおひとりでも増えるよう、たまには語っておいてもいいのかな……と思い直し、世界のイメージを斯くの如く、思い付くまま記してみた次第です。

 上記の記載で奇特にも御関心をお持ちになったという方、この辺りも御覧いただきつつ、是非、ミディアミルド世界まで足をお運びくださいませ。
 同人誌即売会での直接(たまに委託)頒布の他、自家通販も行なっています。また、架空ストアさんにも、現時点での刊行分全種を、イベント頒価と同じ頒価で(つまり、手数料は当方の持ち出しで)委託してあります。支払方法や送料の部分など、架空ストアさんの方が当方の自家通販よりも色々自由度が高いと思いますので、お勧めしておきますね(笑)。

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