交換日記ブログ「里の茶店 万年貸切部屋」の中から、
里長・野間みつねの投稿のみを移植したブログ。
2008年6月以降の記事から、大半を拾ってきてあります。
 

武官の階級と役職のオハナシ

 どもども、野間みつね@予約投稿です。

 第四回では、特に解説しなければならないことはないよーに思いますので(……誰かさんと誰かさんの間柄などという、物語の展開から読み取っていただけることを解説するのは反則(苦笑))、武官の階級の話をしておきませう。

 何処の国でも共通ですが、将軍府(正規隊)の場合、武官の階級は以下の通りです。

 一等将官~四等将官 : 三等将官以上を「将軍職」、四等将官を「準将軍職」と呼びます。「○○将軍」という呼び掛けの対象となるのは、三等将官以上です。四等将官までは、それなりの武勲を重ね続ければ割合すんなり上がれますが、その先へは、余程の功績を挙げた+その時に将軍職の定員に空きがない限り上がれません(苦笑)。
 一等上士官~三等上士官 : 上士官級から、王宮への出仕義務が生じます。なお、この階級のみ、“四等”は存在しません。現在は何処の国でも採用しているこの四等序列制を最初に導入した国に於いて、何故か四等上士官の地位に在る者が不慮の事故に遭って死ぬことが続いた為に、「験の悪い階級だ」と廃止されてしまったのです。
 一等士官~四等士官 : 「将校」と呼ばれるのは、この階級以上です。……まあ、流石に、「将軍」と呼ばれるようになれば、自然「将校」とは呼ばれなくなりますが(苦笑)。
 一等準士官~四等準士官 : 日常の武器携行と戦時の騎馬を許されるのは、三等準士官からです。
 一等兵卒~二等兵卒 : 徴兵で集められる、普通の兵士達です。

 近衛府(近衛隊)の場合は、将軍府とは異なり、階級と役職が必ずしも直結していません。
 マーナの場合を例に取りますが、他国の場合も、規模の大小はあれ、似たようなものです。

 近衛隊長 : トップです。当たり前ですが、一名しかいません。階級と役職は一致しています。王から任命されます。概ねは副長からのスライド昇進です。
 近衛副長 : 隊長の補佐役、近衛隊のナンバー2です。これも、一名しかいません。階級と役職は一致しています。隊長が中隊長経験者の中から選び、王と閣議の承認を得ます。
 一等近衛 : 階級。基本的には、近衛兵として戦闘能力が図抜けているかという一点だけで、昇進出来るか否かが決まります。極めて狭き門です。隊長或いは副長の推薦を元に、王から任じられます。
 中隊長 : 役職。第一から第七までの中隊の長です。上官によって、一等近衛の中から選ばれます。王や閣議の承認は不要です(報告は必要です)。中隊長ではない一等近衛は、中隊長の補佐に回りますが、直接の指揮下には入りません。
 二等近衛 : 階級。戦闘能力さえ他に秀でていると認められれば、上がれます。でも、決して広き門ではありません。中隊長の推薦を元に、隊長及び副長が奏上、王から任じられます。
 小隊長 : 役職。第一から第七十までの小隊の長です。上官によって、二等近衛の中から選ばれます。王や閣議の承認は不要です(王への報告だけは必要です)。小隊長ではない二等近衛は、小隊長の補佐に回ります。人員的には、中隊長の直接の指揮下に入る形となります。
 三等近衛 : 階級。圧倒的に多くの近衛兵が、此処止まりです(汗)。
 近衛見習 : 階級と役職は一致しています。正規の近衛兵の下で、雑用もこなしています。尚武の国マーナの場合、たとえ名門の子息であっても、一年間は必ず見習期間を経なければなりません。通常は特定の隊員に専属で付けられることはないのですが、例外的に、見習として最後と目される年(=正式入隊の一年前)には、その年に入隊した隊員の下に専属の雑用係として付けられます。正式入隊した初年兵がどういうことを経験するものであるかを傍で見ておくのが主たる目的です。

 ……まあ、普通こーゆーことは、本伝ならば物語の中で説明してゆくわけなんですが、この連載ではねぇ……(苦笑)。
 よくわかんなくなった時の参考にしていただければ幸いです。

 それでは、また次回。

2022年9月

        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

アーカイブ

里長のツイート

Twilogはこちらから。

台詞botツイート

Twilogはこちらから。