野間みつねが高校生の頃から手掛けている、謂わば〝準ライフワーク〟的な作品、第5巻。架空世界の歴史物、と表現するのが一番適切かも。
2012年3月、初版発行。
カタゴラの戦いで大敗を喫したマーナ。唯ひとりこの戦に強硬に反対したことから自邸謹慎を命じられていた〝マーナの知将
《ドー・ルーム》〟ケーデル・フェグラムは、改めて主君から意見を求められ、暫しの不戦策を主張するのみならず、諸人を疑心暗鬼に陥れる不穏当な進言を行う。だが、それは、真の目論見をレーナの目から隠す為の詐術に過ぎなかった……
前巻で作者から意図的に露出を減らされまくっていた〝主人公その二〟たるケーデル様が、一挙に前面に押し出されてくる巻でございます(笑)。
……読む順序は読者の皆様の好き好きとは重々承知はしておりますが、出来ることなら、外伝集4巻『将軍と呼ばれる迄に』は、この本伝5巻と次の6巻との間で読んでいただけると、作者としては大変嬉しく存じます……。
なお、タイトルの読みは、「マーナのドー・ルーム」です。
■ タイトル : マーナの知将 - ミディアミルド物語 5 -
■ 要修正箇所 : 36ページ 上段 18行目(左から7行目)
■ 種別 : その他
■ 修正内容
【誤】 「彼に落ち度が~」の行頭全角鉤括弧が上に半角近くのずれ
↓
【正】 行頭鉤括弧が正しく全角に見えるような配置
■ 備考
当方が一太郎にテキストデータを移植して成形 → 整形する際の拘りのひとつが、【1】 段落最後の句点や閉じ括弧が追い込みで(=半角分の位置に押し込まれて)行末に来た場合、その行の一文字目(一文字目が一字下げ空白なら二文字目)から句点または閉じ括弧までの文字に均等割付を掛けて、句点や閉じ括弧を全角分の位置に引き上げる――である。これは、僅かであっても句点下の余白を増やすことにより、「此処で区切られる」感を与えたいという意図から来ている。
逆に、【2】 段落の途中で行末に句読点や閉じ括弧が来た場合、その行の一文字目(一文字目が一字下げ空白なら二文字目)から句読点直前または閉じ括弧直前までの文字に均等割付を掛けて、句読点や閉じ括弧を半角分の位置に落とす。こちらは、ささやかながら句読点や閉じ括弧の下の余白を減らすことで、「まだ続く」感を醸し出すことを目的としている。今回の対象行は、後者に当たる。
ところが、この行、行頭の鉤括弧を均等割付範囲に入れ損ねている。その結果、行頭の鉤括弧が半角分ほど繰り上がって見えるという残念な状態になってしまっていたのだった……。
■ タイトル : マーナの知将 - ミディアミルド物語 5 -
■ 要修正箇所 : 41ページ 上段 1行目
■ 種別 : 脱字
■ 修正内容
【誤】 いう気分が
↓
【正】 という気分が
■ 備考
「近衛隊の一番長い旬日」より、バーンズ・カレン一等近衛の台詞。
↓
「私の場合は怒りまでは覚えなかったが、お手並み拝見と行こうか、[此処までが前のページ]
いう気分があったことは否めないかな」
……目がページを移った瞬間に、かくんと来たよ……(汗)
■ タイトル : マーナの知将 - ミディアミルド物語 5 -
■ 要修正箇所 : 60ページ 上段 17行目(左から9行目)
■ 種別 : ルビ洩れ
■ 修正内容
【誤】 (「御辺」にルビの振り忘れ)
↓
【正】 (「御辺」にルビ) ごへん
■ 備考
章初出ルビ単語なのだが、振り忘れを見落としていた(汗)。
因みに、今のところ、出番がそれなりにあるキャラで二人称に「御辺」を使うのは、ロブストさんぐらいかなぁ……いや、デフィラさんも相手によっては使ってたか。
■ タイトル : マーナの知将 - ミディアミルド物語 5 -
■ 要修正箇所 : 70ページ 下段 2行目
■ 種別 : 記載誤り
■ 修正内容
【誤】 晩冬第二月
↓
【正】 仲冬第二月
■ 備考
ミディアミルドの「第二月」は、地球のグレゴリウス暦で言う一月。なので仲冬が正しい。二月が晩冬に当たるのは、地球の北半球且つ四季のある地域である……。
章の冒頭では正しく「仲冬第二月」と記載しているのに、何故か此処で間違えている(嘆)。