という訳で(?)、『ミディアミルド物語』の新たな外伝集『レーナから来た青年』の、今の時点での情報です。
なお、現在執筆中の作品である「最後の夏(仮)」は、「レーナから来た青年」より長くなるかもしれないのですが、後者の方が〝巻テーマ〟である〝将来に於いて意味を持つことになる縁《えにし》〟に、より相応《ふさわ》しいお話だということもあって、「レーナから来た青年」が巻タイトルに採用されております。
現時点では、収録予定は、以下の6本です(収録予定順)。
- シベルリン小景 昔、改訂前版の回覧ノートに書いていた掌編「ある小景 その3」のリライト。掌編ゆえに、内容の仄めかしも割愛。語り手はフィリペ・ウインザ、とだけ明かしておきます。……ただ、拙作を読み込んでいる読者様なら、タイトルで何となく内容の察しが付いてしまうかな?
- ある茶話会の風景 これは、何年か前に書き下ろしていた未発表短編。内容的には、ドラマチックな盛り上がりのない、何と言うこともない風景だと思いますが、此処に登場する或るふたりが後に○○になるわけで……。
- ダランドー叔父様との思い出 改訂前版の回覧ノートに書いていた短編「ある日、叔父様と」のリライト。語り手はミグ・ローリア。本伝6巻『遠きが故に』前半でのさる話題に登場した〝或る場所〟が出てきます。
- レーナから来た青年 マーナ暦デリーラ六年仲冬第二月、マーナ第一王女ルディーナ・クアラ・オーディルの婚礼祝賀の席に、近国レーナからの使節の一員として、ひとりの青年の姿があった。長老候補、ソフィア・カデラ・レグ──未だ十六歳の若さでありながら、恐らくは初めてであろう異国の宴の席でも臆することなく、嫌みのない愛嬌を振り撒いて衆目を集めているその青年に、マーナ王ララド・ゾーン・オーディルは、奇妙なことに、以前何処かで出会っているような気分を拭い去れないでいた。
- 最後の夏(仮題) 本伝6巻後半で飛び出したタリー・ロファの衝撃発言を下敷きに、現在執筆中のお話。語り手はデフィラ・セドリック。……執筆中ゆえに、詳細は書けませんが、本伝2巻『鷹の子』の「水と炎」と「カルゲニア」の章の間に、こういう出来事が……という一編になっております。
- 闇に向かって走れ これまた、何年か前に書き下ろしていた未発表短編。語り手はアリン・ソーマ。……って、「誰それ」状態だと思いますが、実は、名前が出ていないだけで、既に本伝には姿を見せていたりします(大ヒント:本伝4巻)。本伝の方に名前付きで登場するのは、多分、次の8巻になる筈です。
そして、マーナの将来を担うべき若い武官達も、この青年に目を留《と》めていた──或いは、目を留《と》めざるを得なくなってゆく……。
ようやく単行本収録と相成ります中短編(……中編と呼ぶには短い気がするが短編と言うには長い気がする(汗))です。ウェブサイトで公開しているキリ番リクエスト作品に、些少の加筆修正が入っています。
執筆中の作品以外は一太郎移植を済ませていますので、今テキストを叩いている「最後の夏(仮)」が終われば、大体のトータルページ数を掴むことが出来るでしょう。
執筆の細々とした進捗状況は、ツイッターの野間みつね個人アカウントの方で折々に呟いております。より早く情報をキャッチしたいという奇特なお方は、どうぞ覗いてやってくださいませ。当ブログの右サイドバーにも、個人アカウントのツイッターヴィジェットを貼り付けてありますので……。