■ タイトル : 祝婚 - ミディアミルド物語 9 -
■ 要修正箇所 : 9ページ 上段 19行目(冒頭の章題空行5行分を含む/左から7行目)
■ 種別 : その他
■ 修正内容
【誤ではないが】 しかも〝移し身〟まで用いて
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【仮に直すなら】 しかも導者らの合力による〝移送〟まで用いて
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【仮に直すなら】 しかも導者らの合力による〝移送〟まで用いて
■ 備考
ひとつ前の記事「テレポートではなくアスポート」の補足として。
(「移し身」と「移送」の違いは、リンクした前述記事に譲る)
この場面のマーナ王とレーナ王の使者との遣り取りを引用(&括弧書き部分で、実際の台詞では一々説明されていない辺り等を補記)すると、以下の通り。
「新年早々他国(マーナの都デラビダ)へ、しかも(普通は単身で馬を飛ばしても十日近く掛かるだろう距離を)〝移し身〟まで用いて(旅程を縮めて)僅か数日で参ったと聞くが、それほどに火急の使いか」……此処は、マーナ王が、レーナ王からの使いの趣についてはあらまししか聞いていない場面である。しかも、マーナ王の言葉を受けたレーナ王の使者は、わざわざ「導者達の合力により国境近くラードまでの道を四半日に縮めた」と述べている。つまり、相手国の王が「移し身」と語ったことを、使者の方が(彼我の立場の差も大きいことから)婉曲に否定した……という流れの会話になっているわけである。よって、誤りではない、ということになる。
「いえ(そこまで「火急」でもないのですが)、レーナ王リュウ・アトス・シェンブルグ陛下に於かれましては、貴国マーナ以外にも(マーナの都デラビダに行くより遙かに近い)キャティラ(の都メーゾニア)へ同じ趣の使いが参る関係上、キャティラへの使者到着に決して遅れてはならじとの命を下され、(それで)導者(聖職者)達の合力により国境近くラード(の町)までの道を四半日(六時間)に縮めた次第にございます(そこから先は普通に馬で移動しました)」
「それは大儀であった」
もしマーナ王がレーナ王の使者について極めて正確な情報を得ているとすれば「移送」となっても良いのだが、その場合は前述の通り、正確な表現となる「導者らの合力による〝移送〟まで用いて」とした上で、レーナ王の使者の台詞から「導者達の合力により」を削る等の手直しをせねばならない。相手国の王の言葉を一々繰り返すのは或る面では無礼なことだし、何より諄いから(汗)。
ただ、「自力瞬間移動はテレポート、他力瞬間移動はアスポート」という意識付けを読み手に徹底して伝えることを優先するなら、マーナ王の台詞もレーナ王の使者の台詞も手を入れるべきなんだろうなぁ、とは常々考えている。