交換日記ブログ「里の茶店 万年貸切部屋」の中から、
里長・野間みつねの投稿のみを移植したブログ。
2008年6月以降の記事から、大半を拾ってきてあります。
 

「十二国記」の新作短編

 こんにちは、野間です。

 高井さん有難うございます、おかげで小野先生の「十二国記」新作短編を読み損なわずに済みました(汗)。

 という訳で、昨夜ようやく近所の書店で『yomyom』をゲット。
 早速拝読致しました。

 未読の方へのネタバレにはならない程度に、雑感をば。

 んー、これはまた、重い、裁判員制度がスタートしている現在一種タイムリーなテーマを、題材になさいましたね……。
 柳という、“法の整備や運用に優れている”とされる国、しかし現在急速に傾きつつある国を舞台にしているからこその、この結末なのでしょうけれど、恐らく読み手には、何処か納得出来ない痼《しこり》が残るのではないでしょうか。

 ……ああ、誤解されると困るので今少し詳しく述べますが、「納得出来ない」というのは、作品の展開そのものが不満であるという意味ではありません。作品の中で登場人物達が下した結論に対して納得し難い……もっと正確に言えば、納得していいのかどうか躊躇してしまう、そんな遣り切れない思いが、読後に残るのではないかなあ……という意味です。
 結局は、そう思わせた作者に対する褒め言葉ですな(苦笑)。

 勿論、その結論を下した当人達も、自分達の結論に納得しているわけではないでしょう。

 この問題は、1か0かで割り切れる問題ではない、ということを改めて感じた短編でした。

 それでは、また。

2022年9月

        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

アーカイブ

里長のツイート

Twilogはこちらから。

台詞botツイート

Twilogはこちらから。