こんにちは、野間です。
高井さん有難うございます、おかげで小野先生の「十二国記」新作短編を読み損なわずに済みました(汗)。
という訳で、昨夜ようやく近所の書店で『yomyom』をゲット。
早速拝読致しました。
未読の方へのネタバレにはならない程度に、雑感をば。
んー、これはまた、重い、裁判員制度がスタートしている現在一種タイムリーなテーマを、題材になさいましたね……。
柳という、“法の整備や運用に優れている”とされる国、しかし現在急速に傾きつつある国を舞台にしているからこその、この結末なのでしょうけれど、恐らく読み手には、何処か納得出来ない痼《しこり》が残るのではないでしょうか。
……ああ、誤解されると困るので今少し詳しく述べますが、「納得出来ない」というのは、作品の展開そのものが不満であるという意味ではありません。作品の中で登場人物達が下した結論に対して納得し難い……もっと正確に言えば、納得していいのかどうか躊躇してしまう、そんな遣り切れない思いが、読後に残るのではないかなあ……という意味です。
結局は、そう思わせた作者に対する褒め言葉ですな(苦笑)。
勿論、その結論を下した当人達も、自分達の結論に納得しているわけではないでしょう。
この問題は、1か0かで割り切れる問題ではない、ということを改めて感じた短編でした。
それでは、また。