「石田さん、先日お約束した件、御都合の良い日にちを教えてもらえますか」
 TP《テリブル・ポリス》、もといTP《テッド・ポリス》(銀河連邦特殊警察)の藤田一一《ふじた かずいち》警部補──ぼく、月代惣次郎《つきしろ そうじろう》は、大学《ユニバ》時代からの付き合いの名残で“いっちゃん先輩”と呼んでいる──からヴィジフォンでぼく達のオフィスに連絡が入ったのは、五月も下旬に入って間なしの午後だった。
「ノンアルコールカクテルの充実している、感じの好い店を見付けましたので」
 この三月にいっちゃん先輩達と一緒に当たる恰好になった仕事《ミッション》の関係で、先月初め、いずれ飲みに行こうと約束した。全くの下戸《げこ》体質の歳さん──石田歳三《いしだ としみつ》、ぼくの亡き姉・月代勇美《つきしろ いさみ》の婚約者だった──はその時、ソフトドリンクのある店にしてくれと頼んだ。それを、いっちゃん先輩は律義に覚えていたわけだ。
「お返事は、すぐでなくてもいいですよ。何でしたら、仕事人《ランナー》ネットを通じてメールを入れておいていただければ」
「んーっ、そうだな……三十一日は惣次郎が食事会してくれるって言ってたから除くとして……」
「食事会ですか。何か、特別な日なんですか?」
「ん、なに、俺の誕生日って奴だよ。ま、“死人”には関係ねえっちャアねえ話なんだが」
「三十二になるんでしたかね、確か」
 うふ。流石いっちゃん先輩。しっかりデータは把握している。歳さん、わずかに苦笑いして肩をすくめた。
「三十越えりゃ、一も二も大した違いじゃねえよ」
「そうですか。では、その日にしましょう。誕生日祝いも兼ねて、おごらせていただきますよ。月代くんも、それならそちらがいいと言ってくれるでしょう」
 おいおい、勝手に決めるなよ、と言いたそうな顔をする歳さんを横目に、ぼくは、明るい声で返事をした。
「ええ、構いませんよ、いっちゃん先輩。じゃあ、そうします。何時に何処で待ち合わせますか?」
「おいおいっ」
 慌てたように立ち上がりかけた歳さんは、けれどすぐに諦めたように腰をソファに戻す。
 食事会となりゃ、亮子《りょうこ》だって来てくれたかもしれねえのにっ。
 歳さんが、口には出さないけれどそう思ったことはわかった。でも、それは無理だ、と自分で思い直したんだろう。歳さんとリョーさん──ぼくら姉弟《きょうだい》の幼馴染みで、歳さんとは恋仲未満の諸葛亮子《もろくず りょうこ》──が喧嘩をした……と言うか、リョーさんが些細な行き違いにへそを曲げて歳さんの頬に平手を叩き込んだのは、つい昨日のこと。いつもの例から考えると、歳さん、半月は、リョーさんに相手にしてもらえない。
 ぼくも、それがわかっているから、いっちゃん先輩の提案に素早く乗ったのだ。だって、幾ら何でも歳さんとぼくとふたりきりでは、いつもの外食と殆ど変わらないもの。折角の歳さんの誕生日、違った趣向が欲しいよね。

 ぼく達は、この二十二世紀末の爛熟した世界の“裏”を駆け抜ける、仕事人《ランナー》と呼ばれる存在だ。
 大抵が、市民ファイルコードを持たない、市民ファイル上の“死者”だから、公的サービスは一切受けられない。が、だからと言って生活に不自由はしない。市民ファイルコードを持っていなくても住める場所、利用出来る場所は、幾らでもある。それは多分、世間が、ぼくらのような法に縛られない存在を、何処かで必要としているからだろう。
 仕事人《ランナー》は、平凡つ平和に日々を送っている一般市民には縁のない様々な特殊技能を生かして色んな仕事を請け負いこなすことで、生計を立てている。ちょっとした困りごとの解決から一般市民には困難極まりない危険な仕事《ミッション》まで、自分達の能力で何とかなる内容で、しかも正当な対価さえ得られるなら、大抵の仕事人《ランナー》は、依頼を引き受ける。
 ……とは言え、左団扇《ひだりうちわ》で生活出来るほどに頻繁に高額報酬の仕事《ミッション》を得られる仕事人《ランナー》は、実はそんなに多くはない。そして、いっちゃん先輩やリョーさんのように“生きたまま”で“正業”を持って生活している──つまり、他に収入の道がある仕事人《ランナー》は、ごく少数派だ。多くの仕事人《ランナー》は、派手でも恰好良くもない小さな仕事《ミッション》を重ねながら、人並の暮らしを何とか維持している。
 ぼくらも、たまに高額報酬の大きな仕事《ミッション》に行き当たることはあるが、まあ、似たようなものだ。お互いの仕事人《ランナー》歴はそこそこ長いけれど、ぼくがトーキョー・シティに戻って歳さんと組むようになったのは去年の秋だから、まだ、ぼくら“ムーンストーン”は余り名が売れていない。その割には、何とか仕事《ミッション》にありついている方だと思う。仕事人《ランナー》向きのアパートメントの結構高い月々の家賃が何とか払えているし、食事も三食きちんと摂れているし、稼業に必要な消耗品も充分に補充出来ているし。
 まあ、それはともかくとして。
 約束の日の夕方、いっちゃん先輩は、ぼくらのオフィスのあるアパートメントのエントランスまで出向いてきてくれた。というのも、見付けた店というのが、ぼくらのオフィスがある、特別区第十四ブロックにあるらしいからだ。わざわざぼくらを他所のブロックへ出向かせておいてまた戻らせるよりは、という、先輩らしい、極めて合理的な理由だった。

「店のママが、割合若いけれど感じのいい方なんですよ」
 いっちゃん先輩は、ぼくらの先に立って歩きながら、淡々と語った。
 二十代後半にして特警《テリポリ》の警部補、という超エリートの筈なのに、全然偉ぶらないし気取りもない。ポーカーフェイスだけど茶目っ気は人一倍で、人を驚かせるのが好き。特に、歳さんのような、自分が他人を驚かせるのは好きだけど他人からおちょくられるのは大嫌い、という相手の意表を衝いたり動揺させたりするのは、大好きみたいだ。
 だけど、人と人との相性というのは奇妙なもので、歳さんも、いっちゃん先輩相手には仕方ないと受け入れている感じがする。
「このブロックは大抵あちこち回ったと思ったんだが……そんなに沢山、ソフトドリンクの多い、いい店があったかなあ」
「私も、同僚の紹介で連れていってもらったんですが、一見《いちげん》の客でも常連でも分け隔てなく、気さくに接してくれるママで……べたついたところもないし、かと言ってそっけないわけでもないし、なかなかの綺麗どころだし、失礼ながら、石田さんの好みのタイプかな、と」
「んー、俺はそうそう贅沢は言わねえ方だが」
 歳さんは笑った。
「確かに、付き合う時に、深刻になり過ぎず気軽に付き合えるってのは、ポイント高いな」
「いえ、別に私は、石田さんがお付き合いをするのに向いているママがいるかいないかで店を選んだわけではないのですが」
 いっちゃん先輩、苦笑いしてる。
「少し足を速めましょう。予約は二十時です、余りのんびり歩いていると、ぎりぎりになってしまう」
「遠いのか?」
「それほどでも。……そこの右の路地へ入って、一、二分程度ですから」
「そこの路地……」
 何故か、ふっと、歳さんの表情がこわばった。
 突然ぴたりと足を止め、「ちょっと待て一一《かずいち》っ」と、いっちゃん先輩を呼び止める。
「おい、一一、その……店の名前、何て言うんだ」
 いっちゃん先輩は、切れ長の目を更に細め、怪訝そうな顔で振り返る。──大学《ユニバ》時代からの付き合いのぼくには何となくわかるけど、これは、何かをわかってて訝しげに見せている顔じゃない。本当に、歳さんの態度の訳《わけ》を訝ってる顔だ。
「店の名前ですか。織姫《おりひめ》、ですが、それが何か」
 聞くや──
 歳さんの顔色が変わった。一瞬さっと頬が紅潮し、次いで即座に青ざめる。
「悪ィ、一一。俺、その店はパスだ」
「歳さん?」
 ぼくは思わず声をあげた。普段の歳さんは、たとえ余り気に入らない店でも、それなりに親しい相手が連れていこうと言う店にはちゃんと付き合う人だ。決して自分の好き嫌いだけで相手の好意を拒んだりはしない。そういう気は遣う人なのだ。
 そして、いっちゃん先輩も、そういう歳さんは知っている。
「何故ですか?」
「何故って……いや、とにかく、その店は、駄目なんだ」
 歳さん、いつになく歯切れが悪い。
「御存じの店なのですか」
「知ってる……だけど、今日行く店じゃねえってのか……その……行く日が決まってて……それ以外の日にはその……足を向けたくねえってのか……」
「そうですか、わかりました」
 いっちゃん先輩、恐ろしくあっさり引き下がる。……うーん、先輩がこういう引き下がり方をする時って、相手に背負い投げを食らわせるつもりでいる時なんだよね。
 なんて思ってたら、案の定、
「それなら、予約キャンセルの電話を入れてくださいね、石田さん」
 と、内ポケットから取り出した自分の携帯ヴィジフォンを、歳さんに突き付けた。
「なっ、何で俺が──」
「全く石田さんの都合で行けなくなるのに、どうして私がママの恨みを買うような断わりの電話を入れなければならないんです。責任は取っていただきますよ。私の名前で予約してありますから。──はい、つなぎます」
 う、うわあ……いっちゃん先輩、こういう時は本当に容赦ない。歳さんの返事も聞かず、さっさと店につないでしまった。
 だけど、歳さんも往生際が悪かった。余程その店に近付きたくない事情でもあるのか、つながった携帯ヴィジフォンを差し出されても、後ずさりして受け取ろうとしない。……まあ、一目散に逃げ出さない辺り、責任が自分にあるということは否定出来ないみたいだけれど。
 もしもし、もしもし、という訝しげな声が、いっちゃん先輩が歳さんに突き付けたままの携帯ヴィジフォンから聞こえてくる。……先方の電話はヴィジフォンではないのか、画面には天の川の写真が出ているだけだ。
「向こうが呼びかけてるじゃないですか。早く出てくださいよ」
「で、出られねえんだってばっ」
「往生際の悪い方《かた》ですね」
「だからいまだに生きてられるんだよっ」
 言い合っているふたりは気付いてないのかもしれないけれど、ぼくは気付いていた。ふたりが言い合いを始めて間もなく、向こうの呼びかける声が途切れたことを。
 でも、回線が切れたわけじゃない。その証拠に、画面の写真は消えていない。
 そんなことを思っていたら、耳馴れぬ声が場に割り込んだ。
「トッシー!」
 思わず声の方を見やったぼくの目に映ったのは、右手の路地から駆け寄ってくる、長い髪の人影。
 と思う間もなくその人影は、歳さんの首っ玉に思いっ切り飛びついた。
「嬉しいっ! 七夕の夜以外にも来てくれるなんてっ!」
「だああああッッ、やめねえか初太郎《しょたろう》ッッッ!!」
「その呼び方はやめてって言ってるでしょ、としぞーっ」
「えええいッ、爺むさい呼び方すんなッ、俺は“としみつ”だッッ! 離れろ初太郎ッッッ!!」
 ……ええっとぉ。
 ぼくの目に映っているのは、確かに、背中に流れ落ちる黒髪も豊かな、さっぱり系の綺麗なお姉さんなんだけど。
 でも、歳さんは「しょたろう」って……男名前だよね、それって。
 歳さんが焦りまくって必死で引き剥がそうとしてる辺りも考えると……
 ……男、なんだ、この人。しかも、歳さんのこと、抱きついちゃうほど好きらしい。
 歳さんって、徹頭徹尾女好きで、男の人は鳥肌立つほど駄目なんだけど……でも、相手を名前で呼び捨てに出来るくらい親しいんだなってことは、わかる。
 一方、いっちゃん先輩は、携帯ヴィジフォンを切って、ゆっくりと内ポケットに仕舞った。……んー、先輩がこういう完璧なポーカーフェイスの時は、内心に色々動揺があるのを隠してる時なんだよね。
「……二十時から予約を入れていた、藤田ですが」
 先輩がコホンと咳払いをして話し掛けると、綺麗なお姉さん……いやお兄さんらしき人は、存外あっさりと歳さんから離れて、先輩ににっこりと笑いかけた。
「ええ、半月前に司馬さんとお見えになった方ですね。覚えてます。お待ちしてました」
「あのう……それがですね、実は……」
「この人が絶対行かないって駄々をこねたんでしょう?」
 くすっ、と笑って、お姉さ……いやお兄さんは言った。
「ねえトッシー、私だって、イレギュラーの日だってことはわかってるわ。ふつーのお客さんと同じように扱うから、藤田さんの顔も立ててあげない?」
「ふつーの客と同じようにって、ふつー飛び出して飛びついてくるかよ、店を放り出してっ。他の客もいたんだろうがっ」
「あっ、いっけないっ! ごめん、トッシー、ちょっと待っててねっ」
 お姉……お兄さんは両頬に手を当てて真っ赤になり、元来た路地に駆け込んでいった。……スカートじゃなくて、パンツスタイルにハイ過ぎないヒール。きりっとした感じで、何処か男装の麗人っぽくて、恰好良かった。
 歳さんは、それを見送ると、全身で、大きな大きなため息をついた。
「か〜ず〜い〜ち〜、お前な〜っ、俺が男嫌いなのは知ってるだろうが〜っ!」
「……知ってますよ」
 いっちゃん先輩、ポーカーフェイスだ。
「ただ……」
「ただ、何だよっ」
「……男性だとは、思いも寄らなかったので」
 わずかに申し訳なさそうに、先輩、頭をちょっと下げた。とっても申し訳ないと思っていることが、それでわかった。何故って、先輩、どうでもいいと思ってる相手への謝罪の時ほど、すっごく丁寧に頭を下げてきちんと完璧に謝る人なんだもの。
 心は絶対に売らないけれど、儀礼は必要に応じてしっかりと売る。それが、いっちゃん先輩だ。歳さんも、製薬会社の営業社員で病院回りしてた過去があるせいか、必要とあらば素早く愛想のいい好男子に変身出来るところがあるけど……いっちゃん先輩ほど徹底はしていない。
 歳さんは、ぼくほどにいっちゃん先輩との付き合いは長くはない。でも、何となく、先輩がそういう人だとはわかってるみたいで、「……ったく、気付けよなっ」と応じたきり、それ以上には責めなかった。
「……ですが、石田さん」
「あん?」
「ママ……と、お知り合いだったんですか。男嫌いの石田さんが」
「……初太郎とは、中学《ジュニアハイ》時代からの同級生で友達」
 いっちゃん先輩も、ぼくも、歳さんの顔を無言でまじまじと見つめてしまった。
 男嫌いの歳さんと……あの女性装したお兄さんが……同級生で友達!?
「初太郎……とおっしゃるのですか」
「鈴木初太郎。俺より一日だけ遅く生まれた奴。何をするにも殆ど一緒、それでいてべたべたしない奴で、馬も波長も合ってて、こっちはずうっと、親友だと思ってた。……ところが、高校《シニアハイ》卒業の時に、ずっと好きだったと告白された。元々そっちの気《け》もなかったが、それからなんだよ、俺がハッキリ、男嫌いだと公言するようになったのは。……奴とは大学《ユニバ》は全然別だったから、それ以来ばっさり音信途絶」
「でも、トッシーは優しいから、そんな私にも、一年に一日だけ、必ず会いに来てくれるの」
 いつの間に戻ってきたのか、路地の方から、あのお兄さんの声がした。今度はいきなり抱きついたりせず、ちゃんと歳さんから適度な距離を置いて立ち止まる。
「だけどそれは今日じゃねえだろっ」
「うん、わかってる」
 素直に頷いて微笑むお兄さん……いや、夜だってせいもあるけど、いっちゃん先輩が女だと信じて疑わなかったのもわかる気がするくらい、顔や体の線が柔らかく見える。ちょっとした仕草も、全く自然に、女性めいてる。
「だから、今日は特別扱いしたりしない。本当に、一見のお客さんとしてお迎えするわ。……それでも、駄目?」
「……わかった」
 歳さん、殆ど嘆息するように答えた。
「行くよ」
「本当? 有難う、トッシー!」
 素敵なお兄さんは、頬を染めて、本当に嬉しそうな笑顔を見せた。
「じゃあ、店に入る前に言っておくわね。お誕生日、心からおめでとう。一日だけお兄さんね」
「ふん。てめーだって、明日は我が身だぞ、初太郎」
「ん、その呼び方は店ではやめてね、としぞー」
「くっ、てめーこそやめろよなっ、んな爺むさい読み方はっ」
「じゃあ、は・つ・ね、って呼んで。ちゃんと」
「うげ。やだよっ、気持ちの悪《わり》ィっ」
「一見のお客さんでしょ。男名前で呼んだら、知り合いだって自分から周囲に言いふらすようなものでしょ」
 ううーん、どう聞いても、歳さんの方が分《ぶ》が悪いや。でも、これだけ遠慮なくぽんぽん言い合えるってことは、やっぱり、歳さんにとっては、相手が友達であるという気持ちに変わりはないんだろうな。
「……呼びかけなきゃいいだけだっ」
「もう、相変わらずなんだから」
 お兄さんは小さなため息をつくと、ぼくらの方へ向き直り、さらっと笑いかけた。
「ようこそ、“織姫”へ。──私の彦星さまを連れてきてくれて、有難う」
 ……あ、それでかあ。
 このお兄さんのお店の名前の由来は、きっと、歳さんが一年に一日だけこの人に会いに行くっていうその日が、七夕の夜だからなんだ。
 んー、歳さんって、結構風雅の心を持ってるんだよね。電子手帳に、折々にこっそりひねった、お世辞にも巧いとは言えない俳句をためてるくらいだもの。
「じゃ、行きましょ、トッシー。またノンアルコールカクテルの新作を幾つか拵えてる最中なの。途中だけど、試してみる?」
「そーだなー……だああっ、腕を組むのはやめろっっ」
「うふっ、入口まで、入口まで」
「やっ、やめろって頬すりすりすんのはっっっ!」
 ……本気になれば振りほどけるだろうに気を遣ってそうしないってところが、何だか如何にも歳さんなんだけどな。誰がどう見たって一見の客には見えない大騒ぎ状態で、歳さん、綺麗なお兄さんに引きずられてゆく。
 ぼくといっちゃん先輩は顔を見合わせ、期せずして同時に、くすっと笑った。
「……ナイスチョイスでしたね、いっちゃん先輩」
「……謀ったわけではなかったというのが、些か口惜しいですがね」
 いっちゃん先輩、らしいコメントと共に肩をすくめて、歳さん達の跡を追う。ぼくも、何となく浮き浮きする気分で、それに続いた。
 うん、今年は、楽しい誕生会になりそうだよね、歳さん。



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